日本学術会議は中国の手先なのか

今日はこの話題です。
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1.除外する前の推薦者名簿は見ていない


10月9日、菅総理は、朝日新聞などのインタビューで、日本学術会議が推薦した会員候補のうち6人を任命しなかった経緯について、「最終的に決裁を行ったのは9月28日。会員候補のリストを拝見したのはその直前……現在の会員となった方が、そのままリストになっていたと思う」と、名簿を確認した段階で、すでに6人は除外されていて105人全員分の推薦者名簿は「見ていない」と述べました。

この発言について、翌10日、立憲民主党の蓮舫代表代行は、東京都昭島市の街頭で「名簿を見ないで『総合的な判断』をしないでください。名簿を見ないで『俯瞰的な判断』をしないでください。矛盾だらけじゃないか」と批判しました。

まぁ、普通に考えれば、総理の立場にある者が推薦人全員の名簿など、そんな細かいところまでチェックする筈もありません。概要の報告を受けて、承認するという流れでしょう。

こちらのブログで指摘されているように、日本学術会議は、3年前の前回の会員候補任命の際に105人の会員任命に対し、110人超の会員名簿を提出しています。前回、政府はこの110人の名簿から105人を任命しました。つまりこの時も差し引き5人が任命されなかった訳ですし、また、「政府は任命を拒否できない」などと、日本学術会議自身、任命されない人がいると承知の上でリストを提出していたことになります。

今回の任命拒否を巡り、杉田和博官房副長官が内閣府の提案に基づき、任命できない人が複数いると、菅総理に口頭で報告していたと政府関係者が明らかにしたと報じられています。この通りだとするならば、任命拒否した6人を選んだのは内閣府だということになります。

ただネットでは、菅総理に、任命できない人がいると報告した杉田官房副長官が公安調査庁出身であることから、任命拒否の6人は公安案件ではないのかという憶測が流れているようです。




2.安倍総理に罵詈雑言を浴びせた日本学術会議元会長


公安調査庁は、毎年『内外情勢の回顧と展望』というレポートを発行していますけれども、北朝鮮や中露、国際テロなど日本にとって懸念される国際諸情勢とともに、国内の団体についても報告されています。

その中に毎回、「オウム真理教」「過激派」「右翼団体」などと名を連ねて登場するのが「共産党」です。

これは、1952年に破壊活動防止法が制定されて以来、民主党政権時代も含め、日本共産党は常に公安の調査対象団体です。

公安調査庁は、共産党を調査対象とすることについて、自身のサイトで次のように説明しています。
共産党は,第5回全国協議会(昭和26年〈1951年〉)で採択した「51年綱領」と「われわれは武装の準備と行動を開始しなければならない」とする「軍事方針」に基づいて武装闘争の戦術を採用し,各地で殺人事件や騒擾(騒乱)事件などを引き起こしました(注1)。

その後,共産党は,武装闘争を唯一とする戦術を自己批判しましたが,革命の形態が平和的になるか非平和的になるかは敵の出方によるとする「いわゆる敵の出方論」を採用し,暴力革命の可能性を否定することなく(注2),現在に至っています。

こうしたことに鑑み,当庁は,共産党を破壊活動防止法に基づく調査対象団体としています。
つまり、共産党は団体の綱領として、敵の出方によっては武装闘争を辞さないと規定するのみならず、実際に過去、殺人事件や騒乱事件を起こしてきたから公安の調査対象で有り続けている訳なのですね。

10月11日のエントリー「3人で210人を支配した日本学術会議」で、日本学術会議が共産党と関わりがあることについて述べましたけれども、ジャーナリストの古森義久氏は、日本学術会議元会長の広渡清吾氏が自民党政権に一貫して反対し、共産党と共同歩調をとる活発な左翼政治活動家として知られていたことや、2015年7月の安保法制反対の集会などで演説して、当時の安倍総理を「バカ」とか「ウソつき」と罵ったことを取り上げ、おかしな国家機関だと断じています。

古森氏は「ウソつきとかバカというのは市民社会の発言としては理性も礼儀をも失った表現として響く。とくに平和や生命の大切さを説くはずの陣営の言葉としては自己否定とも受け取れる」とその自己矛盾を指摘。特定の個人に対して「バカ」とか「ウソつき」というのはヘイトスピーチともなりかねないとした上で、「日本国民の立場からすれば、自国の科学の純粋な発展を目的として貴重な国費を投入する対象の公的機関がこんな過激な政治活動家たちによって運営されてきたという現実には違和感を禁じえないのではないか」と苦言を呈しています。全くその通りです。


