昨日の続きです。
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「妖印刻みし勇者よ、滅びゆく多元宇宙を救え」連載中!
5.文大統領と会っても話すことがない
GSOMIA破棄が近づき、韓国は執拗なまでに日本に擦り寄ってきていますけれども、何の進展も見込めないのに対話するほど日本国総理は暇ではありません。実際、今回のASEAN会議直前の段階では、日本政府関係者は「文大統領と会っても話すことがない」と説明しているのですね。仮に一万歩譲って話すことがあったとしても、約束を守らない国と話すことに意味を見出すことは難しいでしょう。韓国は外交における根本的なところが欠けていると言わざるを得ません。
したがって、現時点で迂闊に韓国首脳と会談などすれば、中味が何もないにも関わらず、相手方にいいように印象操作され、宣伝に使われてしまうのがオチです。
11月2日、韓国外交部のユン・スンク次官補はアメリカのデビッド・スティルウェル国務省次官補とタイで会談し、米韓同盟懸案と日韓関係などについて意見を交換しました。
韓国外交部によると、ユン次官補はこの席で、日韓間の懸案事項について、対話を通じて合理的な解決策を講じるための韓国政府の努力を説明し、日韓関係改善の為の過程で、アメリカが可能な役割を果たすことを要請し、双方はこの様な方向で努力を傾注していくことで意見が一致したと明らかにしています。
結局、アメリカに仲裁してくれと泣きついている訳です。
6.アメリカは仲裁人や審判にはなりたくはない
けれども、アメリカにその気はありません。
11月2日、マーク・ナッパー米国務副次官補は、日本経済新聞とのインタビューで、「GSOMIAに限らず他の問題についても解決策を見いだすよう働きかけている……アメリカは関係改善に触媒役をすることは可能だが、最終的に前進する道を見つけるのは日本と韓国だ」と述べ、触媒以上の役割はしないと表明しています。
また、同じく2日、読売新聞のインタビューを受けたジョセフ・ヤング駐日米国臨時代理大使は、「アメリカは仲裁人や審判にはなりたくはない……対話を促す触媒としての役割を果たしていく」とコメントしています。こちらは仲介などする気はないとはっきりと言っている訳です。
11月5日からデビッド・スティルウェル国務省次官補、キース・クラック国務省次官らが訪韓していますけれども、彼らがGSOMIA継続を要請することは間違いなく、文政権はこれらから逃げることは出来ません。
文政権は、GSOMIA破棄をカードに日本の輸出管理適正化を止めさせようとしていますけれども、日本はGSOMIAと輸出管理適正化は別問題としていますし、アメリカも仲介しないとしている以上、韓国はほぼ自力でGSOMIA問題を解決する他ありません。
GSOMIA執行期限の11月22日まであと僅かしかありませんけれども、今のところ韓国は日本のせいにする姿勢を崩していません。
11月1日、韓国の鄭義溶大統領府国家安保室長はGSOMIA破棄撤回について「延長できるかどうかは日本側の態度にかかっている」と日本の輸出規制適正化を撤回すれば前向きに再検討する用意があると重ねて表明。アメリカからGSOMIA延長の要請を受けていることを認めた上で「我々が主権を持って決定する問題で、日本が取った措置を考えれば絶対に延長することはできない」と述べています。
勝手にしてくれとしかいう他ないですね。
7.安倍総理の釣り野伏せ
その一方、媚韓マスコミや日韓議連などの一部の日本側の議員の中から、韓国に譲歩してやれという声も出ていたりします。
先月末、共同通信が日韓両政府が元徴用工問題を巡り、事態収拾に向けた合意案の検討に着手したなどとガセを報じたり、日韓議員連盟の河村建夫幹事長が日韓関係の改善に向けて、エネルギー分野など経済協力名目の基金創設は可能だとの認識を示したりしています。
また、自民の石破茂・元幹事長が「相手の立場を十分理解する必要がある。日韓関係が悪くなって良いことは一つもない」と発言したように韓国寄りと思わせる議員も存在しています。
