日韓首脳会談にみる文在寅大統領への不信感

 
今日はこの話題です。

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7月7日、安倍総理はG20首脳会議の開催地、ドイツ・ハンブルクで韓国の文在寅大統領と初の首脳会談を行いました。

前の朴政権の時には、殆ど全く首脳会談が行われていなかった事と比べると大分違いますね。

これについて、韓国・聖公会大学日本学科の梁起豪教授はNHKとのインタビューで「今回の会談で文大統領は、さまざまな分野で両国の協力発展を前面に打ち出す方針で、慰安婦問題の合意の見直しは含まれていないと見ている……文大統領は、慰安婦問題のために日本との関係全体が悪化した前の政権の失敗を繰り返したくないと考えているうえ、北の軍事挑発や中国との摩擦などに対応するためにも、日本との協力が重要になっている」と述べていますけれども、流石に韓国も日本と疎遠にはなりたくないようです。

会談の内容はこちらの外務省のサイトで公開されていますけれども、半分が北朝鮮問題で、残り半分が日韓関係改善についての話で、二国間で具体的に何をどうするという類の話はありませんでした。唯一、シャトル外交をしようと決めたくらいですね。

特に北朝鮮問題では前日に行われた日米間首脳会談の内容を再び取り上げて、念を押しています。「今は最大限の圧力をかけることが必要であり対話の時ではない」という文言が公開されている辺り、相当着つく釘を刺すと同時に、文政権の態度に不信感を抱いていることを窺わせます。

また、安倍総理は、日韓の間に難しい問題があることを認めながら、それが全体の関係に悪影響を及ぼさないことを望んでいると述べました。その一方で「日韓合意は未来志向の日韓関係を築いていくための欠くべからざる基盤だ」とも述べていますから、日韓合意を守ることで、初めて今後の話が出来るのだとも釘を刺しています。まぁ平たく言えば、シャトル外交以外決まったことは殆どないということです。

安倍総理の「日韓合意は二国間の基盤だ」発言について、文大統領の発言は明らかにされていないということですけれども、これは裏を返せば、明らかにできない、ということです。文大統領が安倍総理の発言に同意していれば、"意見が一致した"と報じられる筈ですからね。この部分は物別れに近い形で終わったのではないかと思いますね。

文大統領の一連の外交を見る限り、口では相手に合わせて調子の良い事をいっておいて、結局何もやらない大統領になるような気さえします。つまり、時間稼ぎが基本戦略ということです。

文大統領は6日、中国の習近平主席との会談で、THAAD配備に徹底して反対を主張する中国に対して「THAADは北朝鮮の核・ミサイル挑発のため配備されたものだから、北朝鮮の核・ミサイル問題の解決策を見つければ、THAAD問題も解決できる」という理屈を持ち出す一方で、THAAD配備の為の環境影響評価のやり直しで、時間を稼いで、その間に北朝鮮をなんとかしようという主旨を習主席に伝えたようです。

前者は、アメリカ寄りの理屈で、後者は中国に配慮した提案ですね。どちらの立場にもはっきりと立たない。そんな外交のように見えますね。

ただ、こんなやり方で他国との信頼関係を構築するのはやはり難しい。どこかで破綻がくるだろうとは思いますけれども、其処までに至る時間は、北朝鮮をより増長させることになることは忘れてはいけないと思いますね。

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