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1.39県に対し緊急事態宣言解除
4月14日、政府は、延長している緊急事態宣言について、「特定警戒都道府県」の茨城、石川、岐阜、愛知、福岡の5県を含む、合わせて39県を解除しました。
政府は、14日午前、専門家会議を開き、感染症や経済の専門家などでつくる「諮問委員会」に諮り、午後に衆参両院の議院運営委員会で報告と質疑を行ったあと、対策本部で解除を正式となりました。
一方、北海道、東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪、兵庫については、減少傾向が続いているものの、新規感染者が、一定数、確認されていることなどから解除はせず、また、一時解除も検討していた京都についても、大阪と隣接している地理的な要因などを考慮し、解除を送見送るようです。これらの都道府県では、引き続き、外出の自粛などを呼びかけて、1週間後の21日をめどに改めて判断する方針としていますから、今後は一週間ごとに判断するのかもしれません。
こちらに7日間毎の都道府県別新規感染者数推移の解析グラフを公開していますけれども、解除を見送った北海道、東京、埼玉、千葉、神奈川、大阪、兵庫ででは人口100万人あたりの新規感染者が千葉以外は6~15人程度であるのに対し、特定警戒都道府県でも解除方針で進めている茨城、石川、岐阜、愛知、福岡は石川以外は1.5人以下になっています。
安倍総理は14日夜の会見で、解除基準について「新規感染者が減少傾向にある」、「直近1週間の10万人当たりの感染者が0.5人程度以下」などを目安に挙げ、これらを「総合的に判断する」としています。
先のグラフは100万人あたりですから10万人換算では、新規感染者が7日間で5人以下というのが一つの目安になるということです。
ただ、100万人あたりの新規感染者が2.4人くらいの千葉が解除されず、11.4人くらい出ている石川が解除されるのは、一見不思議なのですけれども、それについては専門家会議の記者会見で質問され、新規感染者だけでなく、近隣に大都市圏があり、そこでまだ流行が続いていることから、そこから人が流れてくる可能性を考慮して解除しなかったと回答しています。
その意味では、千葉、埼玉、神奈川といった東京以外の周辺県の10万人あたりの新規感染者が仮に0.5人以下になったとしても、東京都が0.5人を切れなければ、流れこみ等々を警戒して解除されない可能性はあると思います。
2.すべて終わったのではなくここからだ
5月13日、東京都は都内で新たに10人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表し、都が独自の方法で算出している都内の「陽性率」は12日の暫定値で5.0%でした。
この新規感染者10人というのは、先月7日に緊急事態宣言が出されて以降で最も少なく、10人台は、11日に続いて2回目。11日連続で100人を下回り、収束傾向がはっきりしてきています。
これについて小池都知事は13日夜、記者団に対し「『ステイホーム週間』で皆さんの協力をいただいた結果の1つが出てきたと思う。改めて感謝したい。この数字は『すべて終わった』のではなく『ここからだ』ということを改めて申し上げたい……東京で緊急事態宣言が解除されるわけではない。この『10』という数字が続き、これ以上、上げないための皆様方との共同作業を続けていきたい」と述べています。
小池都知事のコメントを聞く限りでは、この一日辺りの新規感染者10人以下が続くというのが解除の目安なのかもしれません。
緊急事態宣言の解除について、西村経済再生担当大臣は記者会見で「それぞれの県の事情に加え、東京とその周辺や、大阪とその周辺などは、経済関係や生活圏が非常に近いので、状況を見ながら判断していきたい」と述べる一方、「韓国やドイツ、イランでは再び感染が拡大してきている。いったん収まっても油断すると再び感染が拡大するので、引き続き、できるだけ人との距離をとるなど、しっかり対策を講じてもらうことが必要だ。時差出勤やテレワークなどの活用も引き続き取り組んでもらいたい」と述べていますから、解除されたら全部元通りを想定している訳でもないようです。
3.世界が日本の評価を変え始めた
武漢ウイルス感染対応について、国際政治学者で慶応義塾大学教授の細谷雄一氏は、人口当たりの死亡率がイギリスが日本の100倍で、アメリカが日本の44倍であることを挙げ、比較的、日本政府は感染の抑止に成功していると指摘しています。
また、PCR検査について、イギリスのBBCが、イギリス国内でPCR検査を増やすことが、逆に感染拡大につながる可能性があると報道するなど、必ずしも増やせば感染者数が減るわけではないということをイギリスでも指摘されるようになっていると紹介。
更に、マスクについても、最初はマスクは効果がないとWHOやアメリカやイギリス政府が言っていたのに、いまではニューヨークなどはマスクを義務付けられ、WHOもマスクに一定の効果があると立場を変えているとのべ、日本の対応が世界で徐々に評価され始めていると指摘しています。
日本の緊急事態宣言は緊急といっても自粛を要請するだけで、鉄道も止めず、道路も通行禁止にしていません
。外国と較べても、とても「都市封鎖」と呼べるレベルでないことは明らかです。にも関わらず、死亡率は他国と桁違いに少ないどころから一ヶ月かそこらの"緩い"緊急事態宣言で収束し始めている。
マスコミはワイドショーを中心に相変わらず、PCR検査しろなど騒いでいますけれども、結果を見る限り、世界的にもよく抑止していると見てよいと思いますし、マスコミも素直に認めるべきだと思いますね。
そして願わくば、外国と日本とでなぜこんなにも差があるのかを追及・検証して、今後の教訓にし、武漢ウイルス終息後の"新しい生活様式"にフィードバックしていくべきだと思いますね。
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