少し前に、成分分析占いというのが流行った。適当な言葉を入れると、「○○は、何%の△△と何%の□□からできています」と占ってくれるもの。
分析した成分はといえば、「気の迷い」だの「大人の都合」だのくだらないものが多いのだけど、成分分析するという考えを思想にも使ってみてはどうだろう。
たとえば、仏教だったら、浄土宗、天台宗、曹洞宗など各宗派があるし、キリスト教でもカトリック、プロテスタントと大きく二分される。細かくみればもっと分かれてる。
各宗派には信者数の多寡によって勢力図がかけたり、どこで分派していったかなどの系統やそれぞれの歴史がある。各宗派で自分の派こそは本家であるとか言うのは置いておいたとしても、少なくとも、それぞれの宗派で何が違っていて、何で論争しているかなんかは明らかになっている。
これって、仏教やキリスト教を成分分析して、どんどん分けていったのと変わらない。
宗教系の話であれば、すぐ分かるのだけど、社会思想、政治思想の分野で成分分析の試みって、日本ではあまり聞かない。少なくとも、大衆のレベルでは。
今、日本の社会では「和魂」を「洋魂」から守る戦いが起きているけれど、戦いに勝つためには、敵を知り、己を知らなくては駄目。
しかも民主主義制度をとっている以上、大衆レベルで「和魂」と「洋魂」の成分分析をして、それぞれを良く知らないと太刀打ちできない。
外国思想の成分分析ができないと、思想の攘夷なんて無理だと思う。
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