文在寅は失った信頼を取り戻せるか

今日はこの話題です。
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1.中露軍機の韓国防空識別圏侵入

GSOMIA騒動以降、韓国が周辺国から揺さぶりを掛けられています。

11月27日、ロシア国防省は「TU-95MSの飛行中、スホーイ-35S戦闘機とA50長距離早期警戒管制機が援護飛行を行った……飛行時間は10時間以上だった」と明らかにした上で「一部の航路区間でTU-95MSに対して韓国空軍のF-15とF16戦闘機2機、日本の航空自衛隊のF-2戦闘機1機が警戒飛行を行った」と発表しました。

この日の飛行でロシアの戦略爆撃機が日本海上空の韓国防空識別圏(KADIZ)に侵入したかどうかについては明らかになっていませんけれども、先月22日にもロシアの軍用機6機が日本海、西海、東シナ海で訓練飛行しながら、韓国防空識別区域(KADIZ)に進入しています。

そして29日には今度は、Y-9JBと見られる中国の軍用機1機が済州道南方の離於島近くの韓国防空識別圏(KADIZ)と中国の防空識別区域(CADIZ)が重なる上空に侵入。対馬の南側を経由して日本防空識別区域(JADIZ)内に向かい、日本海を北寄りに進路を変え、蔚珍の東側83キロで南に折り返す飛行をしています。

韓国の合同参謀本部の関係者は「空軍はKADIZ侵入以前から戦闘機を投入し、偶発状況に備えた戦術措置を実施した」と説明。軍当局は中国の軍用機に対し無線交信を試みたが、一切応答しなかったそうです。

ロシアと韓国は今年7月23日に竹島付近上空を相次ぎ飛行し騒ぎになりましたけれども、今回の2日と置かずに飛行する辺り、或いは中露両国の軍が示し合わせての飛行である可能性も考えられます。

北朝鮮からミサイルが撃たれるは、中露に防空識別圏侵入されるは、GSOMIAを破棄するしないで騒いだ結果がこれです。


2.文在寅は失った信頼を回復できるか

韓国は直前までGSOMIAを破棄する前提での動きを見せていました。

11月18日にタイのバンコクでASEAN拡大国防大臣会議が開かれましたけれども、その会議のなかで、中韓国防大臣会談が開かれ、防衛における二国間交流と協力を促進する為に韓国と中国の間のホットラインを強化することで合意しています。

ジャーナリストの須田慎一郎氏によると、確証が取れていないと前置きしながらも、韓国は中国との間でGSOMIA破棄について、譲歩することなく破棄しますということを伝えているそうなのですね。

従って、今回のGSOMIA延長について、韓国が「破棄の凍結だ」と訳の分からない宣言をしているのも、実は「これは継続ではなく、当面の破棄の延期なのだ」と中国に対するメッセージを送っているのだと須田氏は指摘しています。

これが正しければ、韓国は遅かれ早かれ、1年というGSOMIA協定に定められた期限に関わらず、GSOMIAを破棄すると宣言する可能性があることになります。

ただそんなことで、中国が黙っているとも思えません。アメリカの圧力であっさりとGSOMIA延長を決め、腰砕けとなった文在寅大統領が次こそは確実にGSOMIA廃棄する保証が見当たらないからです。

これが例えば、文大統領が、何か難しい交渉をして、アメリカに誰にでも分かる何かを妥協させたとかというのがあれば、その言葉にも一定の信憑性も出てくるのかもしれませんけれども、今ところこれといったものはありません。

その意味では在韓米軍の防衛費負担交渉で、アメリカの47億ドル要求を撥ね付けて、1.1~1.2倍くらいまででおさえて見せれば、そのアピールになるかもしれません。

アメリカのデイヴィッド・スティルウェル国務省東アジア・太平洋担当次官補は、日経新聞のインタビューでジーソミア終了延期によって、韓国に対するアメリカの圧迫が減るという見通しが一部から出ていることについて「一つのことと別のことを関連づけることが合理的だとは思わない」と述べ、ジーソミア終了延期と関係なく、防衛費関連の交渉を進める意向を示しています。

文在寅大統領が外交の"天才"なのか"天災"なのか知りませんけれども、GSOMIAで周辺国の信頼を著しく落としたのを挽回してくるのか。日本としては、期待はしないまでも、注意を怠ってはいけないと思いますね。

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