北朝鮮非核化の条件
今日はこの話題です。
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この程、アメリカ政府が、北朝鮮の船舶が公海上で物資を違法に積み替える「瀬取り」を取り締まるため、沿岸警備隊の巡視船をアジア太平洋地域に派遣する検討していることが分かりました。
既に、その旨は日本政府に伝えられており、その他韓国、オーストラリア、シンガポールなどと取り締まりの強化策について協議中とのことです。
今回の新たな対応では北朝鮮への海上封鎖に当たらない程度まで、こうした活動の範囲を広げる方針で、北朝鮮との輸出入が禁止されている武器用の部品などを積載していると疑われる船舶の監視を強化したり、必要な場合は拿捕する検討も進んでいるようです。
「アメリカの北朝鮮に対する新たな独自制裁について」のエントリーで、筆者は見方によれば臨検とて「手荒な第二段階の対応」になると述べましたけれども、どうやら、その準備が進んでいるようですね。
アメリカ政府は瀬取りにかかわった船舶を制裁対象のリストに加える考えとしていますから、じわじわと締め付けをすることになります。
一方、北朝鮮はアメリカと対話したいと言い出しました。
2月25日、金英哲氏を始めとする北朝鮮の高官級代表団が韓国入りし、韓国の文大統領と会談したのですけれども、文大統領が「南北関係改善と朝鮮半島問題の本質的な解決のために、米朝対話が速やかに開かれなければならない」と述べると、「アメリカと対話する用意が十分にある」と答えたとのことです。
けれども、これは韓国が明らかにしたことで、北朝鮮は公式にはそうした声明は出していません。それどころか、アメリカと対話しないなどと「痩せ我慢」しています。
25日北朝鮮の朝鮮アジア太平洋平和委員会は、朝鮮中央通信を通じて声明を発表し「今後100年、200年が過ぎても、アメリカとは絶対に対座しないだろう」と表明しました。声明では、アメリカのペンス副大統領の発言を非難すると共に、「ペンス副大統領は、時の経過と共に、この発言によってアメリカがどのように断崖に立つことになるかを知るだろう。北朝鮮が彼と協議することはない」と反発してみせています。
けれども、訳が正しければなのですけれども、北朝鮮の声明を良く読むと非常に微妙な表現になっています。
北朝鮮はアメリカとは「対座」しないといっているだけで「対話」しない、とは言っていません。また、ペンス副大統領と協議しないとはいっていますけれども、アメリカと協議しないとは言っていません。
これらを繋ぎ合わせると、「まずは韓国などを介した"間接的対話"をしたい。その対話相手にはペンス副大統領だけは止めてくれ」というメッセージが含まれているように思うんですね。
これに対してアメリカは核放棄が対話の前提だ、と突っぱねています。
アメリカのサンダース報道官は「トランプ政権の責務は、北朝鮮の恒久的な非核化である……北朝鮮は対話への意向を示しているが、こうした中で、北朝鮮の非核化が北朝鮮との対話の最終地点であるべきだとはっきりと表明すべきであり、それまで、アメリカと世界各国は、これまで同様、北朝鮮に対して、核・ミサイル計画が手詰まりだということを明確にしなければならない」と述べています。核を捨てると宣言しろ、と条件をつけているのですね。
この条件について、緩めてくれと懇願しているのが韓国です。
26日、韓国の文大統領は、「最近、北朝鮮は米国との協議に積極的に関与する意向を示しており、アメリカも対話の重要性に触れている……アメリカは北朝鮮との協議の条件を引き下げる必要があり、北朝鮮は非核化への意思を示す必要がある。アメリカと北朝鮮が早急に交渉の場につくことが重要だ」と述べています。なんとか対話させようとしています。
では、北朝鮮が非核化への意思を示したら、対話になるのか。というと、そう言い切れません。口だけで非核化するなどとはいくらでもいえますし、実際、北朝鮮はそうやって嘘をついてきましたから。
アメリカのサンダース報道官は「非核化が対話の最終地点であると表明しろ」と述べていますけれども、単なる口約束ではない明瞭な証拠を要求しているとみていいかもしれません。でないと、韓国の文大統領がわざわざアメリカに「条件を引き下げろ」という理由がありませんから。
その条件が何かは分かりませんけれども、北朝鮮がアメリカとの間接的対話を望む限り、韓国の文大統領が、事実上、北朝鮮のスポークスマンになることは避けられないように思いますね。
この記事へのコメント
金 国鎮
トランプが何を言おうともそれには従う。
アメリカの議会に北からの脱北者を招待した。
歓迎すべきことだ。
日本の議会では起こらない。
多くの在日朝鮮人を北送という名目で日本から排除しその多くの部分が北の収容所に送られたからだ。
日本の官僚・大手メディアと日本人だ。
拉致被害者はピョンヤンに住んでいるという。
胸に拉致被害者のバッジをつけて北の核ミサイルを叫ぶ連中だ。
北の核ミサイルは問題ではない。
離散家族の再会と北の収容所の開放が問題である。
アメリカは理解しているようだ。
韓国系アメリカ人の努力が大きい。
韓国軍のベトナム参戦によってアメリカが韓国人移民を受け入れた。
亡くなった朴大統領の功績だ。
ムンジェインの関心がそこに集中していることも分る。
さて金正恩の関心はどこだろうか。
ムンジェインが北の高位の軍関係者である金英哲を南に引っ張り出したのは政治的には正しい。
これから南北間の軍関係者の本当の話し合いが始まる。
一昨年の冬あたりから私が予想したとおりだ。
それほど政治のブログは醜い。
彼らの関心は朝鮮でもなければ朝鮮人でもない。
自分の置かれた立場を理解する表現を持たない平民の群れだ。
彼らは明治の文明開化から登場してきた。
アメリカの占領政策で日本と韓国には結構多い。
opera
また、サンダース報道官は、平昌冬季五輪・パラリンピック期間中の実施を延期している米韓合同軍事演習に関して「以前の状態に戻るだろう」とも述べていて、韓国政府が求めていた軍事演習の中止(ないし延期)または規模の縮小を否定しています。
もともと米国政府・軍は、韓国政府・軍をほとんど信頼しておらず、従来から、米軍が北爆する場合であっても、韓国に事前通告しないだろうと言われていましたが、今回の冬季五輪の政治利用を巡るグダグダで、米韓の亀裂の決定的になったと見るべきでしょう。
このような状況ですから、米朝関係を考える場合は韓国側の情報や意図は基本的に無視し、米朝の言動から直接判断した方が無難かもしれません。
さらに、アメリカ政府が「瀬取り」の取締りのために沿岸警備隊の巡視船の派遣を検討し、その旨を日本政府に伝えているという報道は、実際は日本は法制上実弾射撃等が制限されているため余り目立たないものの、「瀬取り」に関するかなりの情報と経験があり、今回のアメリカの沿岸警備隊の派遣は、日本側の情報と協力を前提に、アメリカが実弾射撃を含む臨検を視野に入れているという意味であって、北朝鮮の反撃も考慮すれば米海軍の潜水艦やイージス艦のサポートも入るでしょうから、日比野さんの言う「手荒な第二段階の対応」に既に入っていると考えるべきかもしれません。
戦時は便衣兵
俺の予想通り、間も無く開戦だよ。
繰り返すけど、トランプの最終目標は、習近平・中国共産党支配の解体。