イシバシを叩いて渡る仕事師内閣

 
今日はこの話題です。

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8月3日、安倍総理は第3次改造内閣を発足させました。

既に報じられていますけれども、閣僚19人のうち入閣経験者11人と手堅い布陣の中、防衛省や文科省には、小野寺五典元防衛相や林芳正氏といった、霞が関での評価の高い「仕事師」を起用する一方、安倍首相の出身派閥でもある細田派からの閣僚起用は控え、岸田派や麻生派にポストを振り分け「脱お友達」に配慮しています。

今回の改造で特に注目されているのは、何といっても、河野太郎氏の外相起用と野田聖子氏の総務相起用ですね。

河野氏については、ネット等の一部からは『親中派』、『親韓派』として大丈夫なのかと危惧する声も出ていましたけれども、安倍総理自身は河野太郎氏を評価しています。

何でも、2日夜、安倍総理の側近が「本当に河野太郎さんが外相でいいんですか?」と訊ねたのですけれども、安倍総理は「大丈夫だ。彼は父親とは違う。国際感覚は豊かだし、心配ない」と答えたのだそうです。

官邸周辺は河野氏について「行革担当相時代、内閣の方針には従うなど、まず『政治家・河野太郎』を信頼している。後ろから鉄砲を撃つ石破氏とは違う。河野氏の父は『親中派』『親韓派』として有名な河野洋平元外相であり、東アジア情勢が緊迫化するなか、中国や韓国を懐柔し、党内左派も落ち着かせる効果がある……保守派は批判するだろうが、河野氏としては、中韓が仕掛ける『歴史戦』の最前線に立ち、日本の名誉を守る重い責任を負うことになる」と見ているようです。

実際、河野氏は3日朝、「政権というのは国民の未来を明るくするためにしっかり頑張るものだ。支持率は、それができていればついてくる」と語り、一部心配されていた、韓国との慰安婦合意についても「政府の慰安婦問題に関しては、首相の戦後70年の談話、それと岸田外相のときに両国政府が確認した日韓合意、それに尽きると思っています。日韓合意が着実に進展されることが望ましいと思っています」と就任会見で語っています。

また、野田聖子氏については、去年11月に野田氏が「これからは『安倍・野田連合vs石破』でやっていこう」と、安倍首相に呼びかけたとも伝えられていますけれども、「反安倍の女性闘士」とみられた野田氏を閣内に取り込むことで、来年秋の党総裁選で『反安倍』の石破-野田連合が構築されるのを防ぐ狙いもあったのではとの見方もあります。

野田氏は就任会見で安倍総理から入閣の打診の際「あなたは耳の痛いことを言う。私もすぐ顔に出る。乗り越えないといけないから、伴走してほしいと言われた」と紹介。「私が話をすると、総理は何度もいやな顔をする。自民党内にはいろんな意見があり、自由に言い合えたはずなのに失われつつある心配があったので、私自身は言い続けた……支持率が下がったことを謙虚に受け止め、何でも議論できる自民党に戻ってほしいという願いがあるとすれば、再度自民党を理解してもらえ、いい政治ができるよう、総理と汗をかいていきたい」と述べています。

がっつり閣内に取り込んでいますね。

一方、遠ざけられたのは石破氏です。石破氏自身は閣僚入りしなかったのですけれども、石破氏率いる「水月会」の主要メンバーである斎藤健農水副大臣を農水相に、石破氏が立ち上げた「無派閥連絡会」に所属している小此木八郎国対委員長代理と梶山弘志元国交副大臣をそれぞれ農水相、地方創生担当相に起用しています。

彼らを閣内に取り込むことで石破氏の側近や近い議員を引き剥がしています。

安倍総理は3日、臨時総務会を党本部で開き、「内閣と自民党に対し、国民の厳しい目が注がれている。私自身深く反省している。新たな気持ちで結果を出していくことによって、国民の信頼を勝ち得て、責任を果たしていきたい」と述べています。

永田町関係者は「今回の内閣改造で、官邸は支持率が急上昇するとは思っていない。手堅く、一歩一歩、政策を実行していく構えだ。一方で、ドナルド・トランプ米大統領が北朝鮮攻撃も示唆するなか、日本は戦後最大の試練を迎える可能性がある。 『政権の安定は不可欠』と考えており、幅広い人々に支持される人材を選んだ。『有事対応内閣』という側面もある」と述べたそうですけれども、安倍総理は"イシバシ"を叩く手堅い組閣をしたのではないかと思いますね。

この記事へのコメント

  • sdi

    内閣改造を人事面から分析するなら、党三役や幹事長代理、選対委員長といった党務の人事も併せてみるべきなんじゃないかと思うのですが何故かマスゴミ初めそっちにはほとんど触れていませんね。
    仕事師内閣として政策面での成果をあげようと思えば、安倍政権が実行しようとする政策をまず「自民党の政策」として党内での政務調査会での決定手続きを通さなくてはなりません。その点で、岸田前外相の政調会長就任は「敵は閣内、味方は党務」の原則とともに、「仕事師内閣」としての成果を安倍首相が重視していることの表れでしょう。
    2017年08月05日 19:17

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