北朝鮮はアメリカと対話するか
昨日の続きの感想エントリーです。
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11月15日、トランプ米大統領はホワイトハウスで声明を発表し、アジア歴訪についての成果を強調しました。
トランプ大統領は声明で、今回のアジア歴訪には「対北朝鮮で世界を団結させる」、「アメリカの同盟関係と、『自由で開かれたインド太平洋』での経済協力の強化」、「公正で互恵的な貿易の実現」という三つの重要な目的があったと述べ、「アジアで、我々が送ったメッセージは明確になり、十分に受け止められた。それは、アメリカはアジアで競争し、ビジネスを展開し、我々の価値と安全を守る、ということだ」と語りました。
そしてトランプ大統領は訪問国が発表した、アメリカ製品の購入やアメリカへの投資を詳細に説明。日本については「日本は、アメリカの納税者が担ってきた経費を払い戻す形で、我々が共有する防衛負担を引き受ける。戦闘機やミサイル防衛システムなど、アメリカ労働者に仕事をもたらす、何十億ドルものアメリカ製品を購入する」と述べ、中国についても「中国では、アメリカに雇用をつくる2500億ドルもの貿易投資が発表された」と強調。更に、韓国やベトナムなどから勝ち取った商談の成果を披露しました。
確かに持って帰った結果を見る限り、しっかりと「商談」を勝ち取ってきたのは事実です。あとは、それが現実にアメリカ国内に雇用を生み、貿易赤字が改善されるのかどうかです。TPPなどの概念的な枠組みよりもリターンを取ったという印象です。
一方、注目された北朝鮮に対する「重大発表」はありませんでした。一部には北朝鮮をテロ支援国家に再指定するという観測もありましたけれども、今日の時点では空振りに終わりました。
けれども、だからといって、これで終わりという訳ではありません。
というのも、中国が北朝鮮に特使を派遣するからです。
11月15日、中国共産党中央対外連絡部は習近平国家主席の特使として宋濤部長が17日に北朝鮮を訪問すると発表しました。
中央対外連絡部は共産党の外交を推進する機関で、宋氏は閣僚級で習氏の側近とされています。8月には安倍総理と会談しています。共産党党内の序列はトップ25の政治局員より1段格下の中央委員のようです。
宋氏は、金正恩の側近で外交を統括するリ・スヨン副委員長と会談する方向で、関係者によると4日前後の訪問となる予定です。
宋氏の訪朝について中国外務省の耿爽報道官は記者会見で「党大会後、相互に報告するのは朝鮮労働党など社会主義国の政党と長年続けてきた慣例だ……両党は両国関係など共通の関心事項について意見を交換するだろう」と述べていますけれども、トランプ大統領との米中会談が終わってというタイミングでの特使を派遣しての訪朝。何もない筈がありません。
マスコミ各社は中国が北朝鮮に対し、核・ミサイル開発を自制しアメリカと対話するよう促すだろうと報じていますけれども、状況から言ってそれ以外には考えられません。
おそらく、先の米中会談でトランプ大統領が中国に北朝鮮を説得するよう強く要求したのだと思われます。此処から先は単なる推測ですけれども、「もし北朝鮮を説得できなければ、北朝鮮とテロ支援国家に再指定する。北朝鮮と貿易関係を持つ企業・団体には一切のドル取引の停止などの経済制裁を課す」ぐらいは宣言したのではないかと思いますね。
実際、トランプ大統領が訪中時に中国に伝えた対北朝鮮方針を宋氏が北朝鮮に伝達するとの見方もありますから、その可能性は高いと思いますね。
これは、中国にとってみれば、北朝鮮へ輸出した企業は、アメリカの経済制裁の巻き添えを食う訳ですから、堪ったものではありません。また、第三国を経由した迂回貿易についても、テロ支援国家に対する貿易・援助は、いかなる国であっても制裁の対象になるでしょう。日本とて、朝鮮総連を始めとして、北朝鮮に繋がる企業には、強力な締め付けがあると思いますね。
中国が慌てて特使を北朝鮮に派遣するのも道理です。
トランプ大統領が今回の声明で北朝鮮に殆ど触れなかったのも、多分、裏で中国から北朝鮮を説得する時間をくれ、と懇願されたからではないかと思いますね。
そう考えると、トランプ大統領が15日に重大発表をすると発言したのは、あるいは中国に対して、期限を切って、説得するよう動かなければ、即座にテロ支援国家に再指定するぞ、と中国に釘を刺したと見ることもできます。実に巧みです。
けれども、その北朝鮮はというと、アメリカと連携して経済制裁に動く中国への不信感を強めていて、中朝筋によると宋氏が金委員長と会談する可能性は低いといわれています。
もし、宋氏が門前払いや、会談決裂になれば、トランプ大統領は北朝鮮をテロ支援国家に再指定するものと思われます。注目ですね。
この記事へのコメント
金 国鎮
朝鮮人にも中国人にもそして日本人にも無感覚なゆえに固有名詞をひたすら連呼するブログ。
先の戦争で鬼畜米英を叫んでいた日本人と同じだよ。
先の戦争を引き起こしたのは天皇でもなければ軍でもない。
軍の参謀に入ってきた日本人平民の無知な国際感覚だよ。
北にアメリカのドルが入れば北の政権は崩れるのは必至だ。
それを効率良くする能力がアメリカにあるかどうかだ。
北の内部事情を分からずに動くほどアメリカは無知ではない。
アメリカから出てくる朝鮮問題の国務省関係者には韓国系アメリカ人が多い。
彼らの努力を理解できるのか?
彼らは慰安婦の問題では決して動かない。
何も分からないのは今も昔も変わらない。
戦時は便依兵
金正恩が米との対話を決断したら、即、軍部過激派から暗殺されますねえ。
対話なんか無理だよ(笑)