規制の対象(コンテンツと規制について その1)

情報の価値判断と規制について考えてみたい。全9回シリーズでエントリーする。



先ごろ、総務省が、現行の通信、放送関連の法律を「情報通信法(仮称)」として一本化して、2010年の通常国会に提出する方針を明らかにした。インターネットのコンテンツを、「政治的な中立性が保たれているか」や「公序良俗に反していないか」といった観点から規制しようというもの

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[ピカさんの夢のある絵画]より


総務省の報告書では、放送とネットのコンテンツについて、社会的な影響力の大きさに応じて段階的に規制する枠組みを作るよう提案があったとしている。

経団連や、日本新聞協会などは今のところ「ネット上の情報規制には原則反対」との見解を表明してはいる。

規制は何のためにあるかといえば、それらを使う多くの人が安全に利用できるため。そのためには、最低限のルールくらいは決めておかないといけない。言ってみれば、交通ルールのようなもの。

一般道路のように、大勢の人が共通で使うものについては、最低限のルールの設定はむろん必要。上り下りで左右どちらの車線を走らなきゃいけないだとか、赤信号では停車するとかいう決まりごとすらないと、そこら中で事故が起こる。危なっかしくて、とても走れない。

だから、規制だとかルールだとかは、普通は共通インフラに対してかけるべきもの。


本シリーズエントリー記事一覧
コンテンツと規制について その1「規制の対象」
コンテンツと規制について その2「インターネットの交通ルール」
コンテンツと規制について その3「コンテンツと媒体」
コンテンツと規制について その4「中立とは何か」
コンテンツと規制について その5「自由と公平」
コンテンツと規制について その6「情報価値のつけ方」
コンテンツと規制について その7「2ちゃんねる」
コンテンツと規制について その8「ロングテール」
コンテンツと規制について その9「万人の秀才とひとりの天才」

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