中国ウイルスは食い止められたはずだ

今日はこの話題です。
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1.中国ウイルスは食い止められたはずだ

3月19日、アメリカのトランプ米大統領はホワイトハウスで行われた記者会見で、「人々が新型コロナについて知っていれば、そこで食い止めることができたはずだ……われわれが新型コロナについて知っていれば、あるいは彼らが知っていれば、まさに発生源の中国で食い止められていたはずだ(It could have been stopped right where it came from, China, if we would have known about it, if they would have known about.)」と述べた上で、「しかし今となっては世界のほとんどが、この恐ろしいウイルスを押しつけられている」と武漢ウイルスが世界に拡大した責任は中国にあるとの見方をあらためて示しました。

ここ数日、トランプ大統領は新型コロナウイルスを「中国ウイルス」と呼び始めています。

3月12日、中国外務省趙立堅報道官は「アメリカでペイシェントゼロ(感染源)確認はいつなのか?何人が感染しているのか?病院はどこなのか?米軍が新型コロナの流行を武漢に持ち込んだのかもしれない。データを公表し、透明性を向上させるべきだ。アメリカは中国に説明する義務がある!(When did patient zero begin in US? How many people are infected? What are the names of the hospitals? It might be US army who brought the epidemic to Wuhan. Be transparent! Make public your data! US owe us an explanation!)」とツイートしました。

その数時間後、デービッド・スティルウェル国務次官補は中国の崔天凱駐米大使を国務省に呼び、感染の責任をそらすような発言は容認できないなどと抗議。次官補は大使に事実関係を厳しく示し、崔天凱大使は受け身だったそうです。

16日、トランプ大統領は、記者団とのやりとりで「中国ウイルス(Chinese Virus)」と呼び、「発生源は中国だ。実態を反映した非常に的確な名称だ……中国政府は米軍がウイルスを中国に持ち込んだというフェイク情報を発信している。実に不愉快だ」とブチ切れてみせました。

19日のトランプ大統領の会見について、その準備メモをワシントン・ポストの写真家ジェイビン・ボッツフォード氏がカメラに収めた画像をツイッターに投稿しているのですけれども、そこには、「コロナ」という単語の「コロナ」を消し、その上に「中国の」と黒のマーカーで書いているのが映されています。

おそらくトランプ大統領本人が修正したものだと思われますけれども、トランプ大統領は、はっきりと中国の責任であることを意識しそれを広く認知させようとしていると思います。

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2.中国で発生したことは明らかだ

トランプ大統領の発言に関し、菅官房長官は3月19日の会見で「中国で発生したことは明らかだ」とした上で「コメントする立場でない。政府としては従前より新型コロナウイルス感染症と呼称している」と述べていますから、呼び名はどうあれ、本音では"中国発ウイルス"であると思っているということです。

中国は「ウイルスと全人類の戦い」と喧伝することで自信の責任を薄めようと必死ですけれども、武漢肺炎が世界に拡散していることは事実であり、なかったことにはできません。

中国外務省の趙立堅報道官の「ウイルスは米軍が持ち込んだ」発言は、国際世論を探る観測気球だったのではないかという見方もあるようですけれども、見事に藪蛇というか、アメリカをブチ切れさせたといえると思います。

トランプ大統領が自身の会見原稿にわざわざ墨を入れて「中国ウイルス」と書き直すくらいですからね。今後、ウイルスの発生源を巡って、米中の非難合戦というか宣伝戦がエスカレートする匂いすら感じます。


3.ブチ切れるアメリカ

武漢ウイルスを巡ってブチ切れているのはトランプ大統領だけではありません。

16日、トランプ大統領の記者団とのやりとりの後、ホワイトハウスの高官の一人はホワイトハウスに詰めている中国系の米国人CBCテレビ記者に「この新型ウイルスは『カンフルー(Kung flu)』だ」とコメントしました。

これは中国人を連想するカンフーに感冒(フルー)をつけた、まぁ俗語というか造語ですけれども、それを公言した訳です。

記者団がこの発言を人種差別・蔑視ではないかと問題にすると、トランプ大統領顧問のケリーアン・エリザベス・コンウェイ氏は「もちろんよくないと思うわ。でも誰がそんなことを言った、言わないで押し問答する気はない。論議したいなら、手を洗って、数フィート離れて話し合おうじゃないですか」とピシャリ。

数フィート離れて話し合おうなどという言い方はキツイ嫌味にも聞こえ、アメリカの対中嫌悪感が垣間見えます。

また、アメリカでは、中国の責任を追及する動きが起きています。

共和党のジョシュ・ホーリー上院議員は、自身のツイッターで「中国共産党が世界各国にウィルスを蔓延させた経緯について、国際調査が必要だ。共産党は、自身が解き放ったパニックで被害を受けた他国に対し、賠償しなければいけない」との考えを示していますし、アメリカ法律事務所バーマン・ロー・グループは中国当局などを相手取る集団訴訟を提起し、当局による対応の誤りで感染が世界に広がったとして、数十億ドル規模の損害賠償を求める構えを見せています。

中国側が賠償に応じなければ、アメリカ国内にある中国当局の資産を凍結するなどの措置を取るとも言っていますからその本気度が窺えます。

アメリカ人の間では嫌中感情も出ているそうで、「奴らのせいで世界中がめちゃくちゃになった。それなのに習近平は詫びの一つ言わない。それが中国人だ」と非難する声さえあるそうです。


4.中国のいうことなど信用しない

3月19日、参院財政金融委員会で麻生副総理が「いま、コロナが収束したとか言って、国家主席がわーわーしゃべっておられるみたいだが、なんとなく本当かよと私は見ます。収束しているんだったら、素直にいろんなものがどんどん輸出されてこなくちゃおかしい」と述べました。

筆者も同感です。本当に収束しているのなら、経済活動も戻らないとおかしいですし、各国も中国からの入国制限を解除している筈です。

日本は既に中韓からの入国制限を行っていますけれども、今月末までと予定されていた制限措置を最短で2週間、長くて1ヶ月延長する方向で検討していると報じられています。

また、アメリカ国務省も19日、全世界の警戒レベルを最高の4に引き上げ、国民に全ての渡航中止・帰国などを勧告しています。

中国が終息宣言しているのに、中国からの入国を禁止するということは中国から人を入れれば感染のリスクがあると見ているということであり、中国のいうことなど信用していないということです。

中国政府は湖北省武漢市での新規感染者について、18日に0人になったと発表したことについて、武漢市にある患者隔離施設の医師が「信頼できない」と告発しています。

それによると、10日に行われた習近平国家主席による視察に合わせ、症状の残る多数の患者の隔離を急遽解除。その後。外来患者も発熱などの症状がある人への問診が簡略化され、血液の抗体検査も停止。結果として「感染疑い例が野に放たれている」のだそうです。

武漢ウイルスが収まるのがいつになるのか分かりませんけれども、その時には、世界の中国に対する見方ががらりと変わっているかもしれませんね。

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