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1.日本学術会議会長が菅総理と会談
10月16日、菅総理は総理官邸で日本学術会議の梶田隆章会長と会談しました。会談は梶田会長が申し入れたもので、15分間行われました。
会談で菅総理は梶田会長に「学術会議が国の予算を投じる機関として国民に理解される存在であるべきだ」と要請したのに対し梶田会長は「未来志向で今後の学術会議のあり方を政府とともに考えていきたい」と述べたということです。
注目された6人の任命拒否の説明について、梶田会長は求めることもなく、菅総理からの説明もなかったそうです。
これに関して、梶田会長は会談後の記者団に次のように述べています。
「ただいま総理と話をさせていただきました。今日ここにうかがった主な理由は、まず一つはですね、3年に一遍の新会員の就任に際しては、10月1日に総理と会う機会があるんですけども、今年はコロナで会えなかったということで、まずは会長就任のあいさつをさせていただきました。それから、皆さんご存じの通り6人の方が任命されていないということについて、学術会議総会としての決議がありまして、それについて直接まだお渡ししておりませんでしたので、その決議の分について総理にお渡ししました」これだけ6人の任命拒否が騒ぎとなり、学術会議総会として決定した「任命拒否の理由の説明と6人の任命を求める決議文」を手渡しておきながら、何も説明を求めなかったというのは理解できません。
「その後で学術会議の今後のあり方につきまして、総理と意見交換をいろいろとさせていただきました。そういうことで、今後の学術会議の発展と言っていいのかと思うんですけど、そういうことについて、いろいろとやらせていただきたいということでお話をさせていただきました」
--総理からは6人の任命拒否の件について、明確かつ具体的な説明はあったか
「今日は、そこの点について特にご回答を求めるというそういう趣旨ではないので、特にそこについて明確なことが、どうこうっていうことはないです」
--お聞きにはならなかったのか。梶田氏から
「一応お渡しはしましたけども、それよりも未来志向で学術会議が今後しっかりと、例えば学術に基づいて社会や国に対してどういうふうに貢献していくかと、そういうようなことについて主にお話をいたしました」
--6人の任命拒否が明らかになってから初めてお会いになったと思うが、具体的にどういったやりとりをされたか。その問題について
「え、6人の件? これについては本当に、今日の主要な目的と思って来ては…、もちろんそれは重要なんですけども、それとともにこういう機会なんで、むしろ学術会議のあり方等について意見交換をさせていただきました」
【中略】
--今回除外された6人について改めて任命するよう総理には求めなかったということでよろしいか
「本日はそこまで踏み込んでお願いということはしておりません」
2.オフレコで拒否理由を説明
これについて、漫画家の須賀原洋行氏はツイッターで「総理は、誰をどんな理由で任命拒否したかを詳細に説明したのだろうな。当然オフレコで。そしてその内容に梶田会長は納得した。それくらい6人は酷い極左活動家だったのだろう。そうでないと、こんな一見、ガキのつかいみたいな会談はあり得ないだろうから。と、私は解釈した」と述べていますけれども、私も同感です。
実際、10月2日に野党が合同で行ったヒアリングで、梶田会長は「理由がわからないと議論もできないので、やはり理由は知りたいというところが一番だと思います」と述べています。
学術会議の総意として説明を求め、梶田会長本人の言葉としても"理由がわからないと議論もできない"と述べているのですね。
梶田会長が求めて菅総理と会談したということは、理由を聞いて議論をし、納得したと見るのが普通だと思います。
梶田会長は会談後に菅総理から 「しっかりやってください」と伝えられたと明かし、「やっぱり、そうは言いながらもわれわれ学術会議としても、発信力がいままで弱かったということについて、こちらとしても、そういう点は具体的に早い段階からしっかりと改革をしていきたいということを申し上げました」と述べています。完全に白旗を挙げた形です。随分、土下座も早かったですね。
