日本の緊急事態宣言はいつ解除されるか

今日はこの話題です。
画像

 ブログランキングに参加しています。よろしければ応援クリックお願いします。
画像「妖印刻みし勇者よ、滅びゆく多元宇宙を救え」連載中!


1.ぎりぎり間に合った

4月7日、日本医師会の横倉義武会長は武漢ウイルスの感染拡大に伴う政府の緊急事態宣言発令を受けて記者会見し、「爆発的な感染者の増加を防ぐのにぎりぎり間に合った……医療の立場から言えばあと数日早ければ良かったと思うが、あくまで結果論だ」と述べました。

医師会は4月1日の定例記者会見で、「医療危機的状況宣言」を行っていました。

そこでは、「感染者数については議論があるものの、重症の肺炎患者について、医師は新型コロナウイルス感染症に留意して診察を行っていることから、死亡者数については正確な値に近い」としながらも、「現在の状況は2週間前の投影である……2週間前の死亡者数を見ると、英国と米国は2桁だったが、直近の死亡者数は両国とも4桁に急増している」と指摘。

緊急事態宣言についても、「現在行っている対策は2週間後に結果が表れることから、感染爆発が起こってからでは遅く、今のうちに対策を講じなくてはならない」とし、国民に対して自身の健康管理、感染を広げない対策、適切な受診行動を要請していました。

政府は、自粛で「極力8割の接触減」を求め、実現できれば1ヶ月程度での収束が見込めるとしていますけれども、緊急事態宣言が発令されたとはいえ、罰則がある訳ではなく、あくまでも要請どまりです。店舗の臨時休業とか、交通機関などの間引き運転とかはあるにせよ、人の外出自粛などが劇的に進むかどうかは分かりません。

それを考えると、「感染者の増加を防ぐのにぎりぎり間に合った」のかどうかについては、もう少し様子を見ないと何とも言えないと思いますね。


2.メルボルン

緊急事態宣言に伴う外出規制がされると、感染拡大が本当に止まるのかについては、オーストラリアの例が参考になるかもしれません。

オーストラリアは、明確に「ロックダウン宣言」はしていないのですけれども、段階的制約を重ね、4月1日時点でほぼ事実上のロックダウンを行っています。

まず、3月20日にオーストラリア住民以外の入国が禁止され、3月23日にはすべてのレストランはテイクアウトで配達のみ。3月25日には図書館や映画館、ジムなどの娯楽施設も完全閉鎖になり、さらに3月30日からは仕事を除き家族以外の人と会うときは2人以内でという制限も加わりました。そして、4月1日からは国内の州を超えることも原則禁止しています。

次の図はオーストラリアの感染者数の推移のグラフですけれども、4月に入ってから感染者減少が見られます。3月23日から数えておよそ2週間後です。

Austraria_Lockdown.jpg


先日、緊急事態宣言を出した日本の制約とオーストラリアのそれを比べると、今の日本はオーストラリアの3月23日から25日の間といったところでしょうか。

日本もオーストラリアと同じ経過を辿るのであれば、これから約2週間後、GW前になってようやく横ばいから減少傾向が見え始め、GW明けに減少がはっきり見えるということになります。

勿論、これはしっかりとクラスター感染を抑え込む前提の話です。


3.慶応クラスター

4月6日、慶応義塾大学病院は、研修医18人が新型コロナウイルスに感染し、集団感染が発生したと発表しました。

これは、3月31日に研修医1人の感染が判明したため、接触した可能性がある研修医99人を自宅待機としてPCR検査を行ったところ、18名が陽性となり、陰性となった研修医含め全員14日間の自宅待機させているとしています。

なぜそんな事が起こったのかというと、研修医の仲間内で懇親会をやっていたようです。

小池都知事が緊急会見で外出自粛を要請した翌日の3月26日、慶応病院の研修医約40人が都内のダイニングバーで「お疲れ様会」なる懇親会を開催。会は三次会まで続き、最後はカラオケだったそうですから、三密を避けるどころがどっぷりつかる行動です。軽率と言う他ありません。

また、京都大医学部付属病院でも、4月から配属された研修医95人のうち6割に当たる57人が、武漢ウイルス感染予防のため会食などを禁じた病院の方針に反したとして自宅待機となっていることが明らかになっています。

これは、京都大学附属病院が4月1日までの2週間の間に一回でも2人以上で飲酒を伴う外食をしたことがあるか等について自己申告を求めたところ、57名が申告したことで明らかになったということです。

ただこちらは武漢ウイルス感染の症状を出している人は一人もいないということです。

それでも武漢ウイルスをまだ甘く見ていることの証左ではないかと思いますね。

非常事態宣言を出しても、国民の行動が変わらなければ、意味がありません。強制力のない要請であれば猶の事、よりしっかりと自粛・自制していくことが大事だと思いますね。

この記事へのコメント


この記事へのトラックバック