韓国が懇願しても対北制裁は緩和されない

  
今日はこの話題です。

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4月6日、アメリカのトランプ大統領は共和党ユダヤ連合(RJC)の定例イベントでの演説で「私は北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と良い関係を持ち続けている」としながらも、2回目の米朝首脳会談に関して「私はその唯一の合意案を置いて、歩いて出てくるしかなかった」と述べ、北朝鮮が核を完全に放棄する形での合意がなければ、制裁の緩和など相応の措置には応じないとの意向を改めて示しました。

また前日の5日には、マイク・ポンペオ国務長官も、アメリカのCBS放送の「ディス・モーニング」に出演し、北朝鮮と3回目の首脳会談が開かれるかについて「開かれると確信している」と答えました。

けれども、司会者から米韓首脳会談で「アメリカが北朝鮮と対話のモメンタムを維持していくため、一部の経済制裁の緩和に合意する方針なのか」と問われると、「我が行政府の政策は非常に明確だ……経済制裁、国連安全保障理事会の制裁は、我々が約2年前に提示した究極的目標を達成する前まで解除されないだろう」とこれまでの方針を強調。

更に司会者から「開城工業団地と金剛山観光の再開のため、一部制裁の解除を要求する韓国に対し、アメリカは『ノー』と言うつもりなのか」と問い返されると「韓国側の対話相手とかなり多く話し合っている」と直接的回答を避けました。

けれども、「ノー」という積りなのかと問われ、「そんなことはない」と否定できない時点でノーというつもりであるのがバレバレです。

アメリカ国務省の関係者も「国連の全ての加盟国が制裁を完全に実行し、北朝鮮の違法な核・ミサイル開発を終わらせるよう後押しする責任を真剣に受け入れることを期待する」と述べています。

更に、9日、米朝交渉に詳しい政府消息筋も「アメリカが北朝鮮と早く対話を再開したいと思っているのは明らかだ……対北朝鮮制裁の維持に関する考えはハノイ会談前よりも強硬になった」とし、今後の交渉で「アメリカは少なくともロードマップを作るべきという立場」だと念を押しています。

このような制裁緩和はしないというメッセージが出る背景には、もちろん韓国がそのような要求をしてくると想定して、前もって牽制する意味もあるのでしょうけれども、それ以外にも、8日、開城工業団地の進出企業でつくる開城工団企業協会がトランプ大統領に対し、開城工業団地を対北朝鮮制裁の例外として認めるよう求める請願書を在韓アメリカ大使館に提出したことも関係しているとも言われています。

11日の米韓首脳会談を控え、韓国大統領府の盧英敏秘書室長は、トランプ政権の初代首席補佐官を務めたフリーバス氏らと会い、北朝鮮の非核化や韓米首脳会談の見通しなどについて意見を交換していますけれども、外交筋は「今回の米韓首脳会談を米朝非核化交渉の動力を取り戻すきっかけにしたいという意志がうかがわれた」とコメントしています。

また、これに先立ち韓国外交部の康京和長官、国防部の鄭景斗長官、韓国大統領府の金鉉宗国家安保室第2次長らは先月末にワシントンに行き、アメリカのカウンターパートと相次いで会談。韓国政府が掲げる非核化の折衷案とされる「早期収穫論」や「グッド・イナフ・ディール」について説明を行ったそうです。

自分達の要求を出すのは構いませんが、当然、アメリカもそれ相応の要求をするわけで、特に、制裁破りについてはキツくとがめられるはずです。

韓国のワシントン詣でを受けたうえで制裁解除はしないとアメリカが事前に情報を漏らしているということは、自分達の要求をしているだけでは駄目で、見返りを持ってこなければ話にならないと言われているようなものです。

