日本国内の武漢ウイルス感染率は高くない

今日はこの話題です。
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1.ドライブスルーPCR検査

3月16日、加藤厚労相は参院予算委員会で、武漢ウイルスのPCR検査をめぐり、ドライブスルー方式での検査の可能性について口にしました。

加藤厚労相は「私の地元でも、疑いのある人が待合室に入られると、患者さんが感染するおそれがあるということで、車に乗ったまま駐車場で待っていただき、車まで、お医者さんが行って、診断してくれるケースもある」と述べ、「感染の防止や、ほかの患者さんが感染しないように十分に配慮して、対応して頂けるなら、『ドライブスルー』と言うかどうかは別に、いろんなやり方があってしかるべきだ……ファストフードみたいなイメージはあるが、診療の場所を院外に別途つくり、必要であればPCRもやる。我が国で否定されているわけではない」と答弁しました。

マスコミ報道では見出しで「ドライブスルー方式検査 問題なし」だとか「ドライブスルーPCR検査、可能性否定せず」だとか、如何にもドライブスルーPCR検査するような印象も受けるのですけれども、実際は感染防止の対策をちゃんととって、医師の診断を受けた上で必要であれば、やってもよい、という条件付きの話であって、別に政府としてドライブスルーでPCR検査を進めるという話ではありません。


2.PCR検査には医師の判断が必要

3月17日、厚労省は公式ツイッターで、武漢ウイルスのドライブスルー式PCR検査について、過去の投稿を訂正しました。

これは、15日の投稿で「PCR検査を受けるためには、医師の診察が重要です。ドライブスルー方式では、医師の診察を伴わないことが多いため、我が国では、実施しておりません」と述べていました。それが17日になると「現在ドライブスルー方式でのPCR検査を行っている国では、問診票を配布し、医師が検査の要否を判断しているものがあると承知しており、正確性を欠く表現であるため、訂正させていただきます」と投稿したと報じています。

これも、他国でもPCR検査には医師の判断をしているものもあると修正しただけであり、特段日本がドライブスルーのPCR検査に前向きになっているという話ではありません。

一部テレビやマスコミは日本も韓国のようにもっと数多くPCR検査しろと主張しているところもあるようですけれども、厚労省の立場で一貫しているのは「PCR検査を行うには医師の判断が必要である」という一点です。


3.テドロス事務局長の暴言

3月16日、WHOのテドロス事務局長は記者会見で、武漢ウイルスの感染拡大について「この1週間で感染が急速に広がった……すべての国に訴えたい。検査、検査、検査だ。疑わしい例すべてに対してだ……目隠しされたままでは火事と戦うことはできない」と検査で感染者を特定・隔離し、感染経路を把握しないことにはパンデミックを防ぐことはできないと強調しました。

けれども、既に世界各国で市中感染が進み、パンデミックになっている状態で感染経路の把握などもはや無理でしょう。そうした発言はせめて中国国内で感染拡大し、周辺国で散発的に起こっている1月から2月初旬の段階でいうべきだと思います。時すでに遅しです。

確かに、テドロス事務局長のいうように、目隠しされたままでは火事と戦うことはできませんけれども、中国に忖度して、現実から目隠ししても、やはりパンデミックは抑えることは出来ません。

ただ、流石にWHO内でもテドロス事務局長の「何が何でも検査だ」発言は問題だと思ったらしく、発言直後に異例の早さで発言記録を公表。「感染者と接触した人が症状を示した場合にのみ、検査を行うことをWHOは勧めています」と注釈を付しています。

ここでも検査は「感染者と接触した人が症状を示した場合」と条件を付けています。

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4.陽性率は1%以下

武漢ウイルスが世界で猛威を振るう中、日本の感染者が少ないのは検査していないからだ、と指摘する声がよくありますけれども、厚労省は、国内の検査状況とその結果をほぼ毎日公表しています。

それによると、3月17日現在でPCR検査数はトータルで15655件。うち陽性数は809件で率にすると5.2%くらいです。

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上図は、3月からの検査数と陽性反応の数をグラフにしたものですけれども、検査数は少ない時で9件。多い時で3835件と大きくばらついています。平均では830件程なのですけれども、面白いことに検査数が増えれば増える程、陽性者の割合が減る傾向が見えています。

例えば、3月8、9、12日の100~200件を検査したときには陽性反応の割合が30%程度であるのが、3月10、13日の1000~2000件の検査では陽性率は3%に落ち、3月4、17日の3000件を超えた日でわずか0.4%です。

下の図はPCR検査数に対する陽性者の割合をグラフにしたものですけれども、500件を超えると10%を割り、1000件を超えると5%以下になる感じです。

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逆に100件以下にまで数を絞ったときは陽性率は50%を超えていますから、4日以上の発熱だとか、保健所に相談などといったいわゆる検査数を絞るためのスクリーニングは非常に上手く機能しているのではないかと思われます。

今後もこの傾向が続くとすれば、検査数を増やしても、陽性になる確率は1%以下に落ち着くことが予想されます。それが医師の判断の元による検査の上で1%以下なのであれば、かなり収束への道が見えてくると思います。

まぁ、それはそれでよいことではあるのですけれども、実際にはPCR検査精度の問題や、日にちを置いて再検査すると陽性になったりするケースがあり、たとえ陰性と判定されても100%安心とは言い切れない問題が残ります。いわゆる「隠れ陽性」をどうするかという問題ですね。

それらも踏まえた上で、今後、数千件規模のPCR検査を続けても陽性者が1%以下になっているようであれば、学校休校や大規模イベント自粛の解除も見えてくるのではないかと思いますね。

この記事へのコメント

  • kazusa

    こんにちは。
    偽陰性も問題ですが偽陽性も大きな問題を抱えています、検査キットより精度の高いPCR検査でさえ偽陽性が出る確率は3~4%ほどあるそうです、仮に1%だとしても百万人検査をすれば1万人もの健康な人間が感染者と診断されます。
    指定感染症ですから感染と判断されれば隔離処置をしなければいけません、医療崩壊します。
    偽陽性を出さないためには検査対象者から出来るだけスクリーニングをして非感染者を排除する必要があります、感染の疑いの高い人間にターゲットを絞って検査をすることが大事です。
    医者の判断を入れるという日本のやり方がまさにそれです。
    ご指摘の通りドライブスルー検査でも問診をして医師の診断が必要な国や、韓国のように手当たり次第検査をする手段としてドライブスルー検査をするのでは大きく意味が異なります。
    ドライブスルー検査は検査をする手段、大事なのは、事前のスクリーニングがあるかどうかです。
    表層的な見方で韓国のドライブスルー検査を称賛、世界もそれに倣っているというう声もありますがそれは全く違っていると思います。
    スクリーニングをしたうえで検査数が少ないのは感染の疑いが高い人間がそれだけしかいないからでしょう、感染が広がれば必然的に検査も増えると思います。
    マスコミの大合唱に流されてスクリーニングの定義を変えることで感染推移がモニタリングできなくなることは避けたいですね。
    2020年03月19日 08:11

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