世界の窓際に追いやられる文在寅

 
今日はこの話題です。

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1月10日、韓国の文在寅大統領は大統領府で年頭の記者会見を行いました。

会見前に文大統領は30分程の挨拶を行ったのですけれども、注目された「徴用工」訴訟や火器管制レーダー照射問題など日韓間の問題には言及せず、経済と国民生活に関する話題に終始しました。

唯一触れたのは会見で「過去、韓日に不幸な歴史があった。新たな外交関係を結んだが、解決できなかった問題がある。韓国政府がつくった問題ではない。不幸な歴史による問題だ。日本政府は、もう少し謙虚な態度を示すべきだ……韓国も知恵を集めて解決し、未来志向の関係をつくろうと言っている。日本の政治家が政治の争点にしたり拡散したりしている」と日本側の姿勢を批判。

そして、元徴用工判決について、三権分立の原則があって韓国政府は介入できないとしたうえで、「日本は韓国の判決に不満を表明できるが、仕方がないという認識を持つべきだ。そのような状況でどう解決するか真剣に知恵を集めるべきで、政治的な攻防にして未来志向を妨げるのは望ましくない」と日本に注文しました。

厚顔無恥もここまでくると、漫画や小説を超えた感があります。ネットで議論されていた予想の更に斜め上の内容ですね。

文大統領のコメントに対するツッコミはすでにネット等で散々されていますから、触れませんけれども、彼が語った「仕方がないと思え」というロジックは、そのまま日韓基本条約、日韓請求権協定に当てはまります。

あとは、国家間の条約と韓国国内司法の判断のどちらを優先すべきかという点だけです。もちろん、国際条約が上にくるのはいうまでもありません。

NHK記者は徴用賠償問題について文大統領に「韓国政府が資金や財団を作る考えはないのか?」と質問したのですけれども、文大統領は「司法の捜査が進行中だ。このような状況が整理された後に考える問題だ」と答えています。何のことはない、ただの時間稼ぎですね。表向き検討しているとか何とか言っていれば日本は何も出来ないと多寡を括っているのかもしれません。

けれども、これら文大統領の発言で、少なくとも韓国に元徴用工判決を解決する意思がないことは明らかになりました。おそらくレーダー照射問題にしても自分達がやったなんて認めないでしょうね。

文大統領は会見で、米朝首脳再会談や北朝鮮の金正恩委員長のソウル訪問について「遠くない時期に開催される」とし「朝鮮半島の平和を確固たるものにできる転換点になる」と米朝の仲介役を自負するかのような演説を行っていますけれども、何やらそれすらも怪しくなってきました。

というのも、米朝会談が韓国抜きで進んでいる気があるからです。

1月7~10日、金正恩委員長が中国訪問をしましたけれども、その後、中国外務省は近くベトナムで2回目の米朝会談を行う予定であると発表しました。

実際、7日、アメリカのCNNは2回目の米朝首脳会談の開催候補地を巡り、トランプ政権の視察チームがタイのバンコク、ベトナムのハノイ、ハワイを訪れたと報じていて、ベトナムは候補地の一つです。

文大統領がこれを知らされていれば、こんなおいしい発表を放っておくはずがありません。きっと、今回の年頭挨拶で発表したものと思われます。それがないということは、米朝会談について韓国は蚊帳の外に置かれている可能性があるということです。

これが本当であったとするならば、文大統領はますますやることが無くなります。

困ったときの反日はいつものように発動していますけれども、それでも支持率は下がる一方。その状況で支持を稼げる数少ない対北朝鮮政策でも、肝心の北朝鮮に相手にされないとなれば、八方塞がりです。誰にも相手にされず、窓際に追いやられている感すら漂います。

あとは、勝手に南北経済協力や半島平和の名の下に、北朝鮮への経済制裁を解かせるように動き、勝手に経済協力を進めるくらいしかありません。

文大統領に韓国の経済を何とかするだけの手腕があればまだ別なのかもしれませんけれども、大統領就任以来の政策を見る限り望み薄です。

けれども、いくら効き目があるからといって、何でもかんでも反日で誤魔化すにも限界があります。

現に、文大統領は今回の年頭挨拶で、経済と国民生活ばかり話しました。反日では支持率は戻らないと彼自身も分かっているのですね。

とはいえ、だからといって日本が黙って見ている理由はありません。日韓請求権協定を破られ、レーダー照射という敵対行為をされたのです。きっちりと落とし前をつける必要があります。

それに、日本の世論が、いつまで韓国に甘い顔をしているのだと怒りの矛先が安倍政権に向かいそうな雰囲気も漂っていますしね。

日本政府には、中途半端な対応をすれば足元を掬われる可能性もあると、気を引き締めて対応していただきたいですね。

この記事へのコメント

  • 弁信

    >日本政府には、中途半端な対応をすれば足元を掬われる可能性もあると、気を引き締めて対応していただきたいですね

    日比野さんもたびたび引用されていたと思うのですが、日経ビジネスの鈴置高史氏「早読み 深読み 朝鮮半島」の連載は終了したのですね。

    https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/226331/010700211/?P=4&mds

    記事の最後に読者への挨拶が掲載されています。セミナーで出会った拉致被害者家族の方々の言葉を紹介され、「家族の皆さんは朝鮮半島情勢を勉強しようと、藁にもすがる思いで読んで下さっていたのです。それを知り、身の引き締まる思いでした」がしたという箇所に感銘を受けました。

    挨拶は「…2019年の朝鮮半島は劇的な展開が予想されます。その際、日本も何らかの形で巻き込まれるのは確実です。覚悟を固める時が来ました」と締めくくられています。

    本当に覚悟を決めなければいけませんね。
    2019年01月11日 11:07

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