それでも韓国のマスコミはまだ制裁緩和してもらえると思っているのか、懸命に論陣を張っています。

7日、韓国のハンギョレ新聞はアメリカ国務省の前対北朝鮮特別代表のジョセフ・ユン氏のインタビュー記事を掲載しています。

次に一部引用します。
▲今回の韓米首脳会談で、どのような結果が出るべきと見るか。

 「文大統領は、今まで朝米対話で“ナンバーワン”の役割をしたし、朝鮮半島の緊張緩和は文大統領の功績だ。トランプ大統領は、文大統領がその役割を継続することを望んでいる。米国が北朝鮮との対話を持続することを明確にすることが文大統領の最大任務だ。2月のベトナム・ハノイにおける2回目の朝米首脳会談が合意せずに終わったが、その後もトランプ大統領と金委員長は互いに良い関係を保っていると感じている。今回の訪米における文大統領の第一の任務は、トランプ-金正恩関係を保存し、彼らが今後対話するための計画を持つようにすることだ」

▲北朝鮮に開城(ケソン)工業団地や金剛山(クムガンサン)観光の再開、スナップバック(約束不履行時復元)を前提とした制裁緩和などを提供する方案が議論されている。

 「今は米国が制裁緩和にどれくらいの余地があるかを話すのは早い」

▲韓米同盟の再確認も、今回の首脳会談の主要目標に見える。一角では韓米同盟が危機という主張が出ている。

 「米国と韓国の同盟関係が危険に陥ったとは全く考えない。米国でも韓国でも韓米同盟に対するきわめて深い支持があると見る。(行政府の)高官級で韓米同盟を調整しなければならないという圧力のようなものもない。韓米同盟が危機と考えるいかなる理由もない」

▲それでも韓米同盟危機説が出ている理由は何だと見るか。

 「純粋に韓国の国内政治だと見る。保守陣営が政府与党を批判することは、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府時期にもあった。コインの両面のようなものだ。保守は、韓米同盟をもって進歩を批判し、進歩は南北関係をめぐり保守を批判しようとする」

▲文大統領に向かって「米国より北朝鮮の肩を持っている」という主張もあるが…

 「それも韓国の国内政治に基づく批判だ。そうした主張は、米国では聞かれない」
随分と韓国よりの主張に聞こえます。

文大統領の第一の任務は、トランプ大統領と金正恩委員長が今後対話するための計画を持つことだ、なんて、米朝の仲介役をやれというも同じです。アメリカはおろか、北朝鮮にも邪魔だと除け者扱いされているのに、まだ仲介役をやれると思っているのでしょうか。

更に、米韓同盟は危機になんかなってない、とか、文大統領が北朝鮮寄りだというのは韓国国内政治に基づく批判だ、とは、よくそこまで断言できるものです。

ユン氏は確かに国務省で対北朝鮮特別代表を務めていました。けれどもそれはもう1年も前の話です。

ユン氏は、対北朝鮮特別代表時代、実務レベルでの調整を担う一方、ニューヨークにある北朝鮮の国連代表部との通称「ニューヨーク・チャンネル」のアメリカ側窓口を務めていました。

けれども、ユン氏はトランプ政権が北朝鮮に「最大限の圧力」をかける路線を打ち出す中、早くから米朝対話の実施を積極的に提唱し、政権関係者の一部からは対話路線に傾斜し過ぎとの見方も出ていたのだそうです。

結局彼は、昨年3月2日に辞任。表向きは辞任ですけれども、これまでのトランプ政権のやり方からみれば、方針が合わなくなって外されたとみるほうが妥当だと思いますね。

その意味では、今更、ユン氏の論に耳を傾けたとしても、それでトランプ政権に影響が及ぼせるとも思えません。

ただ、そんな彼でも、開城工業団地や金剛山観光の再開については時期尚早だというのですね。

それを考えると、現状、開城工業団地や金剛山観光の再開はほぼ不可能でしょう。

もしも文大統領が、開城工業団地や金剛山観光の再開を受け入れて貰えると思っていたとしたら、失望に終わる公算が高いと思いますね。

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