次期総理と苦しい石破氏

今日はこの話題です。
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1.次の総理大臣は誰か

12月14~15日、FNNが全国の有権者1000人を対象に電話世論調査を行いました。

その中で「次の総理大臣にもっともふさわしいと思う政治家は誰か」について10人の政治家の名前をあげて聞いたところ、次の結果となりました。
石破茂 18.5%
安倍晋三 18.2%
小泉進次郎 14.5%
河野太郎 5.3%
枝野幸男 4.7%
菅義偉 3.0%
岸田文雄 2.7%
野田聖子 0.9%
茂木敏充 0.6%
加藤勝信 0.2%
この中にはいない 25.3%
今回の調査で、石破氏が18.5%と、安倍総理の18.2%、小泉進次郎環境相14.5%を抑え、トップに浮上しています。

マスコミが桜を見る会による安倍政権叩きに躍起になる中、何かと安倍総理と対立姿勢を見せる石破氏に支持が集まったとの見方もあるようです。

また、同じく14~15日に行った、ANNの世論調査でも、次の自民党総裁に誰が良いかについては石破氏が25%でトップ。前回8月の調査でトップだった小泉進次郎環境大臣は18%の2位となっています。

けれども、だからといって石破氏が総理になると限りません。


2.石破氏の総理総裁の目は小さい

自民党総裁選は文字通り自民党の総裁を決める選挙ですから、投票権は自民党員と所属議員にしかありません。ですから全体の世論調査を持ってどうこうとはなりません。

実際、自民党支持層に限ると安倍総理は34.4%と石破氏の20.6%を大きく突き放し、年齢別でも男性10~30代は安倍総理が石破氏を上回っています。

仮に、世論調査でトップスリーの石破氏、安倍総理、小泉環境相で総裁選をするとなったとしても、そもそもにして推薦人の20人を集めるところから始まる訳です。

安倍総理は別としても石破氏も足下の石破派は19人。小泉環境相に至っては派閥すら持っていません。ですから、石破氏は総裁選に出馬するにしても誰か推薦人を持ってこなくてはいけませんし、小泉環境相はどこかの派閥に頭を下げて後ろ盾になって貰わなくてはなりません。

けれども石破氏は党内支持がないのですね。

麻生副総理は、先日の文春のインタビューで「みっともないのがいるじゃない。すぐ良い方へ行きたがる人。この人たちは全く筋が通っていないと思います。私の眼中にありませんな」と離党してで戻った経験のある石破氏をぶった切っています。少なくとも麻生派54人のバックアップは期待できません。

また、安倍総理はBSテレ東の番組収録で後継となる次期首相候補について、岸田文雄政調会長、茂木敏充外相、菅義偉官房長官、加藤勝信厚労相の順に名前を出し、石破氏には言及しませんでした。従って細田派の97人も望み薄。

竹下派の54人は茂木外相と加藤勝信厚労相で分かれるでしょうけれども、決選投票までにはどちらかに一本化されるでしょう。

岸田派45人は岸田政調会長を推すでしょうし、菅グループは9人しかいないので出馬するとしても他派閥の応援が要ります。

あとは二階派は、石原派、谷垣グループ、無派閥の後押しということになりますけれども、どこまで応援を得られるのか微妙です。

ということで、石破氏の総理総裁の目は現時点では厳しいと思いますね。


3.政策が見えない石破氏

冒頭で取り上げた次期総理を問う世論調査で、石破氏が1位になったことについて、テレビ朝日政治部長の足立直紀氏は「正論で理想が大きく、時に自民党の政策からも外れるようなことをおっしゃることがある。それがまさに石破さんらしさで、党の議員や支持者がついていけないという時すらある。しかしANNの調査で25%という結果を占めていたように、ポスト安倍と言われている人たちの中で見ると"やはり石破さん、いいんじゃない"ということだろう」と話しています。

けれども、筆者は石破氏がいいとは微塵も思いません。

2018年8月22日のエントリー「石破氏に政策はあるのか」で筆者は、石破氏の世界観の無さを指摘したことがあります。政策らしきものは見当たらず、政治・行政の信頼回復などは世界観にはならないと述べました。

先日、石破氏はAbemaTVの『AbemaPrime』に出演し番組インタビューに答えているのですけれども、そこでも「議論しよう」とか「日本の価値観を変えよう」とか方法論に終始して、何をどうするのか。どこに向かうのかという国家ビジョンが相変わらずありません。

それどころか、安倍総理への対抗心から、安倍政権の逆をやってみせることさえあるのではないかとさえ危惧しています。

石破氏はAbemaTVのインタビューで「いかにして韓国と適切な関係を保っていくかというのは日本の外交にとって死活的に重要な問題だ。それは今までもそうだったし、これからもそうだ。それは好き嫌いの問題ではない。朝鮮半島外交を間違うときに、日本は必ず国家を誤る」と述べていますけれども、半島外交以前に日本にとって死活的なのは対米外交であり、その次が対中、対ロ外交でしょう。

半島外交が大事というのも構いませんけれども、それを取り上げるのなら、それよりずっとに重要な対米、対中、対ロ外交について触れないのは非常に引っ掛かるものを感じます。

対抗心から安倍総理の逆をやって上手くいけばよいですけれども、今の世界状況で、安倍外交の逆をやるのはリスクが高すぎると思います。

今の所、石破総理の可能性は低いと思いますけれども、次期総理とするのは日本にとって良いとは必ずしもいえないのではないかと思いますね。

この記事へのコメント

  • 詠み人知らず

    しかし本人があの状況であそこまでいい気になってインタビューを受けているのが本当に気持ち悪いです。党内にも勝ち馬に乗る連中は確かにいるでしょうが石破氏みたいに自民党が大変な時に出ていって、良くなったら戻って来るような自分勝手な人に総理を託す訳がありません。個人的にあの人相は全くうけつけません。私は問題山積みですが安倍総理の4選を推したいです。世界が大変革の時、全く何をやらかすかわからない次期総裁候補に任せるような環境ではありません。
    2019年12月30日 23:04

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