WHO調査団が武漢の市場を視察

今日はこの話題です。
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1.WHO調査団が武漢の市場を視察


1月31日、武漢ウイルスの起源を探るため、中国湖北省武漢市を訪問している世界保健機関(WHO)の調査団は、世界で最初に武漢ウイルスの集団感染を確認した華南海鮮卸売市場を調査しました。

国際的な専門家10人からなる調査チームの目的は、ヒトへの感染源となった中間宿主の解明の糸口とすることで、中国当局から提供されたサンプルや証拠をもとに海鮮市場の関係者の聞き取りを行ったようです。

調査団は中国の関係者と卸売市場の敷地に入りました。市場を取り囲む壁の外には柵が設けられて関係者以外の立ち入りは禁じられ、公安当局者らが警戒にあたる中、視察は約1時間で終了。


肝心の市場内部は水産物の水槽などほとんどの備品が撤去されており、中国側から店舗の位置の説明などを受けるだけだったようです。

この市場を初めて視察するWHOは、今回の調査の焦点と位置づけてきたのですけれども、流行当時の環境は残っておらず解明は困難と見られています。

そもそもこの市場は、感染拡大当初、多くの患者が確認された海鮮市場とは20キロほど離れた別の場所で、調査する意味があるのかから疑問です。

仮に多くの患者が確認された海鮮市場を調査できたとしても、証拠隠滅した後では意味ありませんし、一番大事な「ウイルス研究所」を調査できない時点でお察しです。

調査チームを率いるピーター・ベン・エンバレク氏は渡航直前にAFP通信に対し、「何が起こったのかを完全に理解するまで、非常に長い時間がかかるかもしれない……この最初の任務終了後に明確な答えが得られるとは考えていないが、いずれ得られるようになる」と述べていましたけれども、形だけの調査を何度したところで答えが得られることはないでしょう。


2.見せかけの調査は許されない


1月27日、BBCは「再び武漢に行く」というタイトルの報道をするために、取材で武漢を訪れました。取材記者は武漢の市民たちに「コロナウイルスはどこから来たのか」という質問をしたのですけれども、市民たちは怒り「コロナウイルスは中国ではない、他の国で発生した」と答えました。

このことが中国のSNSを通じて拡散すると、武漢の市民たちはもちろん 中国全域のネットユーザーたちが、「武漢の市民たちが怒るのは当然だ」とか、「違うことは違うと言った武漢の市民たちは素晴らしい」などとこの質問をしたBBC所属記者を批判したそうです。

これに中国外務省が乗っかり、BBC報道を批判。中国外務省の報道官は定例会見で、「これは『武漢が新型コロナの発源地だ』という誤った先入観をもっていたために起こった問題だ……今後は、明らかとなった正確な事実だけを引用し報道することを願う」と嘯きました。

武漢市民の中には、真実を話そうとしている人もいるのですけれども、中国当局は口封じをしています。

1月中頃、武漢ウイルスで亡くなった方の遺族100人が参加するSNSのチャットグループが突然閉鎖されました。遺族の一人は、「調査団は真相を知るべきだ。見せかけの調査は許されない」として、調査団との面会を求めています。この男性によると、別の遺族は当局から3000元(約5万円)を渡され、外国メディアの取材を受けないよう警告を受けたそうです。


3.ニュースもシャットダウン


1月31日夜、中国でNHK海外放送のニュース番組がWHOの調査団が武漢を訪れたニュースを伝えた際、画面に「電波異常」との表示が出て一部の放映が中断されるという事件が起こりました。

中断されたのは、先に紹介した武漢ウイルスで亡くなった方の遺族が参加するSNSのチャットグループが突然閉鎖され、情報統制を強化しているとした部分で、調査団の海鮮卸売市場視察などほかの場面は中断されませんでした。

当局への不信の声が強まることを警戒して中断させたとみられていますけれども、これが中国共産党です。

武漢ウイルス発生から1年も調査団を現地に入れず、ようやく入れたと思ったら市場は閉鎖、店舗は撤去済み。聞き取り調査しようにも遺族らには口封じに電波停止。さらは肝心要のウイルス研究所は調査させない。こんなことをやっておいて誤った先入観を持つなだの、正確な事実だけ報道しろだの、どの口がいうのか。

中国に対する武漢ウイルスの対応について、結果だけみても何も分かりません。結果ではなく、そのプロセスのおかしさをきっちり指摘していくことが大事なのではないかと思いますね。


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