赤と青の股裂きにあう韓国
今日はこの話題です。
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「妖印刻みし勇者よ、滅びゆく多元宇宙を救え」連載中!
6月5日、ハリー・ハリス駐韓アメリカ大使は、在韓アメリカ大使館と韓国インターネット企業協会が主催したイベントで、「5Gネットワーク上のサイバーセキュリティは、同盟国の通信を保護する核心要素だ。……短期的なコスト削減の誘惑に駆られるかもしれないが、信頼できない供給者を選べば、長期的にリスクと費用負担が非常に大きくなるだろう」と事実上、中国のファーウェイの通信装備を使わないよう求めました。
続いて7日、韓国軍史学会と合同参謀大学がソウル龍山の国防コンベンションで共同主催した第27回国防・軍事セミナーの基調演説で、「韓国に進出したアメリカ企業が公正な土台の上で競争することを妨げる、負担となる規制が存在する。韓国にしかない基準は、韓国の消費者や経済に悪影響を及ぼしかねない」と指摘。
更に日韓関係についても、日韓両者間の問題が、我々3ヶ国が北朝鮮や地域的・世界的影響力のある他の事案に対する戦略的な責務への集中を乱さないようにするのは、極めて重要だ……この地域のいかなる重要な安全保障上の事案も、韓日双方の積極的関与なしには解決し得ない。アメリカは韓米日3カ国協力の強化に向けた強い意志を持っている……我々が共に協力できることを期待する」と要求しました。
そして、アメリカのインド・太平洋戦略に関連して韓国に「共に協力することを期待する」と言及。更に「5Gネットワークの安全保障への影響を懸念するのは当然。韓国が同盟・友邦としてきちんと解決していくと確信している」と反ファーウェイに参加するよう要請しました。
ハリス大使は、一連の講演で「インド・太平洋戦略への賛同」、「外国企業規制障壁の撤廃」、「日韓関係正常化」の3点を韓国政府に求めた形です。
これに対し、韓国政府は「ファーウェイ問題が韓米軍事安全保障分野に及ぼす影響は全くない」とコメントし、「韓日関係が最悪だという主張には同意しない」とアメリカの要求をスルーする発言をしています。
現在、韓国は米中から共に、自分の側につけ、と要請されています。
先月28日、韓国外交部担当記者らが北京で中国外交部当局者と懇談し、「米中貿易対立が高高度防衛ミサイル(THAAD)問題以降の韓中関係にまた別の悪影響として作用するか」と質問したところ、当局者は「THAAD以降両国関係は容易でなく、正常な発展に進むのに新たな変数ができてはならないだろう……韓国政府で正しい判断をしなければならない。この問題を正確に見なければならない。ただアメリカが望むから参加するのか、正しいか正しくないかを韓国政府と韓国企業が判断すべきだと考える……両国関係には難しい問題が生じるものだが最大限曲折をともに避けなければならない」と答えたそうです。
当然これらの要求は中国外交部から韓国政府にも伝えられているでしょう。米中の股裂きに遇ってなお、ファーウェイ問題は安全保障分野に影響とか、日韓関係が最悪だという主張には同意しないとか、否定して見せるのは、要するに、この期に及んで「現状維持で居たい」と言っている訳です。
韓国のある元外交部次官は「我々が何十年もかけ積み重ねてきた外交トップ4国(米中日露)との関係がこのところ1つ、また1つと崩れていっているように思う。さらに大きな問題は、政府当局者がこのような事態の深刻さに気付いていない、あるいは認めもしないことだろう」と述べたそうですけれども、傍から見て明らかにそう分かることを無視して突き進んでいっても、その行きつく先は崖下しかありません。
先日、日本政府は「北朝鮮による海上での違法な物資積み替え(瀬取り)監視のため東シナ海で先日行われた7ヶ国統合作戦から韓国だけ外れた」と公表。これについて、国策研究所関係者は「このような現象は日韓間の信頼関係が崩れているから起こることだ。このままでは日米韓3ヶ国共助が機能しない事態に至る恐れがある」といっているそうですけれども、既に、今年の日本の外交青書から韓国との「未来志向」との文言が削除され、先日、在韓米軍戦時統帥権返還といい、日米ともに韓国から手を引く準備を始めています。
