オミクロンには現実的な対応で望め

今日はこの話題です。
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1.拡大するオミクロン


武漢ウイルスのオミクロン株が感染拡大を続けています。

1月13日、東京都内の新規陽性者は3124人で、11日から12日にかけて1236人、12日から13日にかけて926人と、2日続けて前日より1000人前後増えています。

入院患者は去年9月以来、1000人を超え、都が20%になった段階で蔓延防止等重点措置の適用の要請を検討するとしている病床使用率は、13日時点で15.1%になりました。

東京都は13日、都内で新たに「10歳未満」から「100歳以上」の男女合わせて3124人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

都内では、11日から12日にかけて1236人、12日から13日にかけて926人増えていて、2日続けて前日より1000人前後、増える急激な感染拡大となっています。

また、全体の半数近い1549人がワクチンを2回接種しており、感染経路がわかっている1038人のうち、およそ半数の526人は「家庭内」とのことですから、ワクチンを2回接種して、更に家に閉じこもっていたとしても、半分の半分で約25%くらいは陽性になってしまうということです。

これではいくら蔓延防止措置をとったところで、感染そのものをゼロにすることは困難だと思います。


2.確保が覚束ないワクチンと治療薬


昨年末デルタ株とオミクロン株が置き換わるのは2月中旬頃、感染のピークは3月に来ると予測をしていた順天堂大の堀賢教授によると、順天堂大附属の順天堂医院ではすでに感染者の8割がオミクロン株に代わっているのだそうです。

堀教授は、昨年春に大阪で医療崩壊を引き起こしたアルファ株に置き換わるのには6週間、東京五輪中に猛威をふるったデルタ株に置き換わるのに4週間かかったのに対し、オミクロン株は2週間程度で代わる勢いだとしています。

堀教授は、「仮にオミクロン株の病原性がデルタ株よりも6割少ないとしても、感染者数が1.6倍増えれば、入院を必要とする患者の数は同じ。現時点で正確な予測は難しいですが、昨年夏に猛威をふるったデルタ株よりも、2倍、3倍は感染者を出す可能性がある。いまは若い人を中心に感染していますが、今後は家庭を通じて高齢者にも感染が拡大する。今後、高齢者を中心に重症者が出て医療体制をひっ迫させる懸念があります。そのような状況になる限り、社会の行動を制限せざるを得ない。楽観論を語るには、重症化率があと一桁は低くなる必要がある」と述べています。

1月11日、岸田総理は高齢者などを対象にするワクチンの3回目接種の前倒しと、現在供給を進めるメルク社の経口薬とファイザー社の経口薬も2月中の実用化を目指すなどと表明しました。要するに政府の対策はワクチンと治療薬で乗り切ろうとしています。

ところが、その肝心のワクチンや治療薬の確保が覚束ないという話があります。

官邸関係者は内部資料を引用しながら「『確保済み』とあるワクチンは、菅政権時代に契約成功したもの。岸田首相が確保できたのはモデルナ追加購入分のみです。また、これらの確保済みワクチンについて、実際の供給スケジュールは見通せておらず、『交渉を継続する』という言葉でお茶を濁しているのが実態です。年末にファイザーのブーラCEOと会談したものの、ワクチン供給交渉は進んでおらず、1・2回目でファイザーを接種した国民の大多数が3回目はモデルナでの混合接種を強いられることにならざるを得ない状況は、1歩も改善していません」と述べています。

また治療薬についても、「ファイザー社製の治療薬はメルク社製よりも効果が高いとされており、確保が望まれています。首相は年末に『CEOと会談し基本合意した』と語っていましたが、いまだに最終合意には至っておらず、納入時期も早くて2月末。実際に使えるようになる前に第6波が大きく押し寄せることは避けられません。岸田首相は『先手』をアピールしますが、その実情は内閣支持率低下を恐れ、批判を避けるための場当たり的な対応です」と指摘しています。

