知行合一 (知性の発揮について考える 最終回)

「知るはこれ行の始め、行はこれ知の成るなり」

陽明学を起こし、知行合一を唱えた王陽明の言葉。

知識と行為は本来同一であり、知って行なわないのは真に知っているのではなく、真の知は必ず実行を伴い、知と行とは表裏一体をなすということ。

たぶん、知性という道具を使って、自分の認識をとことんまで突き詰めて、どんどん価値観に転化していって、ようやく知行合一になるのだと思う。心の奥底から本当に納得しているから行動に移すことに躊躇がない。

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知行合一は、知性を通して、知的格闘をとことんまで行った果てにあるもの。徹底的に磨き上げられて輝きを放つ自らの心であり、価値観。座右の銘が、そのままその人の価値観になった姿。

そこには知的格闘を通して、みえる化できた心の言葉があって、知的格闘をして歩いた道を振り返ると、きっと智慧という宝が転がっている。

その道のりはとても厳しく、果てしないもの。哲学が役に立つかどうかなんて、ここにまでたどり着いて初めて分かるものなのかもしれない。


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