石破氏を逆転した菅官房長官と支持派閥

今日はこの話題です。
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1.河野太郎さんのような人がいいのか、森山さんのようなタイプがいいのか


9月5日、菅義偉官房長官が日本テレビ系「ウェークアップ!ぷらす」にリモート生出演しました。

番組で、辛坊治郎キャスターが自身の後任の官房長官について「具体的な名前、人選は考えてらっしゃるものなんでしょうか」と水を向けると「まったく考えていません」と答えたのですけれども、辛坊キャスターが重ねて「例えば河野太郎さんのような人がいいのか、森山さんのような国会対策委員長のようなタイプの方がいいのか」と聞くと「非常に悩みますね」と述べました。

辛坊治郎氏は、9月2日、自身がパーソナリティを務めるニッポン放送「辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!」に生出演し、総裁選出馬表明の記者会見を行った菅官房長官について「先週ぐらいまでの世論調査ではダブルスコアで石破さんの人気が高かった。こういう記者会見を経て、菅さんが総理大臣になるかもしれないということで、プロフィールなどを含めて、今まで知らなかった情報が国民に広く報道されたときに、さぁ、世論の流れがどうなるか、ということですね」と、今後の情勢に注目する旨を述べた後、「自民党7派閥のうち5派閥が菅さんを支持。この5派閥を足し上げると264。過半数が268なので、多少こぼれたとしても今日時点で半分ぐらいまでになっている。あとは対抗馬の岸田派と石破派。もうすでに自分の派閥から大臣が何人か、そして、どのポストをとれるかがポイントになってきている」と分析しました。

まぁ、識者の中では、菅総理はもう決定していてその次の組閣について注目しているということなのかもしれません。




2.石破氏を逆転した菅官房長官


もう一つ、辛坊氏は石破氏と菅官房長官の支持率に変化があるかもしれないとも述べているのですけれども、はやくも変化が出ています。

朝日新聞は9月2、3日に電話世論調査を行い、安倍総理の後継に誰が相応しいかを聞いたところ、菅官房長官が38%で最も多く、石破茂氏が25%で続き、岸田文雄・同党政調会長は5%という結果になったと報じました。

6月に同じ調査を行ったところ、石破氏がトップで31%で菅官房長官はわずか3%でした。この時は7人の候補者から選ぶものでしたから、多少は割り引いたとしても、いきなりこんな大逆転は流石に不自然です。今回の総裁選でも、メディアは石破氏の動向に時間を割き、まるで主役は石破氏だと言わんばかりに報じています

それが、菅官房長官の生い立ちがちょっと報じられただけでここまでひっくり返るとも考えにくい。不思議な現象に見えます。

9月5日、共同通信社は自民党総裁選について、都道府県連の幹事長ら47人を対象に支持動向を尋ねるアンケートをまとめました。その結果、14人が菅義偉官房長官を支持。石破氏は4人、岸田政調会長は2人で、27人は党員らによる予備選への影響などを考慮して無回答や未定とのことでした。

要するに地方票でも、菅官房長官が優位に立っている訳です。

今回の総裁選で、秋田県を除く46都道府県連が、党員・党友を対象にした予備選を行う見通しだと朝日新聞などが報じていますけれども、当然、朝日も共同通信と同じく予備選の結果についての取材をやっていると思われます。

その結果、やはり、菅官房長官が予備選挙でもかなりの得票を得ることが判明し、あわてて世論調査の結果もそれに合わせて修正を掛けたのではないかと思います。

まぁ、修正といったら、恣意的な印象がありますけれども、例えば、世論調査先を石破氏支持が多い地域、団体に集中すれば、石破氏の支持率なんて勝手にあがりますからね。勿論そうしている証拠がある訳ではありませんけれども、各候補者の支持母体のリストさえあれば、理論上いくらでもそうしたことが出来る訳です。

けれども、地方県連の予備選挙の取材を進めていくにつれ、これまで自分達が推していた石破氏がそれほど支持されていないことが分かり、慌てて"素の支持率"にこっそりと差し替えてきた。そんなところではないかと思いますね。


3.菅支持派閥の主導権争い


さて、辛坊氏は自民総裁選は既に菅政権への猟官運動に移っていると述べていますけれども、確かに菅官房長官を支持する派閥の間で牽制が始っているようです。

9月2日、自民党総裁選をめぐり、党内最大派閥である細田派の細田博之会長と、第2派閥の麻生派の麻生太郎副総理、竹下派の竹下亘会長は国会内で共同記者会見を開き、菅官房長官への支持を揃って表明しました。

自民党7派閥のうち5派閥が菅官房長官への支持を表明しているのですけれども、この中で一早く動いたのは二階派でした。

8月28日に安倍総理が辞任表明した翌29日には、二階幹事長が菅官官房長官に支持の意向を伝えています。

けれども、9月2日の自民3派閥の菅官房長官支持表明の記者会見の場には二階氏の姿はありませんでした。

二階派の河村建夫会長代行は、「麻生氏に対し、『菅氏を支援する気持ちは同じ。会見は一緒にやるべきだ』と申し入れたが、拒まれた。党内で主導権争いをやっている場合なのかと、余計な憶測を呼んでも、おかしい」と不快感をあらわにしてますから、これが本当であれば、細田派、麻生派、竹下派の3派は示し合わせて二階派を排除した形にも見えます。

記者会見で他の2派が同席していない点を問われた麻生太郎副総理は「二階派と石原派は、既に菅氏支持を表明されている。だから3派。主導権を争っているのではない」としれっと答えていますけれども、麻生派幹部は「うちらが党内主流派で、反主流派じゃない。一発、牽制しておかないと」と漏らしているそうですから、実情は二階派外しではないかと思います。

もっとも、二階派は二階派で、この日朝に、所属議員45人の署名を添えて菅官房長官に出馬を直接要請する場面をしつらえ、「主流派」を演出していましたから、バチバチの主導権争いをしているのだと思います。

ただ、二階幹事長を始めとする親中派はアメリカから睨まれていますからね。アメリカが本気で中国共産党を叩いていることを考えるといくら先に支持してくれたからといって、二階派を厚遇するのは難しいかもしれません。

菅政権発足直後の組閣がどうなるか、注目です。


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