縁起の層構造 (縁起のレイヤー ②)

人は社会の中では色々な顔、役割を併せ持ちながら生きている。そして、それぞれの役割ごとに縁は発生していて、他の存在と縁の糸で繋がってる。

自分の子に対しては親であるけれど、自分の親から見れば、子でもある。また、同時に夫や妻でもあったり、地域社会の一員でもあるし、職場にいけば会社組織の構成員でもある。選挙にいくときやパスポートを出すときなんかは、国民であることを意識する。

縁はその個人の役割ごとに、個別に繋がるから、それぞれの役割別に縁の繋がりが発生している。

縁を表すのに、血縁・地縁・人縁という言葉がある。これらにみられる様に、縁には種類がある。

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血縁といえば家族や親類縁者の縁だし、地縁といえば、隣近所や職場での縁になる。人縁は友人知人の縁となるし、時には国家や民族、宗教・思想で繋がる縁までも含むことがある。

縁の層を個人的な縁から社会的な縁の順に下から並べてみると、血縁-地縁-人縁という順に社会的に広がった縁になる。

このうち人縁は個人的は友人知人関係から国家・民族思想まで幅広くなっているので、個人的な友人関係の縁と国家や思想レベルでの縁にわけて整理すると、血縁-友人知人の縁-地縁-思想の縁の順になる。

こうやって、場の理論を縁起と捉え、縁の繋がりを縁の種類ごとに分別すると、我々が通常、国と読んでいるものは単に思想の縁で繋がる世界になる。

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