ワクチンにしても、初期の武漢株用のワクチンでオミクロンにどこまで効果があるのか怪しいですし、そもそも重症化しないのに打つ必要があるのかという意見もあります。


3.何が現実的で何が現実的ではないのか


少し感染が拡大しただけで、すぐに医療逼迫という話になるのは、武漢ウイルス感染症が2類相当に指定されており、入院先が指定病院など限られてくるからです。

1月4日、岸田総理は、オミクロン株に対する医療提供体制を確保するため感染が急拡大している地域では、陽性者全員を入院させるなどとした対応を見直し、症状に応じて宿泊施設や自宅での療養を認める考えを明らかにしていますけれども、それならば、巷で指摘されている今の2類相当指定を5類に変えた方が、より対応しやすいのではないかと思います。

けれども、これについては13日、岸田総理は東京都内で記者団に「感染が急拡大している状況の中、変更するのは現実的ではない……変異を繰り返す新型コロナの特質をしっかり考えた上で変更も考えなければならない」と述べ、変異に応じて変更を続ければ「大きな問題を引き起こす」と強調しました。

ただ、現に、オミクロン株については、症状に応じて宿泊施設や自宅での療養を認めています。これと同じように、重症化懸念のあるデルタ株など強毒株は2類相当で据え置き、重症化しないオミクロン株などの弱毒株は、その毒性に応じて5類に引き下げるのは現実的な対応のように見えます。

何が現実的で何が現実的ではないのか、ちょっと曖昧です。

岸田総理のコメントには、また、新たに強毒化した変異株が出るかもしれないというニュアンスを感じなくもありませんけれども、一般的には、変異株は拡がるにつれて弱毒化していくと言われています。

既に一部にはオミクロン株が風邪のようになる前段階かもしれないという見解も出ているようです。

ただ、武漢ウイルスには、それが当てはまらない可能性もないことはありません。それは武漢ウイルスが自然発生由来ではなく、人工物、生物兵器である場合です。生物兵器であれば強毒、弱毒、感染力の強弱など思いのままですから、いくらでもなんとでもなりますから。

勿論、武漢ウイルスが人工物である証拠はありません。ただ、昨年11月30日のエントリー「身構えている時には死神は来ないものだ」で取り上げましたけれども、オミクロン株は発見元の南アフリカで、デルタ株が10月頭にはぷっつりと無くなってから、11月にいきなり出現しています。ちょっと不自然に過ぎます。

あるいは、岸田総理や官邸は、生物兵器ではないにしても、今後、強毒化した変異株がまた出てくるという何らかの情報を掴んでいるのかもしれません。


4.デルタクロンと出来ること


1月8日、キプロス大学生命工学・分子ウイルス学研究所のチームがデルタ株とオミクロン株の両方の特徴を併せ持つ新たな変異株「デルタクロン」を発見したと発表し話題となりました。

デルタクロンなんて、なにかアニメの「トランスフォーマー」にでも出てきそうな名前ですけれども、デルタ株の特徴は重症化リスクが高く、オミクロン株は感染力の強さが指摘されていますから、これら2つが合体したら、最強最悪のウイルスになってしまいます。

これについては、イギリスのインペリアル・カレッジ・ロンドン感染症疫学教室のウイルス学者トム・ピーコック氏が「複数の大手メディアが報じたキプロスの『デルタクロン株』は、明らかに汚染によるものとみられる」とツイート。同じくイギリスのウエルカム・サンガー研究所で武漢ウイルスのゲノム解析を主導するジェフリー・バレット氏は「デルタ株とオミクロン株の生物学的組み換え体ではないのはほぼ確実だ」と述べています。

このように、今のところ、デルタクロンは間違いだ、とされています。

ただなんでもありの「陰謀論」でいえば、これとて、人工的に合成・合体させた変異株「デルタクロン」の効き目を実験するために、地中海のキプロスという小さなところで撒いてみた、なんていくらでもこじつけることが出来ます。

今、日本国内で、ワクチンも武漢ウイルスオn経口薬も十分確保できていない上に、医療逼迫が懸念され入院もままならないというのであれば、換気をおこない、手洗い・うがい・免疫力を高めるといったオーソドックスな対応をするしかありません。

ただ、オミクロン株の感染力を考えると、それだけで、感染そのものを防ぐことは、ほぼ不可能だと思います。

であれば、政府は一般国民が出来る範囲内での対応を進めていく。例えば、既存薬で効くものとか、これまでの行動制限といった手段以外に効果があるとされるものなどを積極的に調査・研究して広報していくとか、そうしたことも考えていくべきではないかと思いますね。


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