菅政権に期待する「したくなる」経済

今日はこの話題です。
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1.菅内閣支持率が55%に低下


NHKが10月9日から3日間実施した世論調査で、菅内閣を指示する支持率は9月から7ポイント下がり55%。「支持しない」は、7ポイント上がって20%となりました。

日本学術会議を巡る問題に関して菅総理の説明をどの程度納得できるかという質問では、「大いに納得できる」と「ある程度納得できる」が38%、「あまり納得できない」と「まったく納得できない」が47%で、学術会議会員の任命拒否の対応が支持率に影響したとの見方が出ています。

衆院の任期満了まで残り1年であることを考えると今後の支持率の動向は当然ながら、解散時期の判断にも関わってきます。


2.解散時期悩める菅政権



自民党内では、「ご祝儀相場が続くうちに」と早期解散を求める声がある一方慎重論もあります。

9月21日、下村博文政調会長はBSフジの番組で「自民党国会議員のほぼ総意で、即解散」と明言した一方、野田聖子幹事長代行は9月24日のTBSのCS番組収録で「解散を強行して、国民に説明責任を果たせるのか」と早期解散に疑念を呈しています。

政府、秋の臨時国会で、イギリスの経済連携協定(EPA)の承認案などの提出が見込まれていて、与党内には「重要法案の成立は必要で、選挙は早くても12月」との見方もあります。

そして、年内解散がなければ、新年度予算の審議や東京五輪・パラリンピックなど日程が詰まっていて、菅総理に近い党幹部は「最速で来年1月召集の通常国会冒頭か、予算成立後の4月だ」と述べているようです。


3.あえて支持率を低下させた


もし、年内解散もなく来年4月はおろか東京五輪後の任期一杯の解散となると、追い込まれ解散とは言わないまでも、いまと比べて総選挙は苦しくなるものと思われます。

それ以前に、日本学術会議の会員任命拒否問題で支持率が落としたことに疑問の声も上がっています。

ある閣僚経験者は「出だし順調な菅政権が、なぜ大した影響もない学術会議の会員任命拒否を強行する必要があったのか」と述べ、自民幹部からも「今回の問題は、再選へ最大のカギとなる次期衆院選への悪影響が避けられない」との指摘もあります。

その一方で「政権発足時の予想を超える高支持率に一番プレッシャーを受けているのは菅首相で、いたずらに自民党内で解散ムードが高まることへの懸念から、あえて支持率低下につなげる戦略に出た」との見方も浮上していて、党内の長老からは「菅首相は年明け解散も含めて早期解散は見送り、事実上の任期満了選挙を見据えていったん支持率を低下させ、携帯料金値下げなどの実績を積み上げることで、改めて国民の支持を得て、選挙勝利で再選につなげるのが狙い」との声もあります。

確かに早期解散を見送ってなお、総選挙で勝利するには、菅政権として実績を積んで、高い支持率を確保する必要があります。


4.圧力が凄い


菅総理は、目玉政策の一つとして携帯料金の値下げを打ち出していますけれども、9月16日の政権発足からった一ヶ月で携帯大手3社とも引き下げ方針を示しました。

けれども、元々、携帯大手3社は値下げには慎重でした。株式市場への影響などを口実に値下げ判断は「年末まで」と想定していたようなのですけれども、菅総理はそれを許しませんでした。

10月23日のiPhone12の発売、10月26日の臨時国会召集を見据え、節目までに方針を示すよう大手3社に水面下で迫ったそうで、大手3社は、政府の圧力がすごいと顔面蒼白になったそうです。

菅総理は総務相に任命した武田良太氏に「携帯電話は家計の負担減につながります。大臣自らやってください」と指示。9月の下旬には「あとは向こうが料金を示すだけだ。大容量プランで月5000円以下にしたい」と周囲に話しています。

武田総務相は10月2日までに大臣室に各社幹部を招いて直接値下げを要請。各社は「最大限努力したい」と答えたそうですから、値下げ幅はともかく値下げそのものの方針は決まったと見てよいかと思います。

10月14日、NTTの澤田社長はNHKのインタビューで、携帯電話料金について「安くてよいサービスを客から求められている。グループの企業が連携する相乗効果によって値下げの余力が出る。事実、そうなっていくだろう」と述べ、ドコモを完全子会社化することが値下げにもつながると答えました。