元徴用工裁判問題にしても、日本が何度も日韓請求権協定に基づく仲裁委員会開催を求めても無視を続け、もはや誰の目にも日韓関係の悪化は「韓国が悪い」という見方が定着しつつあります。
米中貿易戦争から米中冷戦へとシフトしつつあることは、もはや隠しきれなくなって来ています。
これが小国同士の対立であれば、大国が介入して何らかの落としどころを決めて、決着を付けさせることが出来るかもしれませんけれども、大国同士ではそうもいきません。
冷戦であっても、戦争であるからには、互いに少しでも自分の味方を増やして敵の勢力を削ぐことは常道です。そして実際に米中は他国に働きかけて、自陣営の強化を図っています。
日英はブルーの旗を掲げました。韓国に対しても、お前の旗は赤か青かどちらなんだと迫っている訳です。そんな中でどちらにも立たない中立でいることは相当に困難であることは論を待ちません。
裁判では「疑わしきは罰せず」とばかり推定無罪が適用されるかもしれませんけれども、こと戦場(いくさば)では「疑わしきは罰せよ」になります。寝首を掻かれたらそれで終わりになるからです。
その意味では、現状維持を望み、いつまでも旗幟を鮮明にしないと韓国は両国からの報復を受けることになります。太極旗のように一つの旗に赤も青もどちらもあるのは、許されないのですね。
それならば、腹を括って、赤青どちらかの旗を掲げ、片方からだけの報復に耐えた方がまだマシです。果たして、その決断が文在寅大統領に出来るのか。
日本政府は韓国に対し「存在しないもの」とするのみならず、「疑わしきは罰せよ」と、敵方につくものと仮想して対策を準備しておく必要があるかと思いますね。
この記事へのコメント
心配性のおばさん
私は、TVの前で、「文在寅政権下の韓国でも?」と3方に問いかけました。
厳密に言うなら、文在寅政権如何にかかわらず、半島は地理的に中国に回帰する傾向にあり、それは理屈を超えた彼らのDNAに刷り込まれた本能のようなものだと思います。ですから、事の是非ではなく、彼らにとって、反日や反米は正義なのです。
そのような国を、単に地理的要素だけで、日米安保要素に組み込むことは、裏切りという爆弾を呑み込むようなものですよね。
私は元防衛大臣3方の意向を図りかねております。
私なら、裏切者の駒は、敵陣営に贈呈します。たしかに、半島に中国軍基地が展開すると、日本の安全保障上の脅威ですか、なにかいいアイデアはありませんかね。
日比野
こちらでもよろしくお願いいたします。
>なにかいいアイデアはありませんかね。
二つ手があると思います。
一つは非常にハードルが高く、普通はまぁ在り得ない手ですけど、アメリカと協力して、北朝鮮を解放改革。核は完全廃棄させますが、平壌または、その南に米軍を置く。在韓米軍を在朝米軍に付け替える。
平壌に米軍があれば、中韓露と三方睨みを効かせられますので、日本にとっての安全保障にもなります。
今の金正恩体制では難しいでしょうけど、仮に、金正恩を打倒(空爆)して、妹の金与生あるいは、金正男の息子、ハンソル氏を立てて傀儡政権を立てるならワンチャンあるかもしれません。
もう一つはロシアと平和条約を結ぶという手です。こちらは、中国と韓半島を両方背後から抑えることになるので、こちらの方がよりベターかもしれません。
プーチンは平和条約を結んで、領土問題は後で話そうという態度で、今は膠着状態です。ロシアの強気の態度に、日本の世論も「そんなにギャーギャーいうならもういいや。金だけ獲られるのがオチだ。ほっとけ」という空気になっているような気もしてるんですね。
先の大戦末で、日ソ中立条約を破棄したロシアに対する不信感は相当根強く残ってます。
