ソフトパワーは果たして、抑止力になり得るか考えてみたい。全6回シリーズでエントリーする。
ここでは、ソフトパワーをその提唱者であるハーバード大のジョセフ・ナイ教授にしたがって
「その国家の有する文化および国家の国内外における政策」と定義して考えてみる。
ソフトパワーとは端的にいえば、強制させる軍事力とか、取引である経済力とは違って、相手に自発的に自らの思いどうりに行動させる力のこと。
「桃李は言わざれども自ずから蹊(こみち)を成す」
の諺のように、その国の軍事的・経済的ではない力を持って、他国への影響力を行使する力のこと。
ジョセフ・ナイは同じソフト・パワーであっても、文化によるソフト・パワーと政府の政策によるソフト・パワーは必ずしも一致しないと指摘する。また、ソフト・パワーは国家により管理できないし、すべきでもないとしている。
偏狭な価値観に基づく文化からはソフト・パワーは生まれにくい、ということはある意味当然だとしても、そもそも管理できないパワーがパワー足りえるということはソフトパワーが権威化することに他ならない。
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この記事へのコメント
あきつ
今のところ 難しすぎて 理解できない
自分があります 解き明かされる
理論に期待しております