そういったことから巷では、「日韓議連は本当に必要か?」などという声まで出ています。
確かに、この状況化で韓国に阿る理由は全くありませんし、日韓議員の存在意義を疑われても仕方ないと思います。ただ、筆者は、もしかしたらこれは、安倍総理の戦略かもしれないとも見ています。
それは「釣り野伏せ」です。
「釣り野伏せ」とは戦国時代の島津義久が考案したとされる包囲殲滅戦法です。
まず、兵を3等分し、2部隊を伏兵として左右に忍ばせ、残った1部隊を囮として、敵の前方に配置します。囮は敵軍を挑発し、伏兵を忍ばせている場所までおびき寄せ、敵が3部隊の中心に来たら囮は反転し、伏兵と共に包囲殲滅するという戦法です。
島津家はこの「釣り野伏せ」を積極的に採用し、耳川の戦い、沖田畷の戦い、戸次川の戦いなどの重要な合戦に勝利。慶長の役では、泗川の戦いにおいて、数倍とも数十倍ともいう明・朝鮮の大連合軍を島津軍は撃破しています。
これを今の日韓関係を巡る安倍政権の対応を兵法でみると、GSOMIA延長を求めるアメリカと日本の世論を伏兵として、配置している中に日韓議連や親韓議員そして親韓マスコミを囮として、文政権を釣り出しているように見えるのですね。
日本の世論とアメリカが韓国に冷たい視線を浴びせる中、日韓議連などが基金設立案といった甘い餌に、文政権の面々が喜び勇んで食いついて、どんどん奥へ奥へと釣りだされています。
これは同時に韓国が冷静にさせることなく、時間を稼ぐことにもなりますから、結果、GSOMIAはそのまま破棄になる可能性が高まります。
つまり、韓国は、日韓議連の御蔭で、自らの行いを振り返って反省することもなく、"思いのまま振舞い、突っ走っている"のですね。それを伏兵として潜んでいる日本の世論とアメリカが横からじっと見ている。今はそんな戦況に見えて仕方ありません。
囮役の日韓議連によって勝手気ままに振舞う韓国の"ありのままの姿"が満天下に晒され、日本の世論はどんどんと韓国はおかしい。関わってはいけない存在だという認識が広がっています。これはアメリカも同様です。
そして気づいた時には、韓国は日本の世論とアメリカを完全に敵に回している。あるいは包囲される韓国軍の中には、反日マスコミや親韓議員も入っているかもしれません。
既に世論調査では、韓国に譲歩するくらいなら関係改善は急がなくて良いという意見が7割にも達しています。
8.鬼島津になる安倍総理
では、伏兵が一気に攻め掛かる反転攻勢は何時になるのか、というとそれはおそらく次の衆院選挙でしょうね。あるいはアメリカはGSOMIA破棄後に何か仕掛けてくるかもしれませんけども。
その時には、親韓議員は落選という形で討ち死にし、親韓マスコミも影響力を失う。そんな世論の中では、今囮役をしている日韓議連の議員とて、いざ選挙では掌を返して、韓国に厳しい顔を見せて生き残ろうとするでしょう。結果、今の文政権、あるいは韓国は見事に包囲殲滅されることになります。
つまり、安倍総理はそういう戦略を描いた上で、今は日韓議連に好き勝手させているのではないのか。たとえ、日韓議連がどう韓国に甘い顔をしたとしても、安倍政権である限りは、韓国に譲歩することはないでしょうからね。
逆にいえば、安倍政権の今だからこそ、韓国に好き勝手に振舞わせてどんどん日本の世論を離韓に向かわせることが出来ると思うのですね。
これは、安倍政権後の政権が安倍総理のように対応できるとは限らないというリスクを考えると、非常に重要なポイントになってくるように思いますね。
果たして日韓議連の面々は自分達が釣り野伏の囮になっているとは知らないかもしれません。けれども、日韓議連の面々が、今現在囮役になっていることは、彼ら自身の立ち位置と振舞いを考え直す意味でも、今後の日本を考える意味でも、非常に重要なのではないかと思います。
安倍総理を待ち伏せして、歓談を行ったと喜んでいる文在寅大統領。しかし今、自分の政権あるいは韓国が丸ごと待ち伏せされている。
安倍総理は結果的に"鬼島津"となって、文政権に引導を渡すことになるかもしれませんね。
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