3.日本学術会議と中国科学技術協会間の協力覚書と偽装工作


日本学術会議の「おかしさ」はそれだけではありません。日本学術会議については中国の「千人計画」に協力しているのではないかとの指摘もされています。

8月26日のエントリー「TikTokとサイレントインベージョン」で筆者は、アメリカ国務省とオーストラリア戦略的政策研究所(ASPI:Australian Strategic Policy Institute)が実施した調査で、中国が企業や大学などから科学者を引き抜くために独自のネットワークを世界各地に構築し、アメリカ・ドイツ・オーストラリア・イギリス・カナダ・日本・フランスなどを中心に世界各地に約600カ所の人材募集拠点を設け、それを通じて、先進国を始めとする優秀な科学者や技術を集めていたと報告されたことを取り上げました。

ASPIの報告によると、中国は他国の科学者を引き抜いても、その事実を偽装する可能性があるとし、その例として、テキサスA&M大学の調査で、中国の人材採用プログラムに関連する100人以上のスタッフが大学内で見つかった件を取り上げ、当該職員はその旨を情報開示するように求められているにもかかわらず、5人だけがそれを開示し、その他の者は開示しなかったそうです。

日本学術会議は2015年9月7日に「中国科学技術協会と協力する覚書」を締結したことが明らかになっています。

その要旨は次の通りです。
1. 出版物の交換や科学、会議、セミナー/会議等を含む学術活動の情報交換を行うこと。
2. 共通の科学的な利益のある分野において協力を行うこと。
 a) アイディアや情報の交換のための研究者(若手、シニア両方)間の交流
 b) 互いの研究者が参加する共同ワークショップ/セミナーの開催。両機関は相互の協議を通じて、これらのワークショップのトピックを決定する。
 c) 科学情報の共有、国民の科学への理解の促進
学術活動の情報交換や、研究者間の交流と思いっきり書いてあります。

尤も、こちらのBuzzFeedなるサイトでは、日本学術会議に取材し、この覚書について学術会議側は「実際の事業は覚書が結ばれて以降、行われていないのが実態です」とのコメントを紹介し「研究者の交流という面においていえば、実際に受け入れと派遣を実施しているのはカナダとの二国間のみ」であることから「軍事研究や千人計画以前に、学術会議として他国との間で「研究(計画)に協力」しているという事実はない、と主張しています。

このように、日本学術会議は、「千人計画」に協力などしていないと否定していますけれども、オーストラリア戦略政策研究所の調査報告書で指摘されているように、「千人計画」に協力していても、していないと偽装工作されている可能性は否定できないと思います。


4.千人特別招聘教授


勿論、日本学術会議が中国と研究者の交流などしていないと言っていても、日中間での研究者同士の交流が全くない訳ではありません。

こちらの日本学術振興会のサイト(魚拓)では、2018年1月26日に、在中国日本人研究者を中心とした「在中国日本人研究者ネットワーク」の会合である「在中国日本人研究者ネットワークさろん」を開催したことを公開していますけれども、そこには次の様に記されています。
今回は2017年11月に中国科学院外籍院士という大変名誉ある称号を受章された福田敏男 北京理工大学海外千人特別招聘教授の多大なご協力をいただいての開催で、中国で活躍する研究者をはじめ、科学技術関係の仕事に従事している方を含め、13名が参加しました。
此処に出てくる福田敏男氏の肩書は「千人特別招聘教授」となっています。字句通りに捉えるならば「千人計画によって招聘した教授」です。

そして、この福田教授は、日本学術会議の第21期と第22期の会員であるのですね。

まぁ、21期、22期は2008年から2014年までなので、福田敏男教授は先述の2018年の「在中国日本人研究者ネットワークさろん」に出席した時点では日本学術会議の会員ではありません。けれども、2014年から2020年までの23期24期では連携会員になっています。

