ワクチンによる健康被害とブースター接種

今日はこの話題です。
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1.武漢ウイルスワクチンの健康被害


9月13日、厚生労働省は、新型コロナウイルスワクチンに伴う健康被害の審査部会を開催し、ワクチンの接種後に「アナフィラキシー」などのアレルギー反応を起こした21~87歳の女性37人について審査を行い、37人全員、ワクチン接種と症状の因果関係は否定できないとし、救済を認定しました。

内訳は「アナフィラキシー」が19件、「アナフィラキシー様症状」が12件、「急性アレルギー反応」が6件。

ワクチン接種後の健康被害についての審査はこれが2回目で、先月は29人の被害を認め救済認定しています。対象者には、予防接種法に基づき、医療費と医療手当が支給されることになります。

これで、ワクチン接種に関する健康被害の救済認定は計66人となりました。

武漢ウイルスワクチンに関しては救済申請が多いと予想されることから、厚労省は迅速に審査を進めるため専門の部会を新たに設けていて、今後も同種の認定がなされるケースも出てくるのではないかと思われます。


2.ワクチン接種後死亡事例


また、ワクチン接種後に報告された死亡事例が9月3日までに1155例に上ることが明らかになっています。

9月10日開催のワクチン副反応検討部会で、ファイザー社製ワクチン接種後に死亡した1127例、モデルナ社製ワクチン28例が報告され、8月22日までに報告されたファイザー社製の1076件、モデルナ社製の17件を対象に専門家の因果関係評価が行われました。

評価はワクチンと死亡との因果関係が否定できない「α」、ワクチンと死亡との因果関係が認められない「β」、情報不足等によりワクチンと死亡との因果関係が評価できない「γ」の3段階で行われ、ファイザー社製はα:0件、β:7件、γ:1069件。モデルナ社製はβ:1件、γ:16件でした。

尚、アストラゼネカ社製は8月26日時点で35回接種され、死亡疑い、副反応疑い、重篤疑いともにゼロとのことです。

前回、8月25日開催での報告では1093例でしたから、62例増えたことになります。

また、10日開催の検討部会では、先日異物混入が報告されたモデルナ社製ワクチンと同時期に同一施設で製造され自主回収の対象となり、異物混入報告がない、2ロット合計約10.6万本のうち、1ロットの接種後に死亡が報告された3事例の検討が行われました。それは次のとおり。
① 8月15日に2回目接種した38歳男性は8月18日に致死性不整脈で亡くなった。死後、解剖、血液検査、病理組織学的検査が行われた。
② 8月22日に2回目接種した30歳男性は8月25日に死亡。基礎疾患、アレルギーなどはなかった。23日に発熱で仕事を休んでおり、24日は回復して仕事に出て、帰宅後就寝。25日朝に死亡が確認された。死因は不明で解剖が行われた。
③ 49歳の男性は8月11日に2回目接種し翌12日に死亡。死因は調査中。持病としてそばアレルギーなどがあった。いずれも1回目の接種は別ロットのものだった。
専門家の合同部会はこの3事例について「ワクチンと死亡との因果関係は現時点では評価できない。引き続き慎重に調査、検討を行っていく必要がある」としていますけれども、②の事例のように若く、基礎疾患もない男性が接種後、熱が出て一旦回復した翌朝いきなり死亡なんて尋常ではありません。慎重な調査は当然ですけれども、きちんと原因まで突き止めていただきたいと思います。


3.インフルエンザワクチン接種者は陽性になりにくかった


ファイザーやモデルナのmRNAワクチンは初めて使われるワクチンであり、治験も終わっていませんから、まだどうなるか分からない部分があることは否定できません。今後も新たな副作用等々が明らかになってくる可能性があります。

一方、従来型ワクチンの開発はどうかというと、明治ホールディングス傘下のKMバイオロジクスが東大医科研などと共同で従来型の不活化ワクチンの開発を進めています。これは日本脳炎やインフルエンザなどで普及しているタイプで、KMバイオロジクス社は「実績ある手法で安全性が期待できる」としています。

けれども、実用化はまだ先の話で、早ければ22年内に承認申請。23年の実用化を目指すとのことです。

では、今すぐ従来型のワクチンは使えないのかというと、少し面白い報告があったりします。

2021年2月22日にアメリカの医学雑誌「アメリカン・ジャーナル・オブ・インフェクション・コントロール(AJIC)」に発表された研究論文によると、インフルエンザワクチン接種者のうち武漢ウイルス感染症の検査で陽性と診断されたのは4.0%にあたる525名であった一方、非接種者では4.9%にあたる693名になったとのことです。

また、死亡率では両群に有意な差は認められなかったものの、インフルエンザワクチン接種者は、入院が必要となる確率が非接種者よりも低く、入院期間も短かいという結果となりました。

インフルエンザワクチンの接種と武漢ウイルス感染症との関連についてのメカニズムはまだ解明されていないのですけれども、研究論文の責任著者でミシガン大学医学大学院のマリオン・ホフマン・ボーマン臨床准教授は、「インフルエンザワクチン接種者は、ソーシャルディスタンスの確保など、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)(CDC)のガイドラインを遵守しているのかもしれない」と指摘する一方で、「インフルエンザワクチンが、新型コロナウイルスに対抗する免疫系に直接、生物学的効果をもたらしている可能性がある」と述べています。

更に、ブラジルでも、同様の研究結果が明らかとなっています。

スイス・バーゼル大学やブラジル・サンパウロ大学らの研究チームは、ブラジルの武漢ウイルス感染症の陽性者5万3752名を対象に分析し、2020年12月11日、「インフルエンザワクチン接種者は、新型コロナウイルス感染症により集中治療室での治療が必要となる確率が平均7%下がり、死に至る確率が16%下がった」との研究論文を発表しています。

インフルエンザワクチンが本当に武漢ウイルスにも有効なのであれば、危なっかしいmRNAワクチンを打つよりも、実績のあるインフルエンザワクチンでよいのではないかとつい思ってしまいそうになります。

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4.ブースターBGC


従来型ワクチンという意味では、昨年BCG有効説というのが流れたことがあります。

筆者も昨年3月29日のエントリー「BCGは武漢ウイルスのワクチンとなるか」や、今年5月28日の「BCGが武漢ウイルスに効果があったとする論文」等、何度か取り上げたことがありますけれども、8月17日にBCGをブースター接取することの有効性を指し示す論文が発表されました。

それは「Covid-19感染の予防におけるブースターBCGワクチン接種の有効性」という査読前論文です。

論文によると、まず、BCGをブースター接種する被験者71人と接種しない被験者209人に分け、2020年3月前半に接種する被験者にBCGをブースター投与しました。ブースター投与した層は約3か月後の6月17日まで陽性の症例がなかったのに対し、投与しなかった層は、4月18日に最初の陽性が検出され、最終的に18人の陽性者が出ています。

感染率でみると、接種しなかった層の感染率が8.6%であったのに対し、BCGをブースター接種した層の感染率はゼロです。

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論文は、「BCGワクチンがCOVID-19の重症度とおそらく感染率に反比例することを示唆している」と述べていますけれども、昨年から囁かれていたBCG有効説も段々と信憑性を帯びてきた感じがします。

本当に有効なのかどうかは、論文の査読等々を得て判断されることになると思いますけれども、安全性や実績という意味では既存のインフルエンザワクチンやBCGワクチンの方がmRNAワクチンよりずっと上です。

勿論、武漢ウイルスに罹患しないに越したことはありませんけれども、インフルエンザワクチンやBCGワクチンであれば、接種を検討してもよいかもしれませんね。




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