韓国は北朝鮮の代弁者となった

 
昨日の続きです。

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韓国の北朝鮮傾倒が収まりません。

1月27日、韓国統一部の趙明均長官は、平昌五輪開会式前日の2月8日に北朝鮮で開催される建軍節の軍事パレードについて「平昌オリンピックとは関係なく、偶然日時が重なった」と述べました。

また、韓国大統領府のある幹部も北朝鮮の軍事パレードの日程について「偶然」だと話したそうです。

これまで北朝鮮は軍事パレードを4月に行ってきました。それが今年になって急に2月8日を記念日として軍事パレードを持って来ました。狙いがない筈がありません。

北朝鮮は軍事パレードに1万2000人の兵力を動員する計画で、また平壌郊外に長さ200メートルと50メートルの大型遮蔽施設を設置する準備を今も進めているそうです。一部には大陸間弾道ミサイルの「火星13・14・15号」や潜水艦発射型弾道ミサイル「北極星3型」などを軍事パレードに登場させるためではないかと言われています。

世界の注目を集める五輪に合わせて軍事パレードを持ってくる。軍事力を誇示する絶好の機会であることは言うまでもありません。

それなのに、韓国政府は「偶然だ」と臆面もなく発表する。それを言うのであれば、少なくとも何らかの根拠を示すべきでしょう。

識者の中には、平昌オリンピックを利用して「韓半島の主人は金正恩朝鮮労働党委員長である」と宣伝したいのだろうと見る人もいます。

無論、韓国政府のそのことは重々承知です。けれども、問題なのは、そうだと知った上でそれを唯々諾々と受け入れていることです。

1月29日、文正仁大統領特別補佐は、フランスのパリ政治学院国際大学院で行った特別講義で、「北朝鮮が平昌冬季五輪に参加して体制宣伝しようという意図を持っていても、そのまま放っておこう……北朝鮮は自分たちの方法で五輪を楽しみ、我々も我々で五輪を行ってプラス効果をもたらせばいい」と発言しました。

更に「今回の五輪を通じ、北朝鮮が変わる可能性があるというのが文在寅大統領の考えだ。北朝鮮は、正常な国家として認められたいという気持ちがあるなら正常な行動を示さなければならないということを五輪期間中に気付くのではないだろうか……文在寅大統領は統一そのものよりも平和の方を重要な目標だと考えている。保守陣営は吸収統一を主張しているが、平和のない統一は虚像だ……韓半島で軍事的な動きはあってはならないし、北朝鮮のレジームを外部から変えようとしてもならないというのが文在寅大統領の確固たる考えだ」とも述べています。

文正仁大統領特別補佐は、一応この発言の前に「大統領特別補佐というよりも個人的な意見を説明する場」と断っていますから、韓国政府の見解ではないといいたいのでしょう。けれども、それだけに発言の内容は本音を話したとも受け取ることができます。

政権高官がこんな本音を堂々と述べるということは、文政権がそれを許しているということです。尤も文在寅大統領自身が親北発言を繰り返しているのですから、ある意味自然な姿だともいえます。

北朝鮮は、そんな文政権に対してやりたい放題です。

先日、北朝鮮は使節団を韓国に派遣しましたけれども、「玄松月氏の笑顔や発言の様子を報道するな」とか「南北会談の取材はするな」などと要求しました。それを受け、韓国政府は「玄松月氏が困っている」としてメディアに取材させなかったそうです。まるで金正恩の手下のような態度です。

これで一体どうやって「今回の五輪を通じ、北朝鮮が変わる可能性がある」というのでしょう。半島の統治者は金正恩だ、とアピールさせるだけのようにしか見えません。

そんな中、29日になって、北朝鮮は来月4日に予定されていた金剛山での合同文化公演を「中止する」と、韓国に一方的に通告してきました。
韓国統一部によると、北朝鮮は通知文を送り、「韓国メディアが平昌五輪に関する北朝鮮の措置を冒とくする世論を拡散させている上、北朝鮮内部の祝賀行事の是非まで論じているため、行事を中止せざるを得ない」と通告したそうです。完全に上から目線です。

平昌五輪では、国内世論の批判を押し切り、支持率が落ちることをも甘受してでも、親北の態度を示している文大統領にとっては面目丸つぶれです。あるいは北朝鮮は、それをも狙っているのかもしれません。

韓国統一部は「北朝鮮の一方的な通報によって、南北が合意した行事が開催できなくなることは極めて遺憾だと考える……ようやく南北関係改善の第一歩を踏み出した状況で、南北は共に、互いを尊重・理解する精神に基づいて合意事項を必ず履行しなければならない」と強調したそうですけれども、「合意事項を必ず履行しなければならない」などと、どの口がいうのでしょう。日韓合意を履行しない癖によく言えたものです。

最早韓国は、北朝鮮の代弁者に成り下がったといっても過言ではないと思いますね。

この記事へのコメント

  • opera

    むしろ韓国の文在寅政権は北朝鮮の代弁者にすら成り得ておらず、オリンピックのせいで一種のモラトリアムが生じているように見えつつも、朝鮮半島危機は些かも緩和されていないという現実から目をそらし、「事実上の当事者」でありながら、無為無策、かつ希望的観測を述べるだけの存在に成り下がったと言うべきかもしれません。また、そこに日米の危機感があるんだろうと思います。

     北朝鮮は、韓国の誘いに乗りオリンピックを利用して何らかの変化を画策しようとしたものの、日米中や国際社会の対応、オリンピック後に急速に高まるであろう危機的状況に全く変化はなく、文在寅にこうした状況をマネージする能力が無いことが明らかになるにつれ、本来の対応に戻りつつあるのかもしれません。

     その意味で、北朝鮮や危機感を強める一部の韓国世論の方が、文在寅より遥かにマトモだと言うべきでしょうね。
    (万が一パヨク政党が政権を取った場合に、日本も似たような状況になっていた可能性を考えると、背筋が寒くなりますが。)
    2018年01月31日 13:42

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