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1.体調はとてもよい
アメリカ大統領選挙に注目が集まっています。
10月10日、アメリカのトランプ大統領は、ホワイトハウスに数百人の支持者を集め「法と秩序」について演説しました。
招かれたのは共和党支持の黒人やヒスパニック系のグループ。トランプ大統領は17分間にわたって演説し「体調はとてもよい」と述べ、「左翼による警察に対する『戦争』で最も傷ついているのはアフリカ系だ」と過激な人種差別抗議デモを批判しました。
そして、対立候補の民主党のバイデン氏について「この国を率いることができると思うなら、間違いだ……投票しなければならない。今回の選挙はアメリカ史上、最も重要だ」と再選に強い意欲を示しました。
トランプ大統領の武漢ウイルス感染については、専属医は演説後の声明で、10日朝の検査の結果、「大統領が他人への感染リスク要因になることはもうない」と説明。トランプ大統領も11日のFOXニュースのインタビューで「免疫があるようだ」と回復をアピールしています。
こうしたトランプ大統領の行動は、全米の世論調査の支持率でバイデン氏にリードされる中、支持者に直接、投票を呼びかけ、巻き返しを図りたい狙いがあるとみられています。
2.ファイブサーティエイト
世論調査では、バイデン氏が相変らずリードしています。
10月11日に発表されたワシントン・ポストとABCニュースが、成人1014人を対象に10月6日から9日に掛けて実施した調査では、バイデン氏の支持率は54%で、トランプ大統領が42%。調査の誤差率は登録有権者でプラスマイナス3.5ポイント、投票する可能性のある有権者でプラスマイナス4ポイントでした。
11日発表の各世論調査の結果を受け、リアルクリアポリティクスがまとめる世論調査の全米平均では、バイデン氏のリードは9.8ポイントとなっています。
もっとも、世論調査に強い同志社大学の飯田健准教授は、単一の世論調査では不十分であるものの、2012年の大統領選挙で、50州すべての勝者を正確に予測した「ファイブサーティエイト」というウェブサイトの平均値が信頼できるのではないかとコメントしているようです。
10月10日付のブルームバーグによると、この「ファイブサーティエイト」の予測では、今年の大統領選で民主党候補のバイデン氏が、全米538人の選挙人票のうち352人を獲得。勝利する確率は85.1%と弾きだしています。
3.熱の入れ方が違うトランプ陣営
世論調査だけを見ると、バイデン氏の勝利は揺るがぬようにも見えるのですけれども、前回の大統領選でトランプ大統領は世論調査や大方の予想を覆して勝利しました。「ファイブサーティエイト」ですら、2016年の大統領選挙では予測を外しています。
前回の大統領選でトランプ大統領が勝利すると予測した数少ないジャーナリストである木村太郎氏は、今回もトランプ大統領が勝つと予想しています。
木村太郎氏によると、ある激戦区でのことですけれども、各戸が庭の前に支持する候補者のサインを出す「ヤードサイン」が、トランプ大統領ばかりだったり、個別訪問にしても、トランプ大統領が強い地域でもないのにバイデン陣営は一人も回っていないなど、熱の入れ方が全然違うのだそうです。
4.トランプの熱意が3.7%を引っ繰り返す
先に取り上げた「ファイブサーティエイト」の世論調査では、バイデン氏が圧倒的に優勢なのですけれども、条件によっては、トランプ大統領の逆転勝利の目の可能性もあるようにも見えます。
それは、接戦州で根こそぎ勝利するということです。
次の図は「ファイブサーティエイト」の世論調査を元に、接戦州に色付けしたものです。
右端の欄で数字が入っているのが、トランプ大統領とバイデン氏の世論調査での支持率の差が3.7%以内に収まっている州で、黄色の列は前回2016年の大統領選でトランプ大統領が取った州で今回の調査でバイデン氏が優勢に立っている州です。
今回の大統領選での世論調査の支持率を元に獲得選挙人をカウントしていくと、トランプ大統領は164人、バイデン氏は374人と、もう圧倒的にバイデン氏です。選挙人の過半数は269ですから、もうほぼ決まったかのような大差です。
中身を見ていくと、前回トランプ大統領が取った州で現時点で劣勢な州は9つあるのですけれども、そのうち選挙人が10人以上の州が8つあり、ここで勝っているバイデン氏が大幅に選挙人を獲得している訳です。
けれども、そのバイデン氏が引っ繰り返した9つの州の内、支持率の差が3.7%以内に収まっている州は6つあります。
支持率の差が3.7%以内に収まっている州は全部で7つあるのですけれども、そのうち6つは接戦州であるわけです。
そして、この支持率の差が3.7%以内に収まっている7つの州の選挙人は合計133人。
もし、トランプ大統領が7つの接戦州を全部勝って、この133人を全部獲得したとすると、それぞれの獲得選挙人は、トランプ大統領が297人、バイデン氏が241人で逆転します。
つまり、トランプ大統領はこの3.7%の差を引っ繰り返すことが出来れば、逆転勝利の目が出てくるということです。
ただし、この3.7%に届かなかった場合、例えば3.6%までしか引っ繰り返せない場合は、トランプ大統領が268人、バイデン氏が270人でトランプ大統領は敗北することになります。
トランプ大統領は、週明けの12日からフロリダ、ペンシルベニア、アイオワ州で3日連続で選挙集会を開くとしていますけれども、トランプ陣営はこの3州の選挙人は合計55人。いずれも支持率の差が3.7%以内の接戦州です。
トランプ大統領、そしてトランプ陣営の熱意が3.7%を引っ繰り返すことが出来るのか。俄然注目です。
この記事へのコメント
ぐりぐりももんが
しかも、遊説でトランプを熱狂的に支持する人々を見つつ、もの言わぬ支持者は多数に上ると想像する。
BLM運動に明確な反対を言わない民主党だから、普通の市民なら違和感を覚ええて不安になるだろう。