朝鮮半島情勢は韓国抜きで進んでいる
更に昨日の続きです。
ブログランキングに参加しています。応援クリックお願いします。
「覚醒した俺は世界最強の聖剣使いになったようです」連載中!
8月2日、アメリカ国務省は、北朝鮮への渡航禁止措置を9月から実施するため、アメリカのパスポートを持って北朝鮮に滞在している渡航者に対し、8月中に国外へ退去するよう呼び掛ける海外安全情報を出しました。
国務省は、北朝鮮で拘束されたアメリカ人大学生オットー・ワームビア氏が昏睡状態に陥り、解放後に死亡した問題を受け、7月に渡航禁止を決定した事を受けてのことです。
国務省はこの措置について「北朝鮮でアメリカ人が逮捕されたり、長期間拘束されたりするリスクは深刻で、高まりつつある」とコメントしていますけれども、当然、この措置で北朝鮮との戦争が近いんだなと勘ぐる人も出てくるでしょうね。
慌てているのは韓国です。
8月3日、カン・フンシク「共に民主党」院内報道官は、鄭義溶・青瓦台・国家安保室長と非公開面談を行い、鄭義溶・国家安保室長が「米国側も(戦争勃発の危機と)見ていない……(鄭室長は)さまざまなルートを通じて確認していると述べていた……韓国は米国とほぼ毎日討論しており、中国とも同じくらいコミュニケーションを取っているという鄭室長の報告があった」と述べています。
けれども、先日、北朝鮮がICBMを発射した際、日米は直ぐに電話首脳会談を行ったのに対し、米韓首脳会談はありませんでした。それどころか文大統領は夏休みときています。普通であれば休みを返上して対応しなければならないところです。
韓国野党は夏休みに入った文大統領を批判していますけれども、青瓦台高官は「北がミサイルを発射したからといって、休みを延期する理由はない。どのように対応システムを整え、実際に対応するかが重要だ」とコメントしています。このような状態で韓国政府が毎日アメリカと討論したとて、どこまで身のある討論になっているのか疑問です。
首脳同士の大枠の合意や認識の摺り合わせのないまま、現状分析のやりとりをしても、そこから先には進みません。
この事態には、韓国マスコミも神経を尖らせています。
先日のグラム上院議員がトランプ大統領の発言として「もし彼らを防ぐ戦争がある場合、それは向こうになるだろう」とコメントしたことについて、韓国・中央日報はティラーソン国務長官が対話を望んでいるとのコメントを出していることを合わせて紹介し、アメリカ取っている「最大限の圧力と関与」戦略が北朝鮮との対話を引き出す最善の案だとし上で、韓国もそれに積極的に参加しなければならない、と述べています。
ただ、正直いって、北朝鮮問題について、韓国は当事者の枠から半ば外れている感があります。アメリカとの首脳会談も満足に出来ないのは元より、北朝鮮からも相手にされていません。
平昌オリンピックの共同開催を持ちかけても拒否されていますからね。そもそも文大統領自身、「朝鮮半島問題はわれわれには解決する力も合意を導く力もない」と漏らしているくらいです。
アメリカのメディアによると、制服組トップのジョセフ・ダンフォード米統合参謀本部議長は、北朝鮮が7月に1回目のICBM発射後に、トランプ政権が外交ルートと経済制裁で北朝鮮問題を解決できる期間は数ヶ月しか残っておらず、その後軍事的なオプションしかないと述べ、アメリカ政府が北朝鮮への武力行使を検討していると述べています。
此処に至っては、事態は韓国抜きで進んでいる可能性があると見た方がいいかもしれませんね。
この記事へのコメント
sdi
今更です問題は軍事的に崩壊させた後のことです。ここまで、日米含め周辺各国が北朝鮮を放置してきたのも崩壊した北朝鮮(というより韓半島全体かも)の「後始末」のロードマップを誰も持たない、もしくは持ちたがらないからでしょう。トランプ政権がその辺をどこまで詰めているか全く不明です。
日本にとっての最悪のケースは秩序の崩壊した韓半島の再建をアメリカからバックパッシングされることでしょう。そんなことになった時の日本国内への影響を考えただけでも怖気がつきます。