武漢コロナ変異ウイルスとPCR検査

今日はこの話題です。
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1.武漢コロナ変異ウイルス


武漢ウイルスの変異が話題になっています。

12月26日、都内に住む30代の男性と家族の20代の女性が、変異した武漢ウイルスに感染していることが新たに確認されました。空港の検疫所での検査以外で感染が確認されたのは初めてで、専門家は「今後も感染が増える可能性がある」と感染対策の徹底を呼びかけています。

といっても、この男性は今月16日にイギリスから帰国した人で、航空機のパイロットだったため検疫の対象ではなかっただけのようです。もう一人の感染女性も家族ですから濃厚接触による感染ではないかと思います。

国立感染症研究所の脇田隆字所長は、「すべてのウイルスの遺伝子を確認できているわけではないが、今後も変異したウイルスの感染が増えてくる可能性はある。これまでと変わらず基本的な感染対策を徹底し、3密などのリスクを避けることが大事だ」と会見で述べています。

結局、現状では下々がやれる対策は変わらないということです。


2.入れ替わってる


今回、イギリスで急速に感染拡大している新しい変異ウイルス(VUI 202012/01)は、武漢ウイルスがヒトの細胞に侵入する際の接続部位であるスパイク蛋白に複数の変異がみられるのが特徴とのことで、従来の武漢ウイルスよりも感染性が高く、再生産数(R)を 0.4 以上増加させ、最大70%感染性が増すとも言われています。

この変異型武漢ウイルスは9月20日に発見され、2020年12月13日時点で、イギリスでは1108人が変異ウイルスの感染者として確認されているそうです。

イギリスで武漢ウイルスの遺伝子配列が解析されたもののうち、変異ウイルスの占める割合が過去数週間で急増。現在10%を越えています。

今の武漢ウイルスの多くは、1月に中国で見つかったそれから約20箇所の変異が蓄積されてきているのですけれども、今回発見された変異変異ウイルスは29もの変異が確認されていることから、通常よりも早い速度で変異が起こっているとも指摘されています。

この変異武漢ウイルスについて、BBCは現在分かっていることとして、「新型ウイルスの他の変異種と急速に入れ替わっている」、「新型ウイルスの重要と思われる部分に影響を与える変異をしている」、「変異の一部は新型ウイルスの感染力を強めることが研究で確認されている」の3点を報じています。


3.半分は無症状


12月26日、東京都は都内で新たに10歳未満から100歳以上までの男女合わせて949人が武漢ウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

949人のうち、約36%にあたる338人はこれまでに感染が確認された人の濃厚接触者で、残りのおよそ64%の610人は感染経路がわかっていないということです。

濃厚接触者の内訳は、「家庭内」が162人で最も多く、次いで「職場内」が62人、「施設内」が44人、「会食」が24人などとなっていることを考えると、都民はGoToを控え、会食も控えて、しっかりと感染拡大予防に努めていることが窺えます。

都の担当者は、「非常に多い数字が続いている。20代や30代の若い世代が多いため、全体の数を減らすにはこの年代が減っていかなければならないと思う」と話していますけれども、GoToも会食も控えて感染拡大するということは、やはり家庭内感染をどうにかしないといけないということになります。

けれどもこれはかなり無理な話です。というもの感染してもかなりの割合で無症状であるからです。

山中伸弥教授による武漢ウイルスの情報発信サイトによると「感染しても30~50%では症状が出ない(無症候の割合はもっと高い可能性もある)」とのことです。

陽性だからといってなんでもかんでも隔離入院としていては、医療崩壊は避けられません。


4.PCRの感度は世界一


陽性そのものにも、検査の精度というか感度があります。

武漢ウイルス検査で使われるPCR検査は、唾液や鼻腔口腔内から採取したサンプル内にある武漢ウイルスのRNAを、検出するものです。

けれども、採取したRNAは極少量なので、そのままでは検出できません。そこで、該当のRNAを培養、増幅して検出できるように持っていきます。

一回の増幅でRNAは2倍、二回の増幅では4倍と倍々に増えていくのですけれども、何回増幅するかの回数をCt値(threshold cycle)と呼びます。

けれども、このCt値をいくらに設定するかという基準は、国際的にも日本にも存在しません。

一応、国立感染症研究所で定められているマニュアルには、Ct値が40以内で陽性となっていることから暫定的に40で運用されているのですけれども、30~35でもいいという意見もあって未だに持って定まっていません。

例えばCt値が30だと2の(30-1)乗の5億3687万倍、Ct値が35だと2の(35-1)乗の171億7986万倍になります。そして、Ct値=40に至っては、実に2の(40-1)乗の5497億5581万倍となります。

つまりCt値=40は、Ct値=30の1000倍のウイルス量があることになります。

けれども、高すぎるCt値で検査すると、検出する必要すらないウイルスの死骸をも拾って、陽性判定してしまう危険があるのですね。

武漢ウイルスの感染を抑え込んでいると国際的な評価が高い台湾のCt値は35。日本はそれよりも30倍も増幅して検査しています。

日本の武漢ウイルス感染者の3割から5割が無症状というのも、あるいは、この感度が良すぎる日本のPCR検査が大量の偽陽性判定を出している成果もしれないとも思ってしまいます。

やはり早急にCt値の世界的な基準値を設定し偽陽性を極力減らす取り組みをした方がよいのではないかと思いますね。


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