知の性能 ②

知の性能 ①の続きです。

○ 知の性能

電化製品は性能を数字ではっきり示せるから値段が付けやすい。消費電力、動作周波数、メモリ容量などなど。この機能とこの性能ならばと大体の相場がある。本の値段は、ページ数・装丁・原稿料・発行部数から決まることがほとんど。中身で決まっている訳じゃない。中身の相場もない。知性の性能表示なんて出来るわけないといえばそれまでだけど。 

ネットでは膨大な知性が安売りされている。知的レベルに差はあるはずなんだけど、みんな同じ扱い。値段がつくのは一次情報で機密性の高い限定情報くらい。

知の性能が表記されていないと損をすることがある。忙しい現代人が、性能の低い知に時間を投入したら、その時間がまるまる無駄になる。それに気づくのは大抵読み終わった後。

だから知の性能の表記ができて、性能が高いものを保護育成し、戦略的につかえれば、国力はもっとあがる。電化製品は性能を測定できるけど、知の性能は全然無理かといえば、全く方法がない訳じゃない。

料理とかホテルのランクって、知と同じで数字では性能表示しにくいものだけど、れっきとしたランク差が存在してる。ランクはミシュラン調査員とか、著名人、食通が評価して決めたりしている。皆それを受け入れているし、信頼を寄せている。これは具体的に数字で性能表示できない分野でも、その道の専門家なら判断が出来るということ。

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