武漢ウイルスは日本方式で抑え込め

今日はこの話題です。
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1.病原が何処から来て何処に向かったのか明らかにしなければいけない

3月16日、中国の習近平国家主席は武漢ウイルスについて「病原がどこから来て、どこに向かったのか明らかにしなければいけない」と訴える論文を共産党理論誌「求是」に寄稿したと国営新華社通信が伝えました。

習近平国家主席は3月2日に北京市内を視察した際、発生源を研究するよう求めていたのですけれども、論文によると、人工知能やビッグデータなどの新技術を活用して調べるよう強調したそうです。

先日、中国外務省趙立堅報道官はツイッターで「アメリカでペイシェントゼロ(感染源)確認はいつなのか?何人が感染しているのか?病院はどこなのか?米軍が新型コロナの流行を武漢に持ち込んだのかもしれない。データを公表し、透明性を向上させるべきだ。アメリカは中国に説明する義務がある!」などと主張していますけれども、中国では「発生源は中国とは限らない」という見方が出ているようです。

その裏には、武漢ウイルス対応について習指導部の初動が遅れたとして内外から批判が出ていることから。感染拡大の責任を回避しようとしているとも見られています。

そもそもAIだのビッグデータだの何を使おうが、中国共産党政権下で行う限り殆ど意味はありません。

3年ほど前、中国のインターネット大手テンセントがインスタントメッセージのサービスQQに導入したAIが、共産党に対して否定的な発言をしたことが話題になり、サービスが停止。その後「再教育」され、共産党を否定する発言をしなくなったと報じられたことがありました。

人であろうが機械であろうが共産党に忖度させる国で、武漢ウイルスの発生源を調べたところで、中国共産党政府を否定する答えなど出る訳がありません。


2.感染と戦う世界のリーダを装う中国

中国は既に、武漢ウイルスを逆利用したプロパガンダを始めています。それは何かというと、「中国は武漢ウイルスを封じ込める救世主だ論」です。

3月12日、中国の衛生当局は「中国は感染のピークを越えた」と宣言。

中国メディアによると、習近平主席は国連のグテーレス事務総長と電話会談し「中国は世界各国と経験を共有し、感染国に援助し、国連やWHOの行動を支持する。すでにWHOには2000万ドルの援助を申し出た」と伝えたようです。これに対し、グテーレス事務局長は「国連は、中国の困難の中にある国への援助に感謝し、今後も様々な領域で協力していきたい。中国には今後も世界でリーダーシップを発揮してほしい」と答えたと伝えています。

また、3月11日、WHOのテドロス事務局長が中国国営のCCTVのインタビューで、「中国は迅速にウイルスの遺伝子を識別して世界と共有し、他の国々が診断や感染対策の準備が出来た。国際社会は中国が勝ち取った機会を十分利用すべきだ」と中国政府のリーダーシップと国民の協力を称賛しています。

中国は、2つの国際機関との協力姿勢も見せつけ、「感染と戦う世界のリーダー」のように見せかけようとしています。


3.武漢ウイルスは日本方式で抑え込め

中国政府は更に、イラン、イラク、イタリアと続けて医療チームを派遣し、他国を支援する姿を見せることで責任回避と自らの正当性のアピールを始めています。

3月12日には、中国政府は国家衛生健康委員会と中国紅十字会の専門家9人からなる中国医療チームをイタリアに派遣。チャーター機で31トンの医療物資とICU用設備、医療防護用品、抗ウイルス剤、健康な人の血漿、回復した感染者の血漿などを持ち込んでいます。

中国メディアは、「物資を運搬した中国の航空会社にも『一帯一路の絆は、さらに強くなった。ありがとう』など中国への感謝の声があふれている!」と伝え、中国のネットには「中国が全力で感染対策している時に他国は批判ばかりしていた。私達は正しいと証明した。彼らは今後、自らの無知の犠牲を払う」、「中国人の99%がしたように何日も外出しなければあなたたちも勝利できる」、「世界は私達から学ぶべき」などの声が上がっているそうです。

これが中国のプロパガンダです。

筆者は3月2日のエントリー「ローマ教皇の新型コロナウイルス感染と中国の逆転戦略」で、中国は今後、中国が封じ込めに成功しているのは中国の政治体制が優れているからだと宣伝し、他国は中国のやり方を見習えと主張して、自国の政治体制を正当化してくる、と述べましたけれども、もうその流れに沿って動いているように見えます。。

このように中国は巧みなプロパガンダで武漢ウイルスを逆利用して、世界に対する自国の影響力を強めようとしている可能性には留意する必要があると思います。

中国の卑劣なプロパガンダに対抗するためにも、日本は、中国式ではない方法で武漢ウイルスに対処し、完全ではないにしても封じ込め、最小の被害で食い止めてみせなければならないと思いますね。

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