そして、先日ソフトバンクが、大容量で月額5000円を下回る新たな料金プランの導入を検討していることに対しても、「そういう数値が出てくるのは海外の料金が大体、20ギガバイトで5000円という辺りに来ているからだ。ただ、一つの目標ではあると思う」と今後のコスト削減などを踏まえ検討していくと答えています。

月5000円以下という水準は、菅総理がかつて言及した「4割値下げ」を達成できるとみられる水準であることから、この辺りが一つの目安になるのではないかと思います。


5.結構せっかちだ


それにしても菅政権の改革は、予想を遥かに超えるスピードで進めているように見えます。歴代の政権は今まで何をしていたのか、とさえ思う程です。

その象徴ともいえるのは、なんといっても河野太郎行革担当相です。

ハンコ撤廃やペーパーレス化、キャッシュレス化支援、ネット同時配信の著作権手続き緩和など次々と取り組んでいます。ツイッターなど発信力があるだけに、余計にそう見えるのかもしれませんけれども、国民側からみれば取り組みが見えるのはとても良い事です。

10月11日、河野行革担当相は東京都内で開かれたパネルディスカッションで「今必要なのはスピードだ。ミスが生じたら謝罪して、方向を変えればいい」と改革実現に向けて失敗を恐れずに取り組みの速さを重視する考えを強調。ハンコ使用廃止を巡る自民党内の異論についても「ハンコ自体は大好きだ。愛読書に押印しているくらいだ」と、全ての押印を不要と考えているわけではないと述べています。

10月14日、河野行革担当相はオンライン講演で、菅総理の人物像を問われ「結構せっかちだ。スピード感を持って改革を進めないといけない」と述べた。首相とのやりとりを紹介し、「『あれ、どうなっている?』と問われ『いやいや、まだ1週間しかたっていない』という感じだ」と語り、規制改革に関しても「首相が大きな旗を振ってくれるので、仕事はやりやすい」と述べています。

このようにスピードを重視する姿勢を見せている河野行革担当相ですけれども、その背景には菅総理の"せっかち"なプレッシャーがあるのかもしれません。


6.「させよう」から「したくなる」へ


筆者は、これから日本の為にも、行革、とりわけ規制緩和あるいは規制撤廃はどんどん進めていくべきだと思っています。というのも、時代に合わなくなった規制やら決まりやらは、新しいモノやサービスを生み出す力を阻害することになっていると思うからです。

ハンコやペーパーが行政サービスのスピードを遅延させているのは間違いないですし、ネット同時配信の著作権手続きの煩雑さもこれまた停滞や新規参入を阻む壁になっているでしょう。その意味では民間に対し、機会損失を与えているとも言える訳です。

政府はGoToトラベルだとかGoToイートだとか、少し前では働き方改革だとか、インバウンドだとか、国民に"金を使わせよう"とする政策を進めていますけれども、正直、筆者はこの種の「させよう」とする政策は好きではありません。

なぜなら、たとえば「補助金をやるから金使え」あるいは「仕事をせずに遊べ」という発想であり、緊急避難的には良いかもしれませんけれども、これを突き詰めると、"政府の御恵み"で食っていくことに繋がるからです。

実際、GoToイートを悪用した"鳥貴族錬金術"なるものを使う人が出たりして問題化しました。健全ではありません。

そうではなく、新しい画期的なモノやサービスを民間がどんどん生み出すように促し、政府は其の為の環境を整備して後押しする。「金を使わせる」ではなく「金を使いたくなる」ように持っていくべきだと思います。

