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1.支持率が急回復した文在寅
5月6~7日に韓国ギャラップが、全国の満18歳以上の1004人を対象に電話調査を行った結果、「大統領がうまくやっている」と答えた回答者は先週より7ポイントアップの71%となり、「大統領がうまくやっていない」の26%を大幅に上回りました。
文大統領の支持率は2月第4週以降10週連続で上昇。なんと10週間で約30%もの上昇です。大統領を否定する評価も51%から21%へと、30%下がっています。
肯定と回答した人のうち54%は「文大統領がコロナ19対処をうまくやっている」と答えており、武漢ウイルスの新規確診者が連日10人前後に減少するなど、沈静化を見せているためと見られています。
2.防疫で世界をリードする国となった
5月10日、韓国の文在寅大統領は、就任3年を迎えての演説を大統領府で行いました。
韓国が成功している武漢ウイルス感染症の流行抑制について、「防疫で世界をリードする国となった。危機を新しいチャンスと発展の動力にしたい……韓国の国家としての地位と誇りが高まっている……油断しなければ韓国の防疫はウイルス拡散をコントロールできる。予期せぬ集団感染があっても速やかに対応できる」と自画自賛してみせました。
演説は大半を武漢ウイルスをめぐる防疫や医療、経済対策に割き、南北や対日関係には、ほとんど触れませんでした。
まぁ、政府の武漢ウイルス対応で支持率が上がっているのですから、演説を武漢ウイルスネタばかりにして支持を固めようという気持ちは分からないではありません。
3.足下からの集団感染
文大統領は、韓国の武漢ウイルス対策を「K防疫」と呼んで「世界の標準」だと自慢していますけれども、本当にそうなのかについては疑問が残ります。
5月10日、疾病管理本部中央防疫対策本部は、これまで10人前後であった新規感染者が前日から34人増えたと発表しました。34人の内、地域発生が26人で、残りは海外流入関連。地域別では梨泰院のクラブがあるソウルが12人。次いで京畿道が6人、仁川が3人、大邱と忠清北道が各2人、済州道が1人とのことです。
防疫当局は先月29日午後10時から今月6日明け方までに梨泰院のクラブを訪問した人の場合、武漢ウイルスに露出した可能性が高いとみていて、防疫当局関係者は「4月末からクラブのように密閉された空間で不特定多数と濃厚接触した後に発熱や呼吸器の症状などが現れるならば選別診療所で診断検査を受けることが必要だ」とコメントしています。
文大統領は先の演説で「韓国の防疫はウイルス拡散をコントロールできる、予期せぬ集団感染があっても速やかに対応できる」と啖呵を切ってみせていますけれども、まさにその「予期せぬ集団感染」が起きた訳です。
文大統領が宣言したとおりであるかは、10日に明らかになった集団感染をモニターすることでその真偽がある程度分かるのかもしれません。
ただ、昨日のエントリーで、日本は既に集団免疫を獲得していた説について取り上げましたけれども、この説に従えば、3月頃まで入国制限を行わなかった韓国も同様にK型武漢ウイルスによる集団免疫を獲得していることになります。
4月29日、安倍総理は参議院予算委員会で武漢ウイルス感染症への対応に関連し、「韓国と情報や経験を共有することは、日本の対応にも役立つだろう……韓国は隣国であり、重要な国」と、韓国と協力したいとの意向を示し、韓国の外交当局者は1日、「日本はわれわれにとって近い隣人で、韓国政府は新型コロナウイルスへの対応など必要な分野で日本と協力していく」と応えています。
果たして安倍総理のコメントがリップサービスなのか本気なのかは定かではありませんけれども、「K型武漢ウイルスによる集団免疫説」のデータ収集と分析という意味では有益かもしれません。協力可能な部分については協力するのはよいと思います。
けれども、あの国のことですから、武漢ウイルスでの協力したと恩に着せ、「協力してやったのだから、日韓通貨スワップを再開しろ」といつもの無茶をいってこないとも限りません。
政府には、韓国にタカられないように、是々非々をきっちりと分け、必要なもの以外は丁寧に無視対応でお願いしたいところですね。
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