安倍総理の所信表明演説と「韓援32年」の終わり

今日はこの話題です。
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1.安倍総理の所信表明演説

10月4日、安倍総理が臨時国会で所信表明演説を行いました。

今回の所信表明は、一億総活躍社会、地方創生と、社会保障、経済を前面に押し出した内容で、外交・安全保障は最後。その外交・安全保障とて、自由貿易の旗手が先頭にくるなど、経済最優先の意思が汲み取れる内容です。

外交安保は「地球儀を俯瞰する外交」で括られ、日米同盟を基軸とする自由で開かれたインド太平洋戦略を掲げ、その他個別懸案を述べるにとどめています。ただ今回の所信表明では、インド太平洋戦略を中心に据えたせいか、韓国にはほとんど全く触れず、最後に、国際法を守れとってつけたように1度だけ触れられたのみです。

この所信表明に、韓国の中央日報は鋭く反応。韓国に関連する言及はこの一行だけだったと指摘し、韓国を除く他の国々については友好的に言及したのに、韓国は冷遇したと悲鳴を上げています。

安倍総理の過去の演説と比較して、「韓国は重要な隣国」という表現が2年振りに登場しただの、韓国について取り上げた文章量が増えただの実に細かい。それでいて、日本消息筋によると、「韓国は重要な隣国」という表現は、「韓国を重要な隣国としたのは約束を順守という点を強調するためにわざわざ入れたものであり、韓国を配慮したり尊重したりするためではない」と紹介するなど、見ていて痛々しいほどです。

韓国がこれまでやってきたことを振り返り、日本の外交戦略を眺めればこうなることは誰にでも分かる筈です。そんなに無視されたくないのなら、やることをやればいいだけのことです。


2.観測気球となった二階発言

9月27日、自民党の二階幹事長はBSテレ東の番組収録で、日韓関係について、「円満な外交が展開できるよう、韓国の努力も必要だが、まず日本が手を差しのべて、譲れるとことは譲るということだ……我々はもっと大人になって、韓国の言い分もよく聞いて、対応していく度量がないとダメだ」と語ったことが韓国紙で大きく取り上げられ、話題になりました。

東亜日報は「与党自民党のナンバー2の二階俊博幹事長は、悪化した韓日関係と関連して、『円満な外交が展開できるよう、韓国の努力も必要だが、まず日本が手を差し伸べ、譲歩できることは譲歩すべきだ』と述べたと、読売新聞が報じた。安倍晋三政権の核心人物である二階氏が『韓国に対する譲歩』に言及したのは異例のことだ」とはしゃぎました。

また、中央日報も「日本国民の間に反韓感情が高まっている状況で、有力政治家が韓国に対する譲歩を強調したことは異例だ。自民党の党職で幹事長は総裁に続いて2番目に高い。特に二階幹事長は、『高齢などで交代の可能性がある』という予想にも、生き残るなど安倍晋三首相からの信頼も厚い」と厚い期待を止せています。

けれども、与党幹事長がそんな発言をしたにも関わらず、安倍総理の所信表明はあの通りで、世論も韓国に配慮しろという声は"特定新聞社"が叫ぶ以外、聞こえてきません。日本の世論は韓国を"丁寧に無視"しているといってよいと思います。

その意味では、二階幹事長の発言は、意図してたかどうかは別として、結果的に、韓国に妥協する声がどこまであるのかの観測気球的な役割を果たしたのではないかと思いますね。

それ以前に、そもそも、今の状況で「韓国に譲れるところ」などあるのかという問題があります。日韓基本条約という戦後日韓関係の基本中の基本を形作る国際条約を反故にして、韓国に何を譲れるというのか。

それを認めれば、韓国が行っている戦後世界秩序の破壊に日本も加担することになります。在り得ません。


3.韓援32年の終わり

韓国の対日交渉は、それまでの秩序やルールを無視、あるいは破壊してでも勝てばよいというもので、およそ交渉というものではないと思います。

先日のGSOMIA破棄宣言に見られるように、貿易問題を自国の安全保障をカードにして取引しようなどという発想自体おかしいですし、そもそも、再三再四の警告にも関わらず、GSOMIAを破棄すると宣言し、アメリカを激怒させたことの責任をどこまで自覚しているのか。

9月30日、アメリカ国防総省で安全保障政策を担当するルード次官はワシントンのシンクタンクでの講演で、日韓関係の悪化について「両国の間に摩擦があろうとも、安全保障面での一体性は維持されなければならない……韓国に対し、軍事情報包括保護協定に復帰し、協定を更新することを促す」と、韓国にGSOMIA破棄を撤回するようストレートに述べています。

また、リチャード・アーミテージ元アメリカ国務副長官はアメリカ政府系のボイス・オブ・アメリカ・韓国語版のインタビューで、「韓国が歴史問題や日本の政策に不満があるからと言って、それを理由にGSOMIAを使うのは同盟である米国に対してフェアではないし、韓国自身や日本に対してもフェアではない」とGSOMIAをカードにするなと苦言を呈しています。

国同士の交渉において、韓国のやり方は自分勝手過ぎると批判している訳です。

けれども、これまでそれを成立させてきたのはひとえに日本が甘やかしてきたからでしょう。ムービングゴールポストなどという在り得ないことを許してしまってきた日本にも責任はあると思います。

けれども、そんな時代も、令和になって、それもそろそろ終わりを迎えつつあるように思います。

何より、日本の世論が、韓国はもういい、関わり合いになりたくないと「離韓」に向かっています。ある意味、日韓関係がリセットに向かいつつあるのですね。

韓国はよく「日帝36年」とか言って、事あるごとに日韓併合時代の「謝罪と賠償」を求めてきますけれども、日本は平成時代に、韓国に多額の資本投与や技術移転を行いましたし、アジア通貨危機でも韓国を助けました。

平成の32年間を日本の援助によって韓国が大発展し、先進国の仲間入りしていった時代であると位置づけるならば、日韓併合時代の韓国の発展に匹敵する「韓援32年」だと言えなくもありません。

これまでやってきた韓国のホワイト国指定とて、援助でしょう。

韓国が「日帝36年」を口にするのならば「韓援32年」だって同じです。日本にしてみれば、令和になって平成という「韓援32年」は終わった。だからホワイト国指定を外すのは当然であり、日帝の支配から独立したのだ、なんて言い分だって成り立つ訳です。

いずれにせよ、韓国が日本に甘えていられた時代は終わり、令和の日韓関係は一旦リセットした上で、対等で普通な関係に持って行っていただきたいですね。
 
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この記事へのコメント

  • 徴用工判決の上告理由だそうです。
    (1)本件は、不法な植民支配・侵略戦争に直結した日本企業に対する反人道的な不法行為の慰謝料請求権であり、未払い賃金や補償金を請求しているものではない。
    (2)請求権協定は、不法な植民支配に対する賠償ではなく、サンフランシスコ条約第4条(a)に基づく債権債務関係の処理だけであり、植民地支配の不法性に直結する請求権まで含むものではない。
    賠償金ではなく捏造史に基ずく慰謝料請求です、譲れるところは1mmもありません、妥協なんかしたら判決を認めたダニ、侵略戦争をによる植民地支配を日本は認めたダニと大喜びすること間違いなしです。
    もっとも妥協してもらいやすい民間企業を的にして罠を仕掛けたのかもしれませんが、政府がそれに気づき強硬な姿勢を取っているのかもしれません。
    2019年10月09日 08:47

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