前述の須賀原氏のツイートに対し、リツイートで「どんな個人的感想を持つのも自由だが、事実として明らかになっていること以外をどれだけ想像力逞しく語っても何の意味もない。首相には国民に対して任命拒否の理由を説明し、理解を得る道義的責任がある。それは依然変わらぬまま」、とか「一般企業の人事などと違い、学術会議には公費が投じられている以上、任命許可と拒否の基準や、拒否の理由を納税者である国民は知ることができるべきです。この場合憂慮すべきは公開しないことによる弊害です。任命拒否に後ろめたいところがないなら猶更明らかにし、批判を鎮圧すべきでしょう」との反論が寄せられたようです。
それに対し須賀原氏は「道義的責任とか言っても何の意味もないですね。人事上の理由や基準を公開するのは弊害のほうが大きい。公開せねばならない法的根拠もない。知りたければ本人(6人)が情報公開請求すればいい」、「個人のプライバシーは無視ですか。国家が人事で不採用にした理由を国家によって勝手に公開されたら、一般企業の人事よりもダメージが大きいのでは。それでも公開を望むなら、本人が情報公開請求すればいいのです、本人の意思で」と答えています。
件の6人は共産党との繋がりや左翼活動家だったとも囁かれている人達です。もしそれが本当で、そのことを広く国民に公開されたとしたら、彼らの人生は詰んでしまう可能性だってあります。
普段プライバシーを守れと主張している人にこそ、この問題についてどう考えているか聞いてみたいし、その考えを公開していただいてもよいのではないかと思いますね。
3.朝日、毎日、そして赤旗
菅総理と会談した梶田会長は記者団に、今後6人の任命拒否問題については、どのように対応していくかと問われ「学術会議の方でしっかりと検討していきたいと思います」と答えていますけれども、その学術会議の委員会で配られた資料に共産党の「しんぶん赤旗」が入っているという指摘があります。
ジャーナリストの高山貴男氏は、学術会議のホームページから検索できる「委員会等で机上配布した新聞等記事一覧」という資料の中で、2016年10月28日開催の「第5回安全保障と学術に関する検討委員会」と2017年8月31日及び9月22日開催の「日本学術会議幹事会」に赤旗が配られ、政党機関紙の記事は赤旗しか配布されていないと述べています。
高山氏は学術会議会員の身分が国家公務員であることから、学術会議は政党との距離には注意を払わなくてならず、それゆえ、批判を避けるためにも学術会議はなぜ赤旗の記事だけを配布したのか、丁寧に説明すべきではないかと疑義を呈し、「学術会議が如何に世論から遊離した組織であるか、如何にマスコミに監視されていないかがよくわかる」と指摘しています。
ちなみに、「委員会等で机上配布した新聞等記事一覧」資料から、どの新聞が何回取り上げられたのかを筆者がカウントしてみたところ次のとおりでした。
朝日55、毎日32、読売16、産経15、日経14、東京32、中日3、北海道6、四国1、赤旗4勿論、これだけで何がどうとは言えないと思いますけれども、赤旗入れて178部中、朝日、毎日、東京の三紙で119と3分の2を占めています。
しかもそれらの記事は軍事研究に反対する論調のものばかりなのですね。こんな資料ばかり揃えて議論される会議の結論など最初から知れています。
政府を批判するのも結構ですけれども、中国の千人計画との関係も囁かれている日本学術会議は、自らの情報公開を進めるべきではないかと思いますね。
この記事へのコメント
弓取り
個人情報ではないし、研究のテーマとその成果ですから、問題はないはずですね。
それを棚に上げて、拒否のとこだけ問題にするのはおかしいでしょう。
日比野
コメントがダブっていたようなので削除させていただきました。悪しからず。
ゆ
個人情報ではないし、研究のテーマとその成果ですから、問題はないはずですね。
それを棚に上げて、拒否のとこだけ問題にするのはおかしいでしょう。
弓取り
ゆというのも私です。どうなってのやら?