韓国マスコミが日本と韓国に隠している文喜相国会議長の姿

 
昨日の続きです。

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韓国の文喜相国会議長が、天皇陛下に元慰安婦への謝罪を求めた問題について、昨日のエントリーで、文議長が謝罪を拒否していることに触れましたけれども、12日、文議長は韓国メディアを前に「なぜ、このように大きな問題になるのか。官房長官が出てきたかと思えば安倍まで出てきたことは、到底理解できない。合意書が十数個あっても仕方ない。やられた被害者から最後の承服、『許す』という言葉が出るまで謝罪しろということです」と改めて自身の発言の撤回と謝罪を拒否しました。

合意文書が何個あっても仕方がない、とか被害者から「許す」という言葉が出るまで謝罪しろという理屈を持ち出すのであれば、日本とて、「低空飛行がどうとか何遍言っても仕方がない、火器管制レーダーを照射された自衛官から『許す』と言う言葉が出るまで謝罪しろ」と言い返すことだって出来ますね。

しかし、そんな水掛論争などやっても仕方がないから、一般には、事実確認と法に従って処置することで折り合いを付けている訳です。それが世界標準です。

ただ、韓国の政治家は日本やその他の国向けと、国内向けとで発言のニュアンスが相当違っている感がしてなりません。

先日、日韓議員連盟会長の額賀元財務相が、韓国の李洛淵首相らとソウルで会談し、文議長の発言について抗議しています。

額賀氏は帰国後、「私共とすれば、本当に耳を疑うような発言で、私ばかりではなく、日本国民の皆さん方は、大変憤りの気持ちでいますと。きちっと反省をして、しかるべき対応をしてほしいと、伝えてほしいと」と述べたと明かし、これに対し、会談に同席した日韓議員連盟の姜昌一会長は、「自分も遺憾に思うし議長に伝える」と応じたそうです。

ところが、14日、その姜昌一会長はラジオ番組に出演し、文議長の問題発言について「韓国人の常識的な次元から出た発言と考えている」と擁護しています。額賀氏に対して言った「自分も遺憾に思う」は何処に消えたのでしょう。正反対の発言です。

それとも、自分はそう思っていないが、という枕詞を隠して言わずに「韓国人の一般認識からいえば、文議長の発言は常識的なものだと思う」と他人事にして逃げたのでしょうか。

いずれにせよ、日韓関係の改善に背を向ける態度であることには変わりありません。

同じことは、文喜相国会議長にも言えます。

アメリカを訪問した文議長は、12日、ナンシー・ペロシ米下院議長と会談しています。

この時の模様を中央日報が「米下院議長、韓国国会議長に『慰安婦問題解決努力を支持』」と題して記事にしています。

そこでは、ペロシ議長が「慰安婦問題関連の合意を日本が尊重することを望む」と述べたなどと報じて、日本のネットで一部話題になったのですけれども、件の記事では、ペロシ議長が慰安婦の話をして、文議長はきたる米朝首脳会談と、米韓同盟の話を口にしたことしか書かれておらず、それに対する相手の応答が全く書かれていないのですね。

会談といいながら、会話のやり取りが乗っていないのは如何にも不自然です。要するに、自分に都合の良い所だけ摘んで記事にしている疑いがあるということです。

その点、同じ文議長とペロシ議長との会談を韓国のポータルサイト「ネイバー」は、互いのやりとりを含めて報じています。

例えば、文議長と共に会談に同席した鄭東泳民主平和党代表が今度ハノイで予定されている米朝首脳会談に期待することとして「北韓が北ベトナムのように、米国の友邦、親米国家に変わったら、米国の国益を拡大するのに役立つのでは。韓国国民も脱冷戦に進む転換点になることを期待している」と発言すると、ペロシ議長は「私は北朝鮮を信じない」とバッサリ。

それに対し、鄭東泳代表が「トランプの北韓核外交は、北韓核解決策の元祖であるクリントン政府時代"ペリー・プロセス"を引き継ぐ政策ではないのか」と食い下がってみたのですけれども、ペロシ議長は「私はそうは思わない……トランプ大統領の国政演説を目を凝らして見ても、非核化という言葉を見つけることができなかった。シンガポール会談も何の成果もなかった失敗作であり、ショーではないか。私たちは、北朝鮮が非核化したという証拠、実際の行動として見たい」と真っ向否定しています。

朝鮮日報の記事は、ペロシ議長が「私は結果を楽観視していない……あなた方の話のように、私が間違っており、あなた方が正しいことを願う」と述べたとして締めくくっています。

中央日報の記事とは大分ニュアンスが違います。

ところが、ネットでは、このネイバーの記事でもまだ隠している部分があると指摘されています。それは朝鮮日報の英語版の記事です。

その記事は「Pelosi says, "Kim Jong-un disarms South Korea, no nuclear negotiations, denuclearization"」と題した記事で、題名自身は、ネイバー記事の題名「ペロシ、文喜相の目の前で『北朝鮮の本当の意図は韓国の武装解除』」と殆ど同じです。

けれども、件の朝鮮日報英語版には、ネイバー記事にも載っていない点が二つあると指摘されています。

一つは文議長が記者団に対し「慰安婦問題に関する一番重要なことは真実のexcuseだ」。最近のインタビューで話したことが、山ほど問題なのであれば、「発言を撤回して日本に謝罪することにやぶさかではない」と述べたという点。
Moon then met with correspondents and said, "One of the most important things in the comforting women's matter is a real excuse," Moon recently said in an interview. If there are dozens of things. "It is no matter for me to apologize to Japan for the withdrawal of Japanese comments and apologies."

そしてもう一つは、日韓の問題について、ペロシ議長が「予め日本側が、韓国側の話を聞く前に、私から一言、シンプルにいえば『これは恥辱である』と言って欲しい、と私に頼んできたという印象を受けた」と述べている点です。
Regarding the question of the Korea-Japan issue, Pelosi said: "I had the impression that the Japanese side had asked me to say a word in advance to the Korean side and simply to say that this was a shame.

もう、全く印象が異なりますね。

日本政府は既にペロシ議長に、文議長に釘を刺して貰うよう手を回していて、文議長も「謝罪してもよい」と答えていること。そして、文議長らの最大の関心であろう、北朝鮮問題に対する韓国側の意見が悉く撥ね付けられていたということ。事実であれば、相当重要な内容であることは疑いありません。

朝鮮日報がこの部分を本国版で報じていないとするならば、こんな肝心要のことを韓国国民は知らされていないということになります。

こんなことが続くのであれば、韓国は民主国家としては相当危うい地点に立っているのではないかと思いますね。

この記事へのコメント

  • ヘイジ

    日比野さん、いつもありがとうございます。
    早速、この記事をiRONNAで引用させていただきました。

    韓国議長「天皇謝罪発言」の狂った論理

    https://ironna.jp/theme/1023

    私は「まともな韓国(朝鮮)人」の文化が原因であって、国家や政治屋が悪いだけでは済まない問題と思っています。
    2019年02月15日 12:17

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