そして、福田教授の略歴を見ると、2013年に北京理工大学教授に就任しています。無論、2013年当時は連携会員ではなく、日本学術会議の会員です。

従って、2018年の「在中国日本人研究者ネットワークさろん」に出席した福田教授が「千人特別招聘教授」という肩書で紹介されていることと重ね合わせれば、「日本学術会議は中国の研究機関との受け入れと派遣をやっていない」という学術会議側の主張には疑問が残ります。


5.千人計画に協力すべきでないとの声明を出すべきだ


10月11日、フジテレビ「日曜報道 THE PRIME」で、日本学術会議の会員の任命拒否について、自民党の甘利税調会長は「任命責任はあるのに、選ぶ権限はないなんてあり得ない。国会と国民に対して、責任を負えと言われてるのだから、『わたしは(任命)責任を負うが、選んだのはわたしじゃないから』と。それ通りますか、通りませんよ」と任命拒否の正当性を主張し、更に千人計画についても、科学技術に関する公的機関に「日本の研究者学者で千人計画に参加しているのは何人いるんだ」と聞いたところ、「十数名参加している」とはっきり言われたと述べています。

甘利税調会長は、学術会議が軍事目的の研究はしないとする、海外の科学者を呼び寄せる「中国の『千人計画』にも協力すべきでないとの声明を出すべきだ」と述べています。全くその通りです。

ただ、日本学術会議と千人計画との関連性については、甘利税調会長のブログに記載されていたのですけれども、その街頭記事が最近、修正されたとネットの一部で話題になっているようです。

甘利税調会長はその理由について「日本の公的機関でありながら対日本と対中国との対応の落差を指摘したかった」とし、「『積極的に協力』と云う表現が適切でないとしたら『間接的に協力していることになりはしないか』と改めさせて頂きます」と述べています。

甘利税調会長は先程の11日放送の「日曜報道 THE PRIME」で、千人計画に参加している日本の研究者、学者がについて、学術会議のメンバーかどうかは確認していないと発言し、それについて事実を確認すべきだと立憲民主の今井雅人議員から突っ込まれていましたけれども、積極的だろうが、間接的だろうが、日本の研究者・学者が千人計画に協力しているのであれば、やはり止めるべきですし学術会議もそのように声明を出してしかるべきです。

それに、福田敏男"千人特別招聘教授"のように、疑いのある例もあるのですから、いっそのこと、きっちり調べてもよいのではないかと思いますね。

マスコミや学術会議は「任命拒否の理由を説明しろ」とか、「任命拒否を取り消せ」などと騒いでいますけれども、最早、世間の空気は「学術会議って要らなくね」です。

政府も既に学術会議の在り方の見直しに入っていますし、この際、徹底的に中国の浸透工作ならびに国益を害する存在を徹底的に炙り出していただきたいと思いますね。





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この記事へのコメント

  • 文系が日本のトップだとなこういう杜撰が正当化され、おそらくこのブログ主のような支持者も文系なんだろう。
    気に成らないの?文系の馬鹿共は”杜撰”が。
    だから腐る一方なんだよ日本が。
    菅総理が99名のリストが何かバイアスが掛かってやしないだろうかって感じない感性の持ち主だって事が問題なんだろうが。到底文系馬鹿共には感じ取れないだろうがな。
    110名から105と、105名から99名へが同じだって?文系だなお前も確実にw
    官僚(法的任命権を有しない)がな、中間に入り、バイアスを掛けた事が問題だって言ってんだよ平和主義者の俺がな。
    110名から105名の場合に、その官僚(法的任命権を有しない)によるバイアスが掛かってるか?って問うてる訳、世の文系馬鹿等に。
    この場合は、単に、任命権者による定員数以下の法律通りの任命が行われたって事だが、
    105名から99名の場合は全く異なり、官僚(法的任命権を有しない)によるバイアスが掛かっちゃるじゃねえかw 官僚の杉田は法的任命権を有していないだろ?それも否定するのか?文系はw
    いいか官僚の杉田はな、日本学術会議法において法的任命権を有しない人物なの。解る?文系ブロガーw
    いいか、菅総理はな、日本学術会議の提出した105名のリストを見る義務があるんだよ。
    バイアスの掛かっていないリストをな。
    官僚の見識でな、菅総理の最終判断で99名しか任命されませんでしたって成るべき所を、菅の屑が責任追及されるのを避けるが為にこういう事が起きたんじゃねえか。
    あんたらの云ってる事は稚拙だよw
    2020年10月15日 23:33

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