歴史は勝者が綴る2
歴史は勝者が綴るのエントリーでも触れたけれど、核武装を含むリアリズムの論議を日本ができないのは、太平洋戦争の敗戦のトラウマが激しく、心に傷を負ったままの状態であり、それがリアルの世界に目を向けさせないからだと思っている。
今度武器を取ったら、外国に滅ぼされるという深層心理内の恐れ。
これを払拭するには、いわゆる退行催眠療法的に、先の大戦の意味は何であったのかをふりかえり、自らの心にケジメをつける必要がある。
東京裁判史観を半ば押し付けられ、それ以外考えさせられないようにされている。東京裁判の見直しが、歴史修正主義だとレッテルを貼られ、叩かれる現状では、退行催眠など出来るものじゃない。
だけど、これが一番大きい問題で、ここを解決しないままでは自衛隊ってアメリカにとって都合のいい使いパシリ。
歴史は勝者が綴るもの。その勝者が没落してようやく次の勝者が歴史を書き直す権利を得る。
日本が歴史を書き直すためには、次の勝者になって書き直すしかないのだけれど、それまでの間、東アジアに発生するであろう軍事的空白に対応しなくちゃいけない。
この軍事的空白とは、現時点の勝者であるアメリカが没落して歴史を書き換えるチャンスが訪れる前に、東アジアにおけるアメリカの軍事プレゼンスがなくなることでおこる軍事的空白のこと。
ほったらかしで凌げる問題じゃない。今はなんとかアメリカをなだめすかして、日本と台湾を含む軍事プレゼンスを維持してもらいつつ、その間に隠れて先の大戦に関する退行催眠をして、恐れを取り除いておく必要があると思う。
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この記事へのコメント
罵愚
国家防衛の義務がない日本国民には、本来、外交問題を語る資格がないのかもしれない。日本人が日本を守らない現実があるのだから、その現実をスタートラインにして、安全保障を考えないと…あと30分でおきるから、そのあいだアメリカさんにお願いしますといったって、そのガードが信頼できるものか、どうか。
日比野
片務的である日米安保が、空手形(すでに半分そうなっているのかもしれませんが)であったとしても、表向き条約があるだけでも一定のブラフというか、抑止効果はあると思っています。
怖いのは日米安保条約が破棄されたときで、そのとき、どうしていくのか。オーストラリアを含む、環太平洋の集団安保体制をつくるのかもしれませんが、そのとき今のような、日本人が日本を守らない態度が通用するとは思えません。そのための準備が心根から日本ができているのかどうか、ということですね。