文在寅糾弾デモはどこまで有効か

今日はこの話題です。
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10月3日、韓国・ソウルの光化門とソウル駅、市庁前で、最大野党の自由韓国党、ウリ共和党などが主催する文在寅政権とチョ・グク法務部長官を糾弾する集会が行われました。

主催側によると、参加者は300万人から500万人にもなったとしていますけれども、あまりの大群衆にソウル地下鉄公社は、集会地域を通過する5号線の光化門駅に列車を停車させずに通過させるという非常運行をしたり、光化門一帯の食堂やコンビニの前には集会参加者が長蛇の列をなし、携帯電話とデータ通信が利用者の急増で一時不通になるほどだったようです。

ただ、300万人といえば、例の香港200万人デモ以上になります。けれども、ネットに上がっている映像を見る限りでは、香港を超えているようには見えず、相当数"盛って"いるのではないかと思われます。

実際、TV朝鮮は、警察が使用する3.3平方に人が座ると6人、立っていると9人で計算する「フェルミ推定」を使い、10~12車線の道路が長さ2.1キロメートルに渡って人々で埋め尽くされたとの観測から、約32万人と推計しています。

では、なぜそこまで盛ったのか。

実は、9月28日に、同じくソウルで文在寅政権が進める検察改革を支持する市民の大規模集会が開かれていたのですけれども、おそらくそれを意識したのではないかと思うんですね。聯合ニュースによると、検察改革集会の主催者は「80万人」と発表しています。本当でも嘘でも、相当な規模です。

文在寅大統領とチョ・グク法務部長官を糾弾する側にとっては、これよりも人数が少ないと糾弾の勢いも萎みますからね。嘘でも80万人以上と発表するしかなかったのではないかと思います。

そもそも、権力側は検察に圧力を掛けています。

9月27日、韓国大統領府は、文大統領が検察に対し「検察の改革は法・制度だけでなく、検察権行使の方式や捜査慣行などの改革が伴わなければならない……厳正かつ人権を尊重する節制された検察権の行使が何より重要だ……検察がいかなる干渉も受けず、全検察力を傾けるように厳正に捜査しているのに、検察改革を求める声が高まっている現実を省察することを望む……国政が正常に運営できるように、知恵を一緒に集めてほしい」と会議の場で述べたと発表しています。

「節制された検察権の行使が何より重要だ……国政が正常に運営できるように、知恵を一緒に集めてほしい」とは、まるで、捜査によって国政に悪影響が及んでいると言わんばかりです。

そして9月30日、文大統領は、検察の改革案を早急に示すよう、検事総長に指示。国政に影響を及ぼすなと釘を刺し、検察改革・チョググ法相支持の大規模集会があってからの指示ですからね。

集会について、大統領府は「予想しなかった多くの人たちが集まった」とか、「数多くの人たちが声をそろえたことを重く受け止めるべきだ」と発表しています。もう圧力以外の何ものでもないですね。

こうした圧力に韓国検察は腰砕け。

10月1日、韓国の最高検察庁は、ソウル中央地検を含む3ヶ所を残し、それ以外の全国に配置する特捜部の廃止を進める方針を明らかにしました。文大統領にしたらしてやったりでしょうね。

その一方で、3日の文在寅政権糾弾集会について、大統領府は「特に言うことはない」とスルーしていますからね。このまま検察を潰す勢いで圧力を掛けて逃げ切る腹なのではないかと思います。

けれども、今の文政権の支持率は低迷しています。

中央選挙世論調査審議委員会へ上がった世論調査の報告では、文在寅大統領の支持は37.9%、不支持52.1%です。それぞれの内訳を見ると「強い支持」は11.9%、「強い不支持」は32.0%となっていて、「強い不支持」は「強い支持」の3倍もあります。

この調査自体は調査した中央日報が行い、法令に基づいて、中央選挙世論調査審議委員会に報告したものの、自身の記事として報道していません。

これについて、ジャーナリストの室谷克実氏は、"日和見の中央日報"らしいとした上で、腰抜けだと批判する一方、報道に対する政権の圧力がそれだけ強いということなのだろうと指摘しています。

気に入らない事、都合の悪いことは圧力を掛けて潰しに掛かる文在寅政権。独裁の度を強める文在寅大統領の退陣は"ローソクデモ"では難しいのではないかと思いますね。

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