コストマイナス社会 ④


コストマイナス社会 ③ の続きのエントリーです。
コストマイナス社会の最後のエントリーです。

○ 勿体ない

経済大国は消費大国でもある。そうでない国の人にとっては憧れの国。ある種の特権階級。

だから、経済大国の文化や消費行動は、真似され、モデルになる。

特権は特権を持たない人々への義務によって釣り合いが保たれるべきだというモラルエコノミー論が正しいとすると、経済大国の消費行動はノブレス・オブリージュであるべきということになる。

彼らからみれば、経済大国の消費者が、製品の価値を減価償却だけで使う行為は、特権を使用してるだけに映る。

エコ製品とエコ製品でないものがあったとき、多少高くてもエコ製品を選ぶ消費行動はノブレス・オブリージュにいれていい。
環境配慮の義務を果たしている。

製品の価値から運用益を得て、さらに再投資しようと勤める消費行動まで高まれば、ノブレス・オブリージュは拡大する。
価値が価値を生んでいるから。

経済大国でノブレス・オブリージュを発揮する消費行動が普通になると、やがてその消費行動を他の国が真似をする。
その国でも価値の再投資まで高まって、価値循環が始まれば、価値がどんどん増大する。

増大した価値を適切に、たとえば環境改善とかに使えれば、もっといい。



ノブレス・オブリージュの消費行動をするには、まず運用益を得なくちゃならない。

運用益は、製品の価値を最後まで生かし切ろうと思う精神が元手になる。
一切れたりとも無駄にしないといつも思っているから考える。工夫する。改良したりすることさえある。

これは、日本の伝統の中にすでにある。

「勿体ない」

この中に価値を最後まで生かし切ろうとする精神がある。

日本人が本来の精神を発揮しながら生産して使う時、価値の拡大再生産が始まる。それは世界を変える力になる。


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