コストマイナス社会 ①

今日から4回に分けて、「コストマイナス社会」をエントリーします。


○価値の詰め込み方

製品は固有の機能を持つけれど、どんな機能を持っているかで価値が決まっている。

だから製品は「価値を詰め込んだもの」と定義することができる。

日本の製品はひとつの製品にいろんな機能をつける多機能型。無理にでも多機能にして差別化を図る。

テレビデオとか、パソコンでテレビが見れるとか、2つの価値をひとつの製品に詰め込んだ製品は典型的な例。

詰め込んだ価値には、方向がある。

さっきのテレビデオとか、パソコンテレビとか、よく見かける多機能製品は、同じ空間に別の価値を詰め込んでいる。

十徳ナイフと同じで「水平方向」に価値を持っている。

それに対して、「垂直方向」に価値を詰め込む方法がある。
こちらは時間軸で価値を詰め込む。

生分解性プラスチックというのが開発されているけれど、これで作ったビニール袋は、使い終わった後、土に埋めると分解されて土に還る。

「ビニール袋」という機能を果たした後で、「分解される」という機能が発生する。

違う時間で、それぞれ違う価値を詰め込んでいる。

移り変わりの激しい現代で水平方向にいくら価値を詰め込んでも、時代がそれを要求しなくなったら、まるごと無駄になる。
VHSのビデオデッキに付属機能をいくらつけたところで、今ではVHSそのものに価値がない。

これからは時間軸で、垂直方向に別の価値を詰め込んだ方がいい。
別の価値がリサイクルの概念や価値だったら、もっといい。

使い終われば埋めればいいペットボトル。
土に還るだけじゃなくて、肥料や腐葉土になったりできれば、夢の島で畑が作れる。

※生分解性プラスチックとは「使用状態では従来のプラスチックと同等の機能を有し、使用後廃棄された時は土中または海水中などの微生物により分解され、最終的に水や二酸化炭素になるプラスチック」です。

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