中国の新型コロナウイルス

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1.新型コロナウイルス

新型中国肺炎が猛威を振るっています。

1月23日、発生源である中国の武漢市の市政府が「市内のバス、地下鉄、フェリー、および長距離旅客輸送業務は停止される。特別な理由がない限り、市民は武漢を離れてはならず、空港と駅は一時的に閉鎖される。復旧時間は別途発表する」と市民に通知。町ごと封鎖しました。

更に周辺の鄂州、黄岡、赤壁、仙桃、枝江の5都市も封鎖されました。

武漢市は中国のほぼ中央部に位置する約1100万人の大都市。中国の交通の要衝で、三国志でいえば、魏、蜀、呉が互いに奪い合った荊州にあたります。

生憎、中国は1月24日から春節で約一週間の長期休暇に入り、例年であれば、全国各地から出稼ぎに来た人々が帰郷します。けれども、武漢で新型肺炎に感染した患者がウイルスを拡散させる事態が懸念されることで、都市まるごと封鎖する自体となった訳です。

武漢の主要ターミナルである漢口駅の出入り口は黒いマスクをつけた武装警察部隊によって封鎖され、駅構内に入れるのは、午前10時以前に漢口を出発する列車の乗車券を持つ旅行者だけなのですけれども、武漢脱出を試みる人々が駅を取り巻き、当日乗車券を持つ人の一部は乗車を許可されたようです。

武漢周辺には日産やホンダの工場もあり、約500人の在留邦人がいますけれども、その多くも武漢に足止めされています。ただ、本来なら8万人と見込まれた武漢からの乗客のうち、23日に武漢を離れらることができたのは4万人だけとのことですけれども、新型中国肺炎の感染力の強さから考えればとんでもなく多い数です。

23日、武漢市政府は「公共の場所に出るときはマスクをするように」と市民に通達し、テレビのキャスターもオンエア中にマスクをするなど周知に努めているようですけれども、市民からは「どこに行けばマスクが手に入るのか」という不満の声もあがっているようです。

現地の人によると、ウイルス感染による死亡者数が急増し、感染例が拡大するにつれて、武漢の市民生活は一変。20日朝に家を出た時にマスクを着用していた人は20%程度だったのが、夕方には80%前後にまで増えたそうです。

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2.パンデミックは回避できるか

もっと深刻なのは現地の病院です。

市内の病院には人が押し寄せ、成都メディアグループの記者が訪問した4つの病院では、医師の診断を受けるのに最大6時間待った人がいたと報じ、いくつかの病院ではウイルスの特定に使用する検査キットが底を尽いたとの情報も流れています。

ネットでは現地の300人収容の病院に一万人が押し寄せ、病院の回りは病人だらけ、食料も水も人手も足りないと悲痛な叫びが上がっています。更に、病院や道端で倒れている人の動画がアップされるなど、ちょっと洒落にならない状況です。

今回の中国肺炎は潜伏期間が9日と長く、その間に保菌者が国外に出ていけば、更に拡散する恐れがあります。

事実、日本でも武漢から来日した中国人から感染事例が2件見つかっています。そのうち一件は熱があるのに解熱剤を飲んで入管をすり抜けたそうですから、水際対策がどこまで有効なのか疑問です。

また、武漢の女性が中国の通信アプリ「微信」上で、出発前に熱とせきが出たため「大急ぎで薬を飲み、何度も体温を測り、幸いにも下がったので順調に出入国できた」と薬で熱を下げてフランスに入国したとインターネットに投稿し、激しい批判を受けています。

更に台湾でも21日に初の感染者が確認。感染した女性は昨年12月から武漢を訪れていて、今月11日から発熱やせき、喉の痛みなどの症状が出ていたのですけれども、女性は症状が出た後、「中国本土の医療は信用できない」という理由で市販薬を服用。20日に武漢から台湾に向かう飛行機に搭乗した際に機内で症状を申し出、検査を受けた結果、21日に感染していることが分かったということです。

台湾初の感染者発生を受け、蔡英文総統は22日、多数の発症者が出ている中国湖北省武漢市と台湾との間での団体観光客の往来を一時禁止する談話を発表しています。

蔡総統は中国当局に対し感染情報の完全な公開を要求していますけれども、情報公開が進まずリスクが除去されず、水際対策の有効性も疑われる状況では、日本も台湾のように武漢や封鎖された5都市への往来を禁止するなり、入国一時禁止あるいは入管で何日か足止めをするなど、検査・阻止態勢を強化することも早急に検討すべきではないかと思いますね。

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