商人国家と大名国家

現代の戦争はお金という弾を飛ばしあって勝負をつける時代。経済戦争が主流。実弾を打ち合ったり、ミサイルを飛ばしたりするなんて最後の最後での話。

欧米の勝負観では、相手を滅ぼすまでやる。日本でいえば戦国時代の価値観がそれに近い。人を殺さない分だけマシといえばマシだけど。

天下統一を夢見る大名たちは、まずお金の力で天下統一を目指して、敵国を服従させる。それでも抵抗する国は、最後の段階で兵を動かして平定する。日本は力はあるくせに、天下統一の野望を夢見ない存在。だから大名ではなくて、堺の商人衆みたいなもの。

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アメリカの軍事プレゼンスで守られながら、商売する商人国家、日本。だけど商人なら商人の生き方がある。いろんな大名とよしみを通じて、リスクコントロールをする。ちょうどODAがそれにあたる。

アメリカは財政が火の車。堺の商人が一生懸命援助しているけれど、もう商人自身も青息吐息。天下統一なんて無理どころか、アメリカ国家自身が破産するかもしれないほどヤバイ状態。それを見て他国が虎視眈々と天下統一の機会を窺ってる。

商人がいくら天下統一の野望をもたないからといって、信じる道(エコノミックアニマル)だけを頑なに守って、他国に門戸を開かないと世間は疑いの眼差しを向ける。下手をすると商人なんかじゃなくて本願寺とか一向宗とかにみられる危険性すらある。そうなったら信長に滅ぼされる対象になってしまう。

その意味でイラクへの自衛隊派遣はすごく意味があった。自衛隊の規律、士気の高さは世界各国に賞賛された。自国に篭るだけの偏狭な国ではないとアピールできた。

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アメリカが没落していくと、戦国乱世はますます激しくなる。堺商人のままで生き残るためには一にも二にも金がないといけない。だから将来にわたって、そこまで金があるのかどうかを自らに問う必要がある。

商人国家として生きてゆくのが難しいのであれば、戦国大名国家へ転換するしかない。金のない商人は相手にされない。

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