

1.強奪されるマスク
世界中でマスクの奪い合いが起きているようです。
フランスのプロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏のルノー・ミュズリエ議長はロシアメディアの取材を受けた際、「アメリカ人が中国でフランス人からマスクなどの防護用品の注文を奪っている」と明かしました。
なんでも、アメリカ人が空港で直接3~4倍の金額を現金で支払い、フランスからの注文を横から奪ったケースもあったそうで「このような事態を二度と起こさないために、フランスの購入者は信頼できる大手物流会社を探さざるを得ない」と述べています。
その他にも、スウェーデンが中国の会社に数百万枚のマスクを注文して、中国がフランス経由でマスクをスウェーデンに送ったらフランスがマスクを奪ったとか、ドイツ行きのマスクがタイで没収され、アメリカに送られたとか、スペインが買った人工呼吸器がトルコの空港でトルコ政府に奪われあとか。尤も、トルコの人工呼吸器についてはトルコ政府が否定しているようですけれども、こんな報道が色んな国で同じ時期に出てくるあたり、事態の深刻さを物語ると同時に不穏な空気を感じます。
まぁ、国難に際してはどこも自国ファーストになるのは当然といえば当然ですけれども、ここまであからさまにやらかすのを目の当たりにすると、世界平和はまだまだ遠いことを実感せざるを得ません。
2.返品だらけの中国製
ヨーロッパ各国は、検査キットやマスクについて、中国企業から購入したりしているのですけれども、いくつかは基準を満たしていないなどとして、返品したり使用を取りやめたりする動きが相次いでいるそうです。
イギリスBBCなどによると、スペインでは、政府が中国企業からウイルスの検査キットを購入して使ったところ正確に感染者を特定できたのはわずか30%しかなく、スペイン政府は基準精度である80%を大幅に下回っているとして、購入した検査キットおよそ6万個を返品。
またオランダでも、中国から輸入したマスクがきちんと装着できなかったり、フィルターが正しく機能しなかったりしたため、政府がマスク60万枚の使用を取りやめてリコールしています。
中国政府は感染拡大が深刻な国々に支援物資として検査キットなどを提供することで、"消防士"のフリをしようとしていますけれども、火消し出来なければ逆効果です。
3.中国共産党がどのようにして嘘をついたかを知っている
件のキットやマスクは中国の民間企業と直接、取り引きしたものだそうです。3月30日、中国外務省の華春瑩報道官は記者会見で「中国が他国から受け取った物資にも基準を満たさないものはあったが、われわれは他国の善意を信じ、尊重した」と、政治問題化するべきではないと逆切れしていますけれども、非常事態に陥っている国を助ける筈のキットが役立たずだったことに謝罪の一言もない態度は、却って中国に対するヘイトを溜めることになると思います。
3月29日、オーストラリア・リベラル党のアンドリュー・ハスティ氏はデイリー・テレグラフ紙に「オーストラリアの人々は、マグカップではない。彼らはCOVID-19がどのようにして始まったか、中国共産党がどのようにして嘘をついたかを知っている」と述べ、中国がCOVID-19の管理のためにどれだけ医療物資を送っても、オーストラリアが「買収される」ことはないと主張しています。
また労働党のアンソニー・バーン氏はも、世界的なサプライチェーンの影響が大きく、ウイルスに関する中国の責任に対処しなければならないと述べ、中国の責任を問う姿勢を強めています。
武漢ウイルスがいつ収束するのか分かりませんけれども、中国への風当りは増々強くなりそうですね。
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