政治家が国民をコントロールするのは独裁国家だけで十分です。

その国に暮らす人々がどのような事になっているか、日本は隣国でそれを目の当たりにしています。

固定電話が携帯に変わったように、画期的な新しい何かが生み出されれば、そこに新しい市場が出来てきますし、そこに向かって人も金も動いていきます。

先日、ホリエモンがツイッターで呟いただけで閉店に追い込まれた餃子店が話題になっていますけれども、発信力のある人の発言が、経済活動にまで影響を及ぼす時代です。

けれども、これは、逆にいえば人々の興味を惹く新しい何かがドンドン生み出されていけば、その情報が拡散するにしたがって、経済活動が生まれるということでもあります。

取り分けホリエモンのような"目端の利く"人が興味を持って、これはよいと勧めるようなものにはもっと大きな経済効果も望めます。

其の為にも、詰まらぬ規制など撤廃、改革し、国民が自由な発想で新しいものを生み出していけるように政府は力を入れるべきだと思います。

その意味では、菅総理の改革姿勢に注目していますし、河野行革担当相の手腕には大いに期待したいと思いますね。


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この記事へのコメント

  • 特別な民

    ハンコやペーパーレスよりも、もっと言えば、携帯大手3社の値下げよりも、
    早急にやるべきは非常識なNHK含むマスゴミ正常化や、キ印反日らとの断交じゃろうに。
    国境があって、それぞれの国がある限り、その政治は「国益」が最優先で、
    国民の命財産を護る事が至上の任務であるはず。これ以上、国格を貶すなよ。
    経済(飯食って糞垂れて)も大事だろうが、国として人としての誇り無しに「人は」とは言わない「日本人は」生きて行けない生き物。

    >天照大神(あまてらすおおみかみ)が言った、
    >「この国の民を、この国を作った時から育ててきた」と。
    2020年10月18日 03:05
  • メモを探し

    どこかで読んだ「江戸時代の話」

    江戸時代の初期に「明暦の大火」という、ものすごーく大きな火事が、江戸であったそうです。
    江戸の町をすべて焼く尽くしたほどの大規模な火災で、江戸の町は全滅、死者はなんと、10万人以上だったといいます。
    当時は紙と木でできたような家ですから、風にあおられて火は激しく燃え広がり、逃げ惑う人々で町はごった返していたそうです。

    小伝馬町というところに牢屋敷がありました。
    この時、120人ほど囚人が入っていたそうです。
    燃え盛っている火はこの牢屋敷にも迫っています。
    このままでは囚人は、全員焼け死んでしまいます。

    牢屋の鍵は奉行所に保管されていたので、小伝馬町の牢屋敷にはありません。
    鍵を開けたくても、牢屋敷にいる役人には開けられないのです。

    「このままでは囚人たちが全員焼死してしまう!」
    牢屋敷を管理していた石出帯刀吉深という人が、奉行所に許可も取らず、独断で鍵を壊しました。
    120人の囚人たちの命を助けるためです。

    石出さんは囚人を逃がす時に、こう言いました。
    「火事が落ち着いたら、ちゃんと戻ってこいよ」と。
    本来なら正式に手続きをしなければ、鍵は開けられません。
    それを勝手に開けて、犯罪を犯した囚人を逃がしたのですから、石出さんの罪は重いと思われます。

    囚人たちは、二度と戻って来ず、どこか遠くに逃げるかもしれません。
    火事騒ぎに便乗して、ものを盗んだり、もっとひどい悪さをするかもしれません。
    もしも、そのようなことが起これば、犯罪者を逃がした石出さんは切腹です。
    それくらいのことをしたわけです。

    自分の命をかけてまで囚人を焼死から救う、その勇気ある行動に、囚人たちはみんな感激したといいます。
    囚人たちは迫りくる火を避け、それぞれの方向にバラバラに逃げて行きました。

    その翌日……。

    火事がおさまったら、なんと! 命拾いした囚人120人は、全員がちゃんと戻ってきました。
    すごいですね。
    戻ってきたのは……「牢屋」なのです。

    自分の命をかけてまで、囚人である自分たちを助けてくれた誠実な人を、裏切ってはいけない、と思ったのでしょう。
    それが、10人や20人ではなく、全員というところに感動しました。

    日本人は素晴らしいですね。

    天照大神(あまてらすおおみかみ)が言った、
    「この国の民を、この国を作った時から育ててきた」という言葉を思い出しました。
    日本人は、神様が手塩にかけて育てた民、なのだそうです。
    それを実感したお話でした。

    石出さんは、律儀に約束を守って戻ってきた囚人たちのために、幕府に減刑することをお願いしたそうです。
    そしてそれは、見事に受理されて、全員の減刑が確定したということです。
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    世界中のどの国がどの人間が理解できなかろうと、(特亜では普通の国の人間の言動すら理解できないだろうが)
    日本人のモラル・道徳心・誠実さ・人情・律儀さ・良心・損得に縛られない愛・・・神々に慈しまれた精神が宿る崇高な民族。
    是非普遍であって欲しい。穢され続けて荒まないことを信じている。鬼滅の刃などが流行る国だから信用している。
    2020年10月18日 03:22

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