アメリカの北朝鮮に対する新たな独自制裁について
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2月23日、アメリカのトランプ政権は、北朝鮮に対する新たな独自制裁を発表しました。
制裁は、北朝鮮に加え、中国やシンガポールなどを拠点とする27の海運会社と28の船舶などを指定。北朝鮮が制裁を逃れるために海上で石炭や石油精製品などの積み荷を積み替えるといった密輸を封じ込める内容です。
ムニューシン財務長官はホワイトハウスでの記者会見で対北朝鮮独自制裁の対象に指定した船舶28隻は、北朝鮮による国連安全保障理事会の制裁逃れに関与している事実上全ての船が含まれていると明らかにしました。
これら制裁対象28隻のうち19隻は北朝鮮船籍で、その多くは油槽船。うち1隻は昨年11月、洋上でロシア船から石油燃料約1200トンを受け渡され、北朝鮮船籍でない9隻も、北朝鮮で産出された石炭の輸出に使われたり、洋上で物資を積み替えて、石油製品の北朝鮮船舶への移転に使用されたりしたことが分かっています。
アメリカは北朝鮮による石炭輸出の狙いについて「大量破壊兵器やミサイル開発計画の資金獲得のため」と分析し、石炭運搬で制裁対象となった船舶は、一度に約550万ドル相当を上回る石炭を運ぶことができると指摘しています。
ムニューシン財務長官はこれまでの制裁で北朝鮮の核・ミサイル開発に「重大な打撃を与え始めている」と述べ、今後も経済制裁に全力を挙げていく方針を表明しています。
同じくトランプ大統領もホワイトハウスでオーストラリアのターンブル首相と会談し、その後の共同記者で北朝鮮への対応について「制裁に効果がなければ第2段階に移行せざるを得ない……第2段階は手荒な内容になる……世界にとって非常に不幸な事態となる。制裁が効果を上げることを望む」と警告しています。
一部には第2段階について「手荒な内容」という表現があることから軍事攻撃ではないかという観測もあるのですけれども、密輸貨物船を停船させての臨検も手荒といえば手荒でしょう。ですから、必ずしも即空爆とは限らない。軍事攻撃に踏み切る前に第3段階、第4段階とあるように思いますね。
これに対し北朝鮮は、いつも通りの恫喝を繰り返しています。
23日、北朝鮮の朝鮮労働党機関紙、労働新聞は論説で「核弾頭と弾道ミサイルを実戦配備する事業に拍車を掛けている」とし、アメリカに対し、「任意の時刻、任意の空間から最も致命的な核攻撃を加えられる準備を全て整えた……わが国に核放棄を望むのは、海水が干上がるのを待つより愚かな行為だ」と述べ、いかなる制裁や挑発も「われわれの核保有国の地位を絶対崩せない」と強調しました。
そして、核を持つ北朝鮮との共存が「賢明な選択だ」とも述べていますけれども、「賢明な選択」と一歩引いたような表現ですね。これは筆者のただの感想ですけれども、どことなく北朝鮮がアメリカに核保有を認めてくれと懇願している雰囲気を感じます。
トランプ大統領は「北朝鮮はならず者国家だ。合意ができれば最高だが、できなければ何かが起きることになる。今に分かる」と述べながらも「様子を見なければいけない」としています。
合意が出来れば最高だということは、合意に向けた何等かの動きがあるとも取れます。
それが何かは分かりませんけれども、制裁の枠を狭めつつ様子を見るのがしばらく続きそうですね。
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