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1.インドでのイベルメクチン効果
春先から武漢ウイルス感染爆発を起こして話題になっていたインドですけれども、5月を過ぎてから情勢に変化が出ています。
インドの首都で連邦直轄地のデリーでは、4月20日に感染者数が2万8395人となりピークに達しましたけれども、5月15日には6430人と80%近く急落しました。
インド保健当局は、外出禁止、ソーシャルディスタンス、マスク着用などを徹底するなどの対策を取ったのですけれども、中でも大きな要因として指摘されているのが、抗寄生虫病の特効薬「イベルメクチン」の本格投与です。
イベルメクチンは、北里大特別栄誉教授の大村智氏が発見・開発し、2015年にノーベル医学生理学賞を受賞した抗寄生虫薬です。
インド西海岸中部観光地で人口145万人のゴア州は、州外から入ってきた観光客がウイルスを持ち込んだことで4月6日に387人だった感染者数が、5月7日には4195人に急増しました。州当局は厳しいロックダウンを実施したうえ、5月10日には州民の全てにイベルメクチンを予防薬として配布して服用させました。すると5月15日には1314人まで減少したのですね。
ゴア州が全州民にイベルメクチンを配布すると発表して話題になった5月10日、WHOの主任科学者であるスミヤ・スワミナサン博士はツイッターで「安全性と有効性はどんな薬でも、新しい適応症に使うときには重要です」と投稿して警告を発信。そして、16日、スワミナサン博士は、YouTubeチャンネル「MOJO STORY」に出演し、「エビデンスに基づいた指導と治療、そして予防が重要だ。WHOは新しいデータに基づいて、できるだけ頻繁にガイダンスを更新している」とし、ヒドロキシクロロキン」「ルピナビル」「リトナビル」「インターフェロン」「イベルメクチン」「レムデシビル」について、「いずれもその使用を支持するものではない。新型コロナウイルス感染者に広く使用することはできない」と発言しました。
スワミナサン博士は、小児と成人の結核、およびHIV関連疾病を専門とする医師で、2017年10月からWHOの事務局次長、2019年3月から主任科学者になり、WHOの科学的な見解の発信や政策決定に大きな影響力を発揮している人物です。
実際、スワミナサン博士の出身地である人口7600万人のタミル・ナドゥ州では、5月14日に州政府が治療基準からイベルメクチンを削除し、医療施設では使えなくなったのですけれども、その後、タミル・ナドゥ州の感染者は増加の一途を辿り、5月19日には3万4875人の感染者数となりインド全州のワースト1となりました。
この日は、イベルメクチンを投与したデリーの感染者数は、4月20日から87%減少して、3840人になったとニュースに取り上げられたのとは対照的な結果となったのですね。
イベルメクチンは、ゴア州だけでなく、ウッタラーカンド、カルナータカ州など他州でも採用されたのですけれども、インド・コインバトゥール工科大学で招聘講師をしている桂秀光・博士は「インド国内でイベルメクチンの投与が始まった地域では、急激に患者数が減少に向かっているのは疑いようがない」とコメントしています。
2.人道に対する加重犯罪
このようにイベルメクチンを使用するしないで明暗がくっきりと分かれたのですけれども、この結果にインドの弁護士達が立ち上がりました。
5月25日、インド弁護士会は、スワミナサン博士に法的通知(LEGAL NOTICE)を送付し、イベルメクチン使用を否定する言動をやめるように「警告」しました。
51ページにおよぶ通知文書では、有効な治療法もない中でピンチに陥ったインドで、イベルメクチンの投与を州政府が次々と決断して実績をあげているとき、スワミナサン博士が反対する発言をツイッターやYouTubeで行ったために「タミル・ナドゥ州がイベルメクチンを治療基準から取り消すという結果をもたらした」とし、それで多数の死亡者が出るはめになったと指摘。さらに通知の後半では「世界の医療界、医師、科学者らは、一部の製薬企業やそれに連なるロビー活動に引っ張られてイベルメクチンの有効性を示すニュースを抑圧している」と厳しく批判しています。
この文書の写しは、インド大統領・首相・全州の知事と行政機関の長らに送付され、同時に世界のメディアに向けてプレスリリースされました。
そして、更に6月13日、インド弁護士会はイベルメクチンの使用をめぐって訴訟になっていた事件でゴア州の裁判所が「使用は正しかった」とする判断を出したことを受け、WHOのテドロス事務局長も「人道に対する加重犯罪」にあたるとした法的文書を世界に向けて公開しています。
WHOがこれに対してどういう回答をするのか。イベルメクチンの武漢ウイルスへの使用を認めるのか認めないのか注目されます。
3.イベルメクチンを投与した臨床試験
