武漢ウイルスワクチンは効果を出せるか

今日はこの話題です。
画像

 ブログランキングに参加しています。よろしければ応援クリックお願いします。



1.ファイザーワクチン来る


2月12日、武漢ウイルスのワクチンの第一便がベルギーのブリュッセルから日本に届きました。

ワクチンはファイザー製で、約40万回分。

厚生労働省は専門部会で特例承認するかどうかを審議し、問題ないとの結論がでれば、即座に承認し、すぐに接種を始めていくとしています。先行接種は、早ければ、17日に始める方向で政府は調整しています。

菅総理は8日の衆院予算委員会で、接種の開始が欧米諸国に比べて遅れている理由について「有効性・安全性に配慮した結果」と述べ、「ワクチンを一日も早く国民にお届けしたい」と接種体制の構築を急ぐ考えを改めて示しています。

ワクチン配布および接種を担当する河野太郎行政改革相は4月1日以降に始める高齢者向け接種について「ファイザー社のワクチン1種類を使う予定にしている」と述べ、ワクチンの変異ウイルスへの効果については「一定の変異に対しては一定の有効性が保たれているという調査結果もある……しっかりと情報収集をしながら、最新の情報を国民に伝えていきたい」としています。


2.イスラエルでのワクチン接種の効果


世界で一番ワクチン接種が進んでいるのはイスラエルです。イスラエルでは先月下旬までに国民のおよそ3割にあたる276万人が接種しています。

そんな中、1月28日、イスラエルの現地紙「グローブス」はイスラエル保健省が国内でのワクチン接種効果の検証結果を公表したと報じました。

それによると、接種開始後の初期に合計2回のワクチン接種を受けた71万5425人の追跡調査を行ったところ、317人が接種後も陽性となり、うち16人は入院が必要な重症だったとしています。

件の記事では、国内で引き続き1156人の重症患者が入院しているのですけれども、その83%はワクチン接種を受けていない人だということで、重症患者の16%は1回目のワクチン接種のみを受けた人で、2回接種を受けた人は1%だったそうです。

今回の発表では、ワクチンを打った人の感染と重症度しか示しておらず、臨床試験のように、ワクチンを打っていない人を対象にはしていません。さらに並行してロックダウンも行っていることから、実際ワクチンがどこまで効いているのかを正確に見積れるデータとはなっていません。

一方、イスラエル第2の医療サービス企業Maccabiの発表によると、ワクチンを受けた24万8000人のうち0.03%に当たる66人が、2回目のワクチン接種後1週間以上たってから武漢ウイルスに感染したとしています。

ただ、こちらの調査は同じような人口集団でワクチンを受けていない90万人との比較もしていて、このグループでは同じ調査期間中に、0.9%に当たる8250人が感染したと報告しています。

ワクチンを打たずに0.9%が感染し、打ったら0.03%が感染したということは、おおよそ1%程度感染を抑える効果があるということになります。

この1%をなんと見るかは、見解が分かれるところだと思いますけれども、人によっては1%ならばとワクチンを打たない選択をする人もいるかもしれません。


3.集団免疫と変異株


ワクチンが開発され、各国で接種が始まったこと自体は良いことだとは思いますけれども、ちょっと気になることがあります。

それは、国民の3割がワクチンを打っているイスラエルでさえ、1日の新規感染者数は6000人前後と高止まりの状態が続いていることです。

一般には6割以上がワクチンを打てば集団免疫が獲得されて収束に向かうともいわれているのですけれども、3割打った程度では新規感染が一向に収まらないとなると、本当に6割以上の接種が必要になることになります。

ワクチンの供給量を考えると、そこまでいくには相当時間がかかりますし、やっとこさワクチンを作ったとしても、そのころには変異株が出来まくって、期待したような効果が出ず、いたちごっこになる可能性だって考えられます。

ブラジルの人口約220万人の都市マナウスでは、昨年10月までに人口の約76%が武漢ウイルスに感染していたことが献血者の調査で明らかになっています。これは集団免疫の達成予想数値の6割を超えています。

ところが、昨年12月から始まった武漢ウイルス第2波は瞬く間に広がり、集団免疫の効果は見られませんでした。

その理由として、第1波で感染した人々の抗体の低下や、当初の調査結果が過大評価されていた可能性が挙げられているのですけれども、もうひとつの要因として、ブラジルで発生した変異株が挙げられています。

この変異株は感染力がより強く、イギリスと南アフリカの変異体の両方の特徴があるといわれています。この変異株は現在マナウスで流行しているものの大部分を占めると考えられているそうです。

なかでも南アフリカとブラジルで検出された変異株には、既存の中和抗体に抵抗する免疫逃避がみられると報告されています。

そうしたことを考えると、ワクチンを接種したからもう大丈夫だと安易に考えない方がよいかもしれませんね。


  twitterのフリーアイコン素材 (1).jpeg  SNS人物アイコン 3.jpeg  カサのピクトアイコン5 (1).jpeg  津波の無料アイコン3.jpeg  ビルのアイコン素材 その2.jpeg  

この記事へのコメント


この記事へのトラックバック