
1.一時の安心にどれだけお金をかけるのか
8月24日、東京都世田谷区は区内の介護事業所や保育園・幼稚園で働く職員など計約2万3000人を対象に無料でPCR検査を実施すると発表しました。検査は民間業者に委託し、1日1000件程度を想定しているとのことで、経費は約4億1400万円としています。
これについて、翌25日、日本テレビ「スッキリ」で、司会の加藤浩次氏が「一時の安心にどれだけお金をかけるのか、ということになると僕は思ってしまうんですけど……時間とお金をかけてしっかり効果があればいいと思うんですけど。世田谷区だけ介護事業者、保育園や幼稚園で働く職員方にやったところで、その方たちが世田谷区以外に住んでいたりとか、世田谷区の中に他から入って来る人もいる。子供たちの親は他のところで働いている人もいる。そこで抑え込めるのか。それを見つけることによって意味はあるんだろうか」と大規模PCR検査に巨額の税金を投じる策を疑問視しました。
更に「結果が出るまで4日かかるとしたら、その4日間に感染する可能性もありますから。感染した後に"陰性"って出て何の意味があるの?……陰性だったらと安心した人が街に出てしまって、その人が偽陰性の可能性がありますからね。偽陰性の可能性もあるのにそれをやることに何の意味があるのかな」と発言しました。
実にもっともな指摘です。
2.いつ発言撤回した?
同じ指摘は他の識者もしています。
元大阪府知事の橋下徹氏は『ミヤネ屋』や『Mr.サンデー』などで、テレ朝の『モーニングショー』という番組名を挙げながら、「PCRを無症状者まで全国一律で広げていったら、保健所から行政からパンクしていってしまう……全国民に検査をやって、陽性者をあぶり出す。1億2千万人にやって隔離する、なんてことをやることは無理なんですよ」と批判しています。
この批判に対し、『モーニングショー』は、19日の放送で、MCの羽鳥慎一アナウンサーが「玉川さんも、一億何千万全員に検査やれって言ってるわけじゃなくて、必要な人に……」と水を向けると、コメンテーターの玉川氏は「本当にね、そんなこといまだに言ってると思われてるのが心外ですよ」と目を剥いて反論しました。
ところがこの玉川氏の発言について、ネットや視聴者から「いつ発言撤回した?」とか、「撤回もしてないのに後付けで方向転換してるって被害者ぶられても困る」とか「最近言ってないってだけで発言撤回したことにはならない」と批難轟轟となっています。
「偏向メディアは相対化せよ」のエントリーで、筆者は「表現の自由」の土俵の上でメディア同士が牽制しあう関係を作ってもよいと述べましたけれども、これによって意見が相対化され、より判断の材料が増えることになりますし、更には今回の事例のように、発言そのものの信憑性まで問われることもある訳です。
3.中国製コロナ検査キットで偽陽性
PCR検査についても精度の問題とか指摘されていますけれども、キットによっては相当な差があるようです。
8月25日、スウェーデンの公衆衛生局は中国から輸入した武漢ウイルス感染症の検査キットを使用した約3700人が、感染していないのに陽性反応が出る偽陽性になったと発表しました。
公衆衛生局によると、華大基因(BGI)グループ傘下のBGIゲノミクスが開発した検査キットは、ウイルスの数が非常に少ない場合、感染と非感染の区別ができない可能性があるとしています。
華大基因(BGI)は、広東省の深センに世界最大級のゲノム研究所を持つゲノム解析の中国大手です。
BGIは1999年に北京市で設立されました。創業間もない頃に、国際プロジェクトのヒトゲノム計画に参画し、全DNAの1%分の解読を担当するなどし、2007年に深セン市から支援を受け、本部を深センに移しました。
その後、中国政府から国を代表するバイオ企業として強力なバックアップを受けるようになり、2010年にはアメリカ・イルミナ社の高速塩基配列解析装置を大量購入し、世界最大のゲノム解析企業へと成長していきます。
BGIによると、8月現在過去6ヶ月間で3500万セットの武漢ウイルス迅速検査キットを180ヶ国に販売し、18ヶ国に58ヶ所の検査施設を建設したそうです。
今回の偽陽性問題について、世界保健機関(WHO)このキットの結果について調査しているとし、BGIゲノミクスに「根本的な原因の分析」を求めています。
4.PCR検査キットは中国製
8月14日、自民党の青山繁晴参院議員はネット動画「青山繁晴チャンネル☆ぼくらの国会」で、「武漢熱のPCR検査キットをめぐって驚くべき事実を政府機関が把握しているということ」を暴露しました。
それは、国産のPCR検査キットと言うものの中に大規模に中国製が入っていて、それを使うよう推奨する大学の先生が複数いて、更に、一億キットあるとされる中国製PCR検査キットを売り切るまで後押しが続くらしいと政府機関が見ていること。そしてその背後で金が動いているのではないかとコメントしたのですね。
確かにそう考えれば、この御時勢にTikTokのCMを流すようなテレビ番組が、あれほど執拗にPCR検査しろ、国民全員に検査しろと喚くのも辻褄が合うように思います。
青山議員の指摘の通りだとして、その中国製PCR検査キットがどの会社のものかは分かりませんけれども、もしもBGIゲノミクス製の検査キットだとしたら、それこそスウェーデンよろしく大量の偽陽性が出ることが考えられます。
また、下手をすれば、BGIゲノミクスに検査を受けた日本人のDNA情報が抜かれてしまうことだって考えられなくもありません。
一部で、人工ウイルスだとも囁かれている武漢ウイルスですけれども、あるいは今後、もっと殺傷力が高く、かつ「日本人だけ殺すウイルス」が作られないとも限りません。
先般、仙台上空に浮かんだ謎の気球が話題になりましたけれども、例えば、「日本人だけ殺すウイルス」を謎の気球で一斉にばら撒かれたら、一発でアウトです。
そういったテロがいつ起きてもおかしくない時代に入っている以上、日本はスパイ防止法を初めとして、他国からのサイレントインベージョンに気づき、それを排除する仕組みを早急に構築する必要があると思いますね。
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