昨年春から世界中で使用されているイベルメクチンの臨床試験の情報を集めて分析し、Web上で公表している「新型コロナ救命治療最前線同盟(FLCCC=Front Line COVID-19 Critical Care Alliance)」代表のピエール・コリー会長は昨年12月8日、アメリカ上院国土安全保障と政府問題に関する委員会で証言に立ち、「政府機関は早急にイベルメクチンの効果を評価し、処方を示すべきだ」とコメントしました。
委員会でのコリー会長は、イベルメクチンを投与した臨床試験の成果について述べているのですけれども、それは次の通りです。
① 患者の回復を早め軽症から中等症の患者の悪化を防ぐ更に、コリー会長は過去40年間にわたって抗寄生虫病として処方されたイベルメクチンの副作用はきわめてまれであり、あっても軽度であったこと、さらにWHOは「必須医薬品リスト」にイベルメクチンを入れてきたことなどを強調し、国立保健研究所(NIH)、米国疾病予防管理センター(CDC)、食品医薬品局(FDA)などは早急にイベルメクチン臨床試験を確認し、医師と医療機関に処方ガイドラインを発行するように求めました。
② 入院患者の回復を早め、集中治療室(ICU)入室と死亡を回避させる
③ 重症患者の死亡率を低下させる
④ イベルメクチンが広く使用されている地域では、コロナ感染者の致死率が著しく低い
コリー会長らがまとめたイベルメクチンの医学報告では、例えばエジプトの研究グループが、中等症と重症の患者200人ずつのうち、100人にイベルメクチンを投与し、残る100人は投与せずに比較したところ、イベルメクチン投与群は非投与群(コントロール)に比べて高率で悪化を防ぎ、死亡率も2%と20%という結果になったことや、イラクでは70人にイベルメクチンとドキシサイクリンという抗菌薬を投与し、投与しなかった70人の患者と比べたところ、投与群の重度患者の死亡率はゼロだったのに対し、非投与群は27.3%だったことが記載されています。
4.いのちを尊び、生命の真理を探究し、実学の精神をもって社会に貢献する
また、北里大学は、武漢ウイルスに対するイベルメクチンの現状を纏め、昨年12月8日に武漢ウイルスパンデミックに対するイベルメクチンの可能性を支持するデータを公開しています。
それによると、イベルメクチンは武漢ウイルスの複製を阻害し、感染細胞培養では、48時間までにほぼ全てのウイルスが存在しなくなるなど、強力な薬効があるようです。
さらに、6月9日、北里大学はMeiji Seika ファルマ株式会社と、イベルメクチンを用いた次世代型武漢ウイルス感染症治療薬を創製することを目的として、2021年5月から8年掛けて研究開発を行うプロジェクトを発表しています。
プロジェクトは、イベルメクチンよりも10倍以上の抗ウイルス活性を示す治療薬を目指し幅広く使える経口剤としての開発を行うようです。
また、翌10日には、新規生薬エキス製剤・エフェドリンアルカロイド除去麻黄エキス(EFE)を用いた治験を行うことも発表しています。
エフェドリンアルカロイド除去麻黄エキス(EFE:Ephedrine alkaloids-free Ephedra Herb extract)というのは、漢方薬である麻黄に含まれるエフェドリンアルカロイドが興奮、動悸、血圧上昇、排尿困難、不眠といった副作用をもたらすことから、麻黄からこのエフェドリンアルカロイド成分を除去した新規生薬エキス製剤です。
北里大学が開発したこのエフェドリンアルカロイド除去麻黄エキス製剤は既に、麻黄と同程度の抗インフルエンザウイルス作用があることが知られているのですけれども、最近、これが武漢ウイルスの宿主細胞への侵入を阻害する可能性が高いことが示されたことから、武漢ウイルスの感染初期に使える治療薬として治験を行うそうです。
筆者は昨年2月25日のエントリー「新型コロナウイルスから身を守る方法 後編」で武漢ウイルスの予防に、麻黄湯が使えるかもしれないと述べたことがありますけれども、麻黄湯に効果があるとなれば、極々普通の家庭用常備薬で対応できる訳です。
マスコミは検査だ、変異株だと不安を煽り、ワクチン接種だと、まるでそれしか解決策がないかのように報じていますけれども、医学が人の為にあると考えるのであれば、何もワクチンだけでなくてもよい筈です。
既に実績があり、安全性も高いとされるイベルメクチンや、漢方薬でお馴染みの麻黄の成分が武漢ウイルスの治療薬として認められれば、世界はワクチン頼みの現状から一気に変わることになります。
昨今、ファウチ・ゲートで渦中にあるアメリカ国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長は「科学に従え」と訴えていますけれども、人が科学に従う前に、科学は人に奉仕する存在であるという大前提を忘れるとそこに悲劇が生まれるような気がしますね。
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