沈黙の北朝鮮は誰を味方と考えているか
今日はこの話題です。
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10月16日、ロシアのマトビエンコ上院議長は、サンクトペテルブルクで開かれている各国の議会関係者が集まる国際会議で、北朝鮮と韓国の代表と相次いで会談しました。
ロシアは南北間の直接会談を促したのですけれども、北朝鮮側は「交渉を行う用意がない」と拒否したことが明らかになりました。
会談に同席したロシア連邦上院のコサチョフ国際問題委員長は、北朝鮮の対話拒否について「責められるべきは北朝鮮であって、韓国ではない」と批判しました。
この日、ロシアのプーチン大統領は、北朝鮮に対する国連安保理の制裁決議に基づき、北朝鮮との協力を制限する大統領令に署名したと発表しました。
大統領令では、北朝鮮から銅やニッケル、銀、亜鉛を購入することや、北朝鮮に新しいヘリコプターや船舶を供給することを禁止。更に医療分野以外の核・ミサイル開発計画を推進するおそれがある科学技術協力を停止するとしています。加えて500ドル以上の絨毯や100ドル以上の陶磁器の取り引きも禁止しました。
ロシアは、国連安保理の制裁決議を履行すると同時に北朝鮮に対話を促す狙いがあるものと見られていますけれども、南北対話を拒否した日にこれを発表したということは、ロシアは明確に北朝鮮に不快感を表わしたということですね。
『週刊現代』特別編集委員の近藤大介氏は、北朝鮮労働党幹部に接触し、そのインタビュー記事を公表しています。
それによると、北朝鮮と中国との関係は、1949年に国交を結んで以来、最低レベルまで落ち込んでおり、いまやむしろ敵対関係に近いとこの朝鮮労働党幹部は発言しています。その一方、北朝鮮をバックアップしている大国は、ロシアであり、ロシアから主にエネルギーを輸入し、北朝鮮から軽工業品や日用雑貨品などを輸出しているとのことです。
北朝鮮は年内のプーチン大統領の訪朝を要請しており、場合によっては、金正恩が先にモスクワを訪問するかもしれないとも話しています。
北朝鮮に対する経済制裁についても、石油に関しては、経済制裁を予期して、昨年のうちに中国から大量に仕入れており、当面の使用分は確保している事に加え、ロシアから鉄路などで輸入しているとしています。
これが本当であれば、今の経済制裁下の中でも今年の冬は越せると見込んでいると踏んでいるものと思われます。
その北朝鮮の金"ロケットマン"正恩は、先月15日に「火星12型」ミサイルを発射させてから一ヶ月以上、ロケット発射をしていません。その理由について様々な憶測がされていますけれども、北朝鮮のミサイル発射はある種の外交声明の意味合いを帯びていると見ていいと思いますね。
一説には10月18日前後にミサイルを発射するのではないかとの声もあります。この10月18日は中国で5年に一度の共産党大会が開かれますから、この日に発射すれば、思いっきり中国の面子を潰すことになります。ただ、先の近藤氏のインタビューで、北朝鮮労働党幹部が「中国とは敵対関係に近い」と発言していますから、発射してくる可能性はあります。その反面、完全に無視して何もしないケースも考えられます。正直どう転ぶか分かりません。
また、北朝鮮は、16日から行われている米韓合同軍事演習などに反発していますから、演習中に発射するのではないかとも言われていますけれども、これは明快にアメリカに喧嘩を売ったことになりますからね。報復は覚悟しないといけなくなります。或は、来月のトランプ大統領のアジア歴訪が終わるまでは何もできないと踏んで、挑発してくることも可能性としてはあります。けれども、ちょっとリスクが高い選択のような気もします。
15日、アメリカのティラーソン国務長官が「大統領は私に外交を通じて問題を解決したいということも明確に示していて、戦争は求めていない。外交努力は、最初の爆弾が投下されるまで続く」と述べていますけれども、はっきりと軍事攻撃を準備していると取れる発言です。
只の牽制に過ぎないという見方もありますけれども、段々表現が強くなってきていますからね。金正恩もそれなりにプレッシャーを感じているかもしれません。いずれにせよ警戒は怠ってはいけないと思いますね。
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