米中人権戦争

 
今日はこの話題です。

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5月30日、アメリカ国務省のオータガス報道官は会見で1989年の天安門事件について「平和的な抗議に対する明らかな虐殺だったということを忘れてはならない」と非難しました。

オータガス報道官は、「虐殺」という表現を繰り返し使い、中国政府に対して、事件の犠牲者の人数などを詳しく説明するよう求めるとともに、「中国共産党による組織的でおぞましい迫害行為であり、拘束された人々は釈放されるべきだ」と、今もなお続く活動家の拘束や遺族への嫌がらせをやめるよう求めました。

天安門事件については、「日米同盟プラス英」や、「戦車男と中国リスク」で取り上げたことがありますけれども、とうとうアメリカ政府までもが斬り込んで来たかという感じです。

経済制裁だけでなく、人権面でも圧力を掛けてきました。

巷でも、弾が飛ばないだけで、米中戦争は始まっているという声も大分上がり始めました。



当然中国は、そんな天安門の弾圧など認めません。

5月30日、中国国防省の呉謙報道官は、月例記者会見で、民主化を求める学生らを弾圧したことについて人民解放軍としてのコメントを求められ「『弾圧』という言葉には同意しかねる……この30年、わが国は改革と発展の道をたどってきた。国内は安定し、数々の成果をあげた。質問の答えはすでに出ている」と開き直りました。

更に翌31日、中国外務省の耿爽報道官は記者会見で「中国政府へのいわれのない非難で、内政干渉でもあり、強い不満を示すとともに断固として反対する……アメリカが偏見意識を捨て毎年このような声明を出すことをやめて、内政干渉をして両国の信頼や協力を損なうことを控えるよう促す……建国から70年の間に、中国は大きな発展を遂げ、中国が国情に合った道を歩んできたことを証明しており国民の断固たる支持を得ている」と反発しました。

数百、数千、イギリスの公文書では一万人とも言われる死者を出した天安門に対し、発展したから問題ないとは、やはり人を金で換算できる"モノ"としか見ていない証拠です。

六四天安門の文言を検閲し、表に漏らさないようにしておきながら、国民の支持を得ているとは片腹痛い。支持を得ているのなら何ら隠す必要はない筈です。

中国当局の天安門事件に関連するコンテンツを検出・ブロックするツールの正確性は、機械学習や声紋・画像認識技術に支えられ、過去比類のないレベルに達しています。

「Tik Tok」を開発した北京字節跳動科技(バイトダンス)の検閲担当者は、「私たちは時折、人工知能(AI)は外科用メスで、人間は『なた』のようなものだと言っている」と語っているそうですけれども、AIと人の頭では、精度がそれくらい違っているということなのでしょう。

また、バイトダンスの従業員によると、天安門事件の検閲は、台湾やチベットといった他のセンシティブな話題と同様、現在は大半が自動化。天安門事件にまつわる日付、画像、名前などを含む投稿はすべて自動で拒否されるそうです。

従業員の1人は「私が4年前にこの仕事を始めたときは、天安門広場の写真を(手動で)排除することもあったが、現在のAIは非常に正確だ」と語っています。

その他、微博や百度のアプリ検閲担当者らによると、彼らが1日に検閲するコンテンツは5000~1万件。1分に5~7件で、その殆どはポルノか暴力的な内容なのだそうです。

ただ、国内をいくら封鎖したとしても、世界の目をくらますことは出来ませんし、口を塞ぐことも不可能です。

一帯一路を進める中国は、わずか30年前に自国民を虐殺していた。その事実を世界に思い起こさせることで、現在ただ今、ウイグルで起こっている弾圧にも批判が集まる可能性があります。

米中経済戦争プラス人権戦争。今後アメリカは、人権をキーワードに増々中国に圧力を掛けていくでしょうね。

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