前原民進党代表は小池百合子に騙されたのか
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民進党が襤褸襤褸ですね。
希望の党が民進党からの公認申請者を厳格に選別する方針を打ち出したことを受け、希望者全員の公認を求める地方組織や連合が「話が違う」と不満が噴出。9月30日、民進党の全国幹事会で、前原代表が釈明に追われました。
前原代表は、挨拶の冒頭「私が代表に就任してまだ1ヶ月だが、党勢は回復していない。もし、もっと支持率が高く、独自の力で選挙を乗り越えられるのなら、こういう選択はしなくてよかった」と述べ、希望の党への合流について「基本的理念、政策の一致が極めて大事……衆院選は小選挙区なので、自公は候補者を1人にしぼって戦いを挑んでくる。野党がバラバラでは相手を利するだけで、どう1対1の構図に持ち込むかが大事だ」と強調。「民進党が大きく議席を減らしてしまうなら、『名を捨てて実を取る』で、皆さんに国会に戻ってもらいたい。名前は変わるかもしれないが、最善の考えられる方策として、提示させていただいた」と説明しました。
出席者からは「民進党出身者の全員が希望の公認を得られるのか」といった見立ての甘さへの懸念が続出。小池百合子代表が民進党議員の中で、希望の党の基本的理念に合致しない場合は公認せず、「排除」すると明言したことについて批判が集中したようです。
というのも、こうした希望の党の動きは、前原代表と民進党の支持母体である連合とで事前に打ち合わせした内容を大きく食い違っていたからです。
連合の神津里季生会長は、合流の条件として「民進党と連合が結んだ政策協定を丸のみする」、「民進党の公認申請者全員を受け入れる」の二点を希望の党に求め、前原代表も「できるだけ全員を希望に合流させる」と語っていたようなのですね。それが「排除」の原理を口にされ、リベラル派が排除されるリストもリークされました。確かに連合にしてみれば「話が違う」でしょうね。
連合幹部は「連合の要望が受け入れられなければ希望の党の候補に推薦は出さない」と怒り心頭で、民進党北海道連の市橋修治幹事長は「民進党公認の道を開くよう求めたが『民進党では選挙はやらない』の一点張りだった」と怒り狂っています。
そして、この民進党の政策を希望の党が丸のみするということは、民進党議員の間でも暗黙の了解だったようです。
有田芳生参院議員は「民進党が希望の党に入ることが両院議員総会で決まったときには、公然とは口にしなかったことですが、『トロイの木馬』のように、多数になるであろう自分たちの政策を進めていくという暗黙の合意があったのです。なぜなら民進党の政策を希望の党が「丸のみする」と理解されていたからです。選挙戦を闘えば、当選者は圧倒的に民進党出身者が予想されました。全候補者が合流するとの前提だったからです。 これが9月28日のことでした。しかし「トロイの木馬」戦術は一夜にして意味を失いました」と述べています。
これが本当であれば、民進党は希望の党を乗っ取る気満々だったということですね。けれども、その目論みは小池百合子代表の「排除する」宣言で儚くも消え去ったということです。
希望の党が明言した「排除」の論理について、前原代表は「私自身、どうなっているかは存じないが、真摯な議論をしていただいている……皆さんに不安を与え、疑心暗鬼を増長させていることは理解している……一刻も早く公認を発表したい」と陳謝し、小池氏から「自分以外の発言は取り合わないでもらいたい」と釈明されたことも紹介しましたけれども、そんなもので収まるとはちょっと考えられません。なぜなら、公示までの残り時間を考えると直ぐに公認を決める必要があるからです。
民進党の枝野代表代行は「前原代表が両院総会で述べたこと(理念政策と多くの仲間が守られること)と決定したことが実現されるものと信じて、見守ってきました。しかし、両院総会での話が違っていた場合、総選挙日程との関係で善後策が時間切れになります……そこで本日午前、前原代表に交渉状況を問い合わせましたが、明確な答えはなく、今日の午後まで待ってほしいということでした。全議員で信頼して決めたことですので、両院総会でのことが順守されると信じて、午後の報告を待っています」と述べ、前原代表から返答次第では、新党結成も選択肢になるという認識を示しています。
また、赤松広隆元衆院副議長も「新しい政党も選択肢の一つ」と言及。「参院民進党の現職から5人を借りて『救済新党』を作る」という案も浮上しているようです。
希望が出した「排除」の論理とそれを裏付ける公認リストによって、見事に民進党が分断されつつあります。
けれども、言い方はあれかもしれませんけれども、正直傍からみれば、前原代表の希望の党との事前交渉と詰めが甘かったようにしか見えません。
このままでは前原代表への風当りは益々強くなるでしょうね。
この記事へのコメント
kazusa
穿った見方をすれば小池が過激なことを言えば言うほどリベラルと称する人間は踏み絵を踏まないとか新党結成とか表明する。そして第二民進党のイメージは消え去る。
似非リベラル候補者が表明し戻れなくなる、そして第二民進党のイメージが消えたタイミングで、何らかの理由で民進党全員を受け入れると表明すれば似非リベラルたちを選別出来、結果的に前原は嘘をつかなかった事に出来るのではと考えているのではないでしょうかね。