なので、こちらからも「分かった、日露平和条約をまず結ぼう、経済協力は領土問題と一緒にゆっくりやろう」と言い返して、先に条約だけ結んでしまう手もあるんじゃないかとも思いますね。
いずれにせよ、韓国はないもの扱いにして、その背後をブルーチームに引き入れる。蝙蝠はどこまでも蝙蝠なので、日本を敵にすると損になると分かれば、擦り寄ってきます。それを一定の距離を置いて深入りしない。
そんな感じしかないかな、と今は考えています。
定年碁打ち
私は、韓国の扱い方について、少し考え方が異なりますが、結論は同様です。
まず、私は碁打ちで、将棋は駒の動きがわかる程度で詳しくありません。碁打ちの考え方に従うと、「裏切者の駒」は、敵陣に渡す前にできる限り疲弊させる必要があります。つまり、相手陣営の負担となるようにして、渡す。日本の3元防衛大臣が何方かは知りませんが、アメリカが韓国を捨てるまでは、現在のような防衛省内で仮想敵国のままの扱いだと思います。
ここからは、私の妄想です。
アメリカが韓国を捨てた後は、軍事のバックアップがなくなりますので、北朝鮮が手を出すような気がします。その場合、文大統領は、北に歯向かうとは思えませんので、今のお笑い韓国軍は、敗走のみになります。多分、中国とアメリカは、表立って動けません。動くとww3へ、一直線ですからね。
結論は、心配性のおばさん様と同様に、難民から日本の安全をどう確保するかで、
事が起こる前に自衛隊をハード・ソフト両面で強化すべきとなります。でも、どうするんだろう。
日比野
こんばんは。はじめまして。
>相手陣営の負担となるようにして、渡す。
成程、であれば、国防充実させつつ、今の日本の対韓国戦略である「戦略的無視」を継続することは効果がありそうです。
文政権は内政も外交も駄目ですから、今の米中貿易戦争の常態化で放置するだけ、ゆっくりと疲弊していきますから。
問題は御指摘のとおり、難民対策ですね。いずれにせよ自衛隊の強化は不可欠です。
碁を嗜まれるそうなので、ご興味があれば、過去の下記エントリーも御参照くださいませ。
http://blog.livedoor.jp/kotobukibune_bot/archives/15966710.html
ちょっと変わったアンケートのご協力のお願い
http://blog.livedoor.jp/kotobukibune_bot/archives/15966709.html
11/26のエントリー「ちょっと変わったアンケート」の解説
今後共よろしくお願いいたします。
定年碁打ち
返事をいただき、ありがとうございます。
アンケートを見てきました。私は、Q17ですね。
解説では、ロシアとの関係を改善になりますかね。
設問3では、R5でした。
そうすると、中国もロシアのシベリアあたりを狙っている?
うーむ、今日の話題に繋がりそうですね。
走れメロス
そして男は皆殺しにされ、女子供は奴隷にされました、と中央日報が古代ギリシャのメロス島の惨劇を引用
あれは地政学的にはアテネにつくしかないメロスが、心情的にはスパルタだったせいで中立を決めこんでしまい、アテネに滅ぼされたのでした。
日比野
おはようございます。
Q17のR5ですか。盤面を幅広く見られておられるのですね。
シベリアを中国が狙っている件については、もう9年前に指摘されています
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/3954
日露平和条約が結ばれれば食い止めることが出来ると思うのですけどね。
日比野
はじめまして。おはようございます
件の中央日報の記事は
https://japanese.joins.com/article/j_article.php?aid=254169&servcode=100&setcode=
ですね。
皆分かってはいるのですけれども、文在寅大統領は聞く耳持っていませんからね。
国外どころか、国内にも全方位で敵を作りそうですね。