北朝鮮のテロ支援国家解除について


アメリカによる北朝鮮のテロ支援国家指定が解除されようとしている。

日本は、拉致問題の絡みもあって反対の立場だけれど、これは、単に東アジアに手を出したくないアメリカの融和政策とは別の側面もあるのではないかと思っている。

それは、イラン攻撃との関連。

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アメリカ国務省が毎年発表している年次報告書では、テロ支援国家として北朝鮮、イラン、シリア、キューバ、スーダンの5カ国が指定されている。

なかでも特にブッシュ大統領の「悪の枢軸発言」で名指しされたイラク・イラン・北朝鮮がその筆頭だろう。

北朝鮮の核技術がシリアに流れたのではないかという疑惑にもみられるように、核拡散または核技術の保有という観点でみれば、北朝鮮とイランに大差はない。

もし、アメリカが北朝鮮は放っておいて、イランだけを攻撃したいのなら、北朝鮮よりイランがさらに悪の国家でないといけない。対外的な名目として。

たとえば、イランがどこかを攻撃したとかなんかは絶好の口実。

イランがじっと我慢して、付け入る隙をみせないときは、無理やり悪役に仕立てたりすることも理屈上は可能。自作自演テロでもやって、イランがテロを手引きしたとかいえばいい。

だから、もし北朝鮮のテロ支援国家が解除されるようなことがあると、北朝鮮とイランの間に「悪の枢軸国」のレベル差ができて、イランがより悪の国家というレッテルが貼られることになる。このときが一番危険。イラク攻撃の危険性